第37話 また会えたらいいね
無事何事もなく朝になりました。
オアシスにシマエナガちゃんを連れて来ると、オアシスの中心まで飛んでから水色のビー玉サイズの何かを落とすと、その場所からキラキラエフェクトが炸裂した。
シマエナガちゃんに確認したところ、どうやらオアシスが少し濁っていたみたいで、その玉を使って浄化したらしいのをジェスチャーで頑張って教えてくれた。
シマエナガちゃんはあちらこちらで穢れた場所を浄化して周る旅をしているんだけど、よく迷子になるそうな。
ちらりと頭を過った某友人の人魚の姿を頭を振って消しつつ、シマエナガちゃんとお別れした。
「シマエナガちゃん〜、そっち来た方向だよ〜。」
慌てて進行方向を反対に飛んで行ったシマエナガちゃんを心配しつつクエストクリアの報酬を確認する。
名前 シマエナガの尾羽根
幸運を呼ぶシマエナガの尾羽根。
所持していることで、ちょっとした幸せがやって来る。
効果: 運+5
装備枠を使わないタイプは珍しいね、持ってるだけでいいなら取り敢えずストレージ行きかな。
それでは、集落に参りましょうか⋯⋯って言語大丈夫なのかな、共通言語リザードマンに通じる?
ーーー
「ようこそ、リザードマンの移動集落へ。」
集落の入り口辺りにいたリザードマンに話かけられて内心ビビりながらも、流暢な共通言語だったのでほっとした。
話を聞いた所、魔王が現れる前まではいろんな種族が立ち寄った為この集落のリザードマン達は共通言語を必然的に覚えたそう。
勇者に関して知っていることはないかと尋ねると、自分は覚えていないけれど、長なら覚えているんじゃないかと教えて貰った。
長がいたのはこの集落の真ん中にある一番大きいゲルだった。
「ようこそ、異世界からの旅人よ。神様からお告げを聞いている、何か私に聞きたいことはないかね。」
少しお年を召されたシャーマンの格好をしたリザードマンにそう言われ、取り敢えず勇者の事を聞いてみた。
「ふむ、人族の勇者であれば少しだけ覚えている。
あの者は自分に力を貸してくれる者を探していたようで、この場所からであれば恐らく、東の砂漠を越えてさらに先へ行くとそこには巨大な木があるというエルフの王国へ向かったようじゃ。」
そうなんですねと返事をしようと思ったけど、ふとおかしな事に気が付いた、このリザードマン方角分かってる。
そもそもオアシスに合わせてこの集落も移動するということは地図がないと行けないのでは?
旅人がこの世界に来てからかなり経っているから、この集落は移動しているはずで、今もきちんとオアシスのある場所に来ている。
魔王の忘却の呪いはどうなってるの?




