第43話 β時代は事件が多いんだ
この国の料理は基本的に野菜や果物だけどサラダやデザートのように火を余り使わないものが多く、狩ったりした肉など焼いたりするものは決められた草木が少ない開けた場所で調理することが義務である。
理由はもちろん火災を恐れている為だ、如何に湿気があるとはいえど木は燃えやすい。
水魔法があるけれど消し止められるとは限らないし、実際β時代でもやらかし事件があったから。
β時代とあるソロプレイヤーが森で火魔法を使い燃やしてしまった、そのプレイヤーは水魔法などを覚えていなくて消火することが出来ず被害が拡大、パニックになったそのプレイヤーは慌てて近くの町に助けを求め事態が発覚した。
冒険者ギルドにて緊急依頼が発生し、水魔法等が使えるプレイヤー達が出動したがなかなか消火することができずその森の半分が焼けてしまった。
この事態を引き起こしたプレイヤーは町の警邏に逮捕されリアル時間で3日間牢屋行きになった。
垢バンにならなかった理由としては故意に引き起こした訳ではないと運営が判断したからだ。
その証拠にマネをしようとしたプレイヤーが垢バンになったとβ専用掲示板に運営が現れて晒されてたからね、バカは何処にでも現れるから迷惑極まりない。
それ以来βプレイヤー達が率先して森などでは火を使う際の注意として説明したり冒険者ギルドにも登録する旅人が来たらこの事を教えてくれるようにと要注意パンフレットのようなものを渡していたりする、もちろん作ったのは検証班達の有志だよ。
でもそのおかげか火による火災は今の所起きていないから凄いよね。
ちなみに焼けた森はゲーム内時間で1週間ほどしたら再生されてたみたい、元々森で木なんかを数本伐採した場合大体1日くらいで復活してたりするんだけど、あの場合は消失した箇所が多いから時間がかかったのかなと改めて思ったよ。
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何とか食事にありつけた後、改めて町並みを観察してみる。
基本的に建物は木の上にあり、蔦や梯子を使って登れるようになっているし、互いの家を繋ぐように吊り橋みたいなものがあるけれど、幅が狭いうえに下が見えたりする隙間がある簡素なものだから高所恐怖症の人には厳しそうだし、重量や身体が大きい人なんかは無理そう。
一応家畜を飼っている所や他種族様にか下にもログハウスの様な建物が少しだけあるみたいで、冒険者ギルドとかの建物も下にあったよ。
かなり不便そうに見えるけどエルフの人達は身軽な人が多いみたいでスイスイと移動しているし、何なら植物を操って移動している人もいたから慣れなんだろうね。
私は空を飛べるから移動が楽で助かるよ、エルフ達には驚かれたけどね。




