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第二十話 しあわせ

「日和ー! おめでとう!」

「野依……色々ありがとうね」

「全然! ほんと幸せそうでよかった!」


 後夜祭も終わり私は野依に報告するために皆と一緒に近くのファミレスにいた。本当は朱音先輩にも直接報告したかったけれど彼氏さんと一緒にこれからドライブするらしいので電話にて報告すると自分のことかのように喜んでくれて。私は本当に周りに恵まれてるなって思った。


 ファミレスでは涙目の野依に嬉しそうな吉柳くん。そして少し照れくさそうな陽太くん。幸せな気持ちでいっぱい過ぎて、今日が終わってほしくない。


「日和週末暇? 家でお泊りしない⁉」

「予定はないけど……いいの?」

「いいって! ほんと日和と恋バナできるの楽しみにしてたの!」

「ちょ、野依待てって! 付き合って初めての週末は俺とデートだろ? え?」

「まあまあ。陽太は僕と一緒に恋バナでもしようか?」

「マジで? 嘘だろ?」

「……陽太くんごめんね」

「日和がそれでいいならいいけどさ……俺その気満々だったから」

「陽太は僕と過ごすの不満? 不満なら許さないけど?」

「すんません」


 ふてくされてる陽太くんが可愛くて、週末デートする予定でいてくれたことが嬉しくて、幸せでいっぱい。今日は幸せなことがありすぎて、どうにかなりそう。


 夜も遅いので早めにファミレスを出た。陽太くんはわざわざ遠回りして家まで送ってくれる、と言うのだが申し訳なさ過ぎて断っていた。だけど彼女を一人で返す男になりたくない、って言われたらもう何も言えなくて。私は送ってもらうことになった。


 陽太くんは電車通学なので手は空いている。だけど彼からは繋いでくれなくて。私は寂しくて勇気を出して自分から彼の手を握った。


「日和、前から思ってたけどちょっと大胆だな」

「……こんな私嫌い? 嫌なら治す」

「まさか。日和から手を繋いでくれる日がくるなんて思ってなかっただけ。めっちゃ嬉しい」

「だいすき」


 今日の文化祭の話をしながら帰る帰り道は高校生になってから一番、楽しかった。


 私は凄く幸せものだ。優吾くんのことは凄く辛かったし苦しかった。だけど、その恋愛を経験できたから今がある。

 勇気を出さないと好きな人は盗られる。私の生涯の教訓になるだろう。


 水無月さんのことを恨んでいるか、と言われれば恨んでいないとはっきりは言えない。でも彼女は正しいことをしたんだと思ってる。その後のことは関係なしに。

 優吾くんには幸せになってほしい。でも私は彼以上に幸せになる。


「なあ日和」

「なに?」

「今、幸せに?」


 不安そうな顔をしている彼。なんで不安そうにしているかなんて分からないけれど、彼を安心させるために私は満面の笑みで言うんだ。



「しあわせ!」

ここまで読んでいただきありがとうございました。

よければ感想等、お願いいたします。

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