第34話 回想
そう思っていたこともあった私です。
今現在サバンナフィールドにてバイソンの群れに襲われ逃走中です。
なぜそんなことになったかというと。
〜回想〜
「すっごい見晴らしだねアフリカを直で見たらこんな感じなのかな。」
「キュー」
「⋯」
目の前に広がるのはテレビでしか見たことがないアフリカのサバンナのような光景。
遠くにはキリンのようなモンスターが見えたり、サイのようなものも見える、さっきまで緑が多い風景からガラッと変わって黄色のコントラストが多い感じ。
空気も森のようなしっとりしたんじゃなく、カラッとしていて雰囲気が凄い。
2匹もサバンナは初めてなのかソワソワしていてしていた、ここならコハクも動きやすそうだしプリンは保護色になって目立たなそう。
目立つのは私だけと思いつつ進んで行く、出てくるモンスターはライオン、ヒョウ、サイ、キリン、ゾウ、バイソン、ワシ。水辺の近くだとカバやワニなんかも出てくるみたい。
小型のモンスターは隠れるのが上手いのかなかなか見当たらない。
集団で襲っては来ていないから今の所は安定して進んでる、コハクの罠にプリンと私の接近戦がメイン。
最近コハクが土魔法を覚えてアースオール(土壁)を覚えたから、壁で囲んでから遠距離攻撃なんてことも出来るようになったし私も風の攻撃魔法が進化して手数が増えたし、軽度の怪我なら治せる回復魔法も覚えたよ。
プリンはね何故かスキル威圧を覚えたよ、アサシンじゃなくて何処ぞの覇王になりたいのかねこの子は。
そんな道中、視界に入っていたノンアクティブモンスター達が何かを感じたのか慌てて何処かに散っていった。
何が起こったのかと見渡してみると、空から凄い勢いで白いボールみたいな何かが一つ降ってきていた。
「何アレ隕石?」
あれよあれよという間に落ちてきた白い物体は派手な衝突音を響かせながら地面に衝突し砂ぼこりを巻き上げた。
気になるのは当然で、砂ぼこりがマシになってからクレーターになった場所を覗き込むと
「ん?なんでこんな所にシマエナガ?」
クレーターの中心にいたのは目を回した状態の冬バージョンのシマエナガだった。
大きさがプリンと同じぐらいで落下してきたとか、出来たクレーターを見ても威力がやばいのに本鳥?はみた限り目を回してるだけで無傷とかどうなってるの。
ブモー
ハッと我に返るとクレーターの周りにバイソンの群れが並んでこちらを睨んでいた、アクティブになっていて興奮状態になっている、このままだとこのシマエナガ諸共私達も巻き込まれてやられてしまうだろう。
すぐにコハク達を鞄に入れシマエナガを抱えてクレーターから飛び出し、逃走を開始した。
〜回想終わり〜




