第18話 突発的な出会い
カラフルなラビラビ達をよく見てみると一匹だけ、間違い探しの様におかしいのが見えた。
全体はベージュ色で、足と耳の先がこげ茶色。
目は南天の実の様な赤いつぶらな瞳で、とても可愛いラビラビ⋯⋯⋯ですがっ決定的におかしいのは、その全身がゼリーまたはババロアの様にツルツル、プルプルの見た目なことだよ!?
耳は私が近づいたら、立ったから機能はしているけど、よく立ったなと言わんばかりにプルプルゆれてるんだけど、本当になにこの生物。
鑑定結果がこちら
ラビラビ・スライム? ☆ユニーク
自分の事をラビラビだと思っている珍しいスライム。基本草を食べるが、身体はスライムな為雑食で無機物だろうと食べる事が出来る。
◯◯◯が☓☓で△を狙うため、戦う人は要注意。
ちょっと待って情報量が多いっ!?
まずラビラビ・スライム?って何、この世界のスライムは変身何か出来ない筈だし、コレ上手く鑑定出来てないかも。最後の文も文字化けしてるし。
ユニークだからか、それとも鑑定のレベルが足りていないのか。
ユニークは所謂モンスターの突然変異体のこと。
β時代最後辺りに見つかったらしい。
通常の個体と違いレベルが異様に高く、そのモンスターがアクティブだった為出会い直後にパーティが全滅したらしい。
かろうじて鑑定できた人がユニークだったと説明したが、アレから出会わなかったため何か別のボスモンスターだったんだろうとガセネタ扱いされていた。
まさかここで出会うなんて。
問題の本人?は私を気にするのをやめてクローバーをまた食べ始めた、でも見た感じ口の部分は何処かのキャラクターの様に黒の✕印みたいになってるんだけど、どうやって食べているのか?
よく見てみると口元辺り?がモグモグしているが、入れた瞬間に徐々に溶かしているみたい、そこはやっぱりスライムっぽいんだ。
コハクもやってきてラビスラが食べる所が気になるのが、口元を見つめているのを見てふと試してみたいことができた。
即ち、このラビスラはニンジンが好きなのだろうかと。
私はストレージから、ここで会うかもしれない小型モンスター用に買っていたニンジン改めキャロを取り出した途端、ラビラビ達が一斉にコチラを見た。
「ひえっ。」
思わず悲鳴が出た、いやまあラビラビ達の大好物を出したら襲われる可能性を考え忘れた私が悪い。
取り敢えず襲われはしないがガン見をされるので、さっさとラビスラにあげてみよう。
ラビスラもコチラを見ていた為キャロを差し出す。
「コレ、君にあげるよ。」
「⋯」
そう言って渡すとラビラビは少し私の顔を見た後、キャロを食べ始めた、それも凄い勢いで。
「ちょっはやっ!」
ケプッと音を鳴らし、どこか満足そうにしているラビスラに周りのラビラビは残念そうにまた草を食べ始めた。
うん、これ以上出すと怖いからね。
取り敢えず満足したし帰ろうとした私達。
するとフィールドの境目に近づいた瞬間、衝撃を受けた。




