第10話 食事って大事だね
川の流れに沿いながら歩き始めた私達、
ちなみにコハクは皮袋から出して今は地面の土の中を移動している。
たまにモンスターが襲って来るが、コハクが落とし穴を作って足場を崩し、私がトドメを刺すと言う連携技を繰り出していく。
空を飛ぶモンスターは私が射るか、コハクによる砂かけによる目潰しをしてから倒してるので何とかなっている。
順調にレベルも上がってはいるけれど、村とか見つかっていないし、人も見当たらないとかなんなの。
たまに空を飛んで方向を確認するが、見渡す限り森の木々しか見えない。
「うーん、天族と同じで結界で見えないのか、それとも本当にないのかな?」
いい加減同じ景色ばかりだと疲れる。
テントがあるから野営には困らないけど、食事がツラい。
テントは始めたころからある初期配布のアイテムでストレージに入っている物、中は安全地帯になる優れもので中で寝たりしてリスポーン地にする事が出来る。
弱いモンスターなら避ける様になっているので安心してログアウトすることも出来る。
但し、戦闘中やボスの様な強いモンスターには壊されるので注意。
この世界のプレイヤーには満腹度があり、食事を怠ると体力がなくなり、餓死する。
そうならない為に、最初は携帯食料が配布されているが、無くなる前に自分で用意しなければならない。
村や町なら屋台や飲食店があるけれど、私の様な場合は自分で材料を手に入れるしかない。
ストレージに大量に食べ物を詰め込んだらいいのではって?
ストレージには限界容量が決まっていて、沢山入れられるものじゃないし、食べ物だけじゃなくモンスターのドロップ品を入れたり、装備が壊れることがあるから替えの装備を入れたりと大荷物になる。
時間停止機能がついているのが救いな感じ。
手荷物にしたらそれなりに重いし戦いづらくなる。
だから今の所、私達は調味料の岩塩と携帯食料を持ち、森や川で食料を調達しているのだ。
ちなみに胡椒などのスパイスはここにはなかったと伝えておく。
しかしながら私はリアルでもゲームでも料理は出来ない。
出来ることは、焼くか煮るかだ。
鑑定があるため、食べられる物はわかるから⋯
鑑定のスキルレベルがぐんぐん上がったね、うん。
そんな理由で私達は至急人里に着きたいのである。
だってあの集落を出て2週間は経ってるから。
迷子じゃないもん。




