第30話 山には何が
王城を囲む壁を周り込み城の真後ろに外門がある、そこを抜けると山へと続く道になりそのまま山頂を目指していく。
山道はそれなりに人が歩いていた為なのか道は草や木などに覆われていなかったから道に迷うことは無さそうなのが救いかな、道を逸れると周りにある木々のせいで視界が悪いから空からの探索は難しいね。
そんなことを考えながら歩くこと30分ほどで、前方に小さな祠らしきものがあるのがわかった。
近づいて観察してみると、私が座れるくらいの岩をくり抜いた感じのもので、中には天使のような石像があった。
これは掲示板にあった天使の石像よりも古い感じがするけれど同じものだと思う。
ここが勇者が祈りを捧げた場所?
何かないかと見渡してみたけれど特に何も感じないし、コハクやプリンにも探してもらったけれど何もないようだ。
「う〜ん、ここじゃないなら」
この場所はまだ麓に近い、ならばやはり山頂を目指したほうが何かありそう。
上へと続く道は薄くなっていて見つけ難かったが、コハク達のおかげで何とか雲が見える所まで登ることができた。
目の前は霧の様に見える雲、試しに触れて見ると濡れるような感覚もなく、冷たくもないし霧のような湿気もないことからただの雲では無いのかも。
地図を確認してみたけれどここから先はいつもとは違って灰色で表示されているため場所確認は難しそうだ。
少し考えた後、先に進んでみることにした。
不安になったけど、せっかくここまで来たなら行ってみたい最悪リスポーンしても宿に戻るだけだしね。
特に雲に入ってもダメージが有るわけでもなく雨具無しでも行けるようだけど、視界が悪く自分の周りしか分からない為コハク達は念の為鞄にinしている。
登ること約1時間心が折れそうになりながらも進んだ結果。
頂上に着いていた、登っている途中だったのに。
いきなり目の前の景色が変わったのだ。
もしかしたら隠蔽の魔法か結界があったのかもしれない、最初の里の結界を出た時の感覚に似ていたから。
目の前に広がる光景は広く白い花畑の中心に2メートルくらいの高さの白い石像が立ち、離れた場所には壁画の様なものが立ち並んでいた。
白い石像は両手を少し広げた向かい入れる感じの体勢の長い髪をしたトーガを着た青年の姿だった。
鑑定しても?の石像になってしまうし説明もなし、これがこの世界の神様なのかな?
周りにある壁画に描かれていたのは初代勇者らしき人族が魔王らしき黒い大きな怪物を倒している姿から始まり、順番に魔王らしきものを倒している様子があるが、最新の勇者のものがまるで消しゴムか何かで消したように掠れた絵になっていた。
白い花は鑑定してみた所
名前 リュン
神に捧げられし花
とても香りが良く、香水に使われることがある。
調薬すると弱いモンスター避けになる。
とのこと。




