第112話 隠れ里観光
寝て起きたらそこはなんと……と言う展開もなく無事に起床しました。
いや、そういうイベントを起こした旅人がいたみたいで一度言ってみたかっただけだよ。
ケット・シーの隠れ里はかなり広い洞窟の中にあるようで、所々洞窟光苔によって全体が明るい。
天井部分には空気穴があちらこちらに空いているから空気も循環はされてるので火を使っても問題なさそう。
水なんかも湧き出る場所があるそうで、光が要らない野菜や菌類を育てることが出来ているんだって。
ケット・シー達は里の中にある各種工房で商品を作ったり専用部屋で野菜やきのこなんかを栽培して交易にしていたけど、今は旅人達の件で交易出来ず持て余しているみたい。
各工房は石造りやレンガで作られていてかなりしっかりしてた、武器なんかあの身体でどうやって作るのか気になってたんだけど、どうやら‘魔法鍛冶’なるスキルで作られているらしい。
何でも魔法鍛冶とは力がないが魔力はあるという種族が覚える事が可能なスキルでエルフや天族、ケット・シーなど妖精族が覚えられるそうな。
魔力でハンマーを操作して、それで金属を叩いていく感じなんだけど出来上がるまで魔力を込めないと失敗作になるから魔力量少ない人は無理なんだよね。
ちなみに普通の鍛冶だとスタミナと体力が使用されるよ。
まあ、私がお世話になるのは服飾工房の方なんだけどね。
工房を巡る途中お腹が空いて食べ物屋さんに寄ったりしたんだけど、昨日の魚節でテンションが上がっているようで某狩りゲームのキャラクターのように料理してて面白かったよ、ちなみに食べたのはオススメされたキノコと野菜の甘辛炒めで美味しかったよ。
ケット・シーの好物は魚や甘味類だけど何でも食べられるそうな、まあ妖精だしネギ系統も大丈夫なんだろうね。
服飾工房に着くとケット・シーの職人達が歓迎してくれたんだけど、
「ようこそニャ〜!ミケの服飾工房へ〜。」
まさかのミケさんによるお出迎えだった。
いや、行商人じゃなかったのミケさん?
「ミケは行商人とこの工房の主を兼任してるんだニャ〜。
本当は行商人だけにしたかったんだけど、前の持ち主に押し…仕方なくやってるニャ〜。」
うん、どうやら押しつけられたみたいだね。
中に入ってみると作成途中な服や小物などがあり、色んな布や革、ボタンやリボンなどカラフルで見ていて楽しい。
そして部屋の真ん中に大きめの木で出来たテーブルがあり、そこには何かの図面が沢山乗っていた。
「じゃあ、例のブツを出してもらうニャン。」




