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ガンマンとライフルガールと運搬ロボ

作者: 布団カバー

小さい事務所に大きな銃を持った少女がやってきた。

彼女は化け物を殺すから手を貸してほしいと言って金を机に置いた。

「額は上々だが、化け物ってなんだ?原住民や原住生物か?それともサイコキラーか?」

「いいえ、人じゃなくて文字通りの化け物よ。対物ライフルがちょうどいい化け物」

彼女は持っている大きな銃を見せて言う

「俺はそんなデカい銃持っていないが、報酬はもらったし面白そうとしよう」

「ありがとうございます。ではあなたにはこれを。私は苦手だから、これで使って」

そう言って手に持てる大砲「ハンドキャノン」を渡した

「了解。武器まで用意してくれたなら、あとは仕事をするのみ」

受け取った拳銃を腰のホルスターに入れ、気合を入れる

彼女に案内されてきた場所は前に大量虐殺があって廃墟となった町だった。

昼だと言うのに寒々しい町を見てすでに冷や汗をかき、若干帰りたくなっている。

化け物がいなくても盗賊か先住民がいてもおかしくない場所に彼女と俺と運搬ロボだけ。

念のために運搬用ロボには機関銃や爆発物を積んでいるが、備えが役に立たない状況のが好きだ。

「でどこに化け物はいるんだ?」

「もうそこら中にいるわ。周りの家の残骸から私たちを見ているわ」

「嘘だろ。さっさと言ってくれ」

慌てて銃を構え、周りを見渡すが化け物は見えない。

「化け物は昼間は体を出せないから。安心して。夜になったら動き出す」

「夜行性の化け物か。それなら閃光爆弾が役立つな」

「そうね。耳がつぶせるのは良いわ。目はないから。足音に気を付けてね。あの塔に陣を取って辺りに罠を仕掛けましょう。準備して」

「それは良いが、なんで拳銃は何丁もあるんだ?君が使うにしても多いだろう」

「使用している弾丸が火薬を多くして破壊力を上げているから銃の損耗が早いのよ。いざって時に銃身だけを取り替えるわけにはいかないからね」

「なるほどな。通りで試射したら、的がふっとんでビビったよ」

「暗くまでは暇だから。化け物について教えるわ」

そう言っておどかすようにライトで自分の顔照らした。

(この子、かわいい子だな)とほっこりして頬が緩んだ

「あれはずっとずうっと夜のままの星で見つかった生き物なの。名前はナイトランナー。でも、長いから私は化け物って呼んでるわ。見世物や闘技場で使うために密輸されたのが逃げ出して繁殖したわ。この星にも同じ感じでしょうね」

「なんで化け物を殺すんだ。復讐の相手でもなきゃほっとけばいいだろうに」

「残念ながらその復讐なの。化け物に家族友人皆殺しされたのだから殺すの。分かりやすくてよくある話よ」

そういう彼女は寂しそうに自傷気味に言った後、わざと調子を上げて言う

「そうだったのか。今まで一人で?」

「いいえ。あなたみたいな傭兵や何でも屋を雇ってたの。色んな人と死んじゃったり出会えたり面白かったわ」

突如、町中から獣の遠吠えが聞こえてくる

(まだ夕方なんだが、元気なことで)

「じゃあ死なないでね。夜明けの打ち上げは楽しいから」

「了解。ぜひ参加しよう」

彼女は装填などをアシストするアームを起動させ対物ライフルを構える。

俺は腰の拳銃を取り出しカチッと撃鉄を起こす。

運搬ロボの荷台からは自動照準の機関銃が現れ、戦闘ロボと化す。

化け物はこぞって塔に餌を求めて駆けてくる。

先陣は地雷を踏み、爆発と金属片にミンチになる。しかし、化け物は恐れず突っ込んでくる

それを一斉砲火が迎え撃ち、装填の隙を作るためにデコイと閃光爆弾を投げて起動させる。

辺りが明るくなってくる頃、塔とその周辺は血の海となっていた。

「終わったわ。ご苦労様。さあぁて打ち上げをしましょう」

「さすがに慣れてるね。こっちはもうへとへとさ。お前もそうだろう」

前線で注意を引きつつ、銃を撃ちつづけた相棒は血まみれになってた。

「この子はなにか食べるの?労いたいわ」

「高級潤滑油を入れよう。あと洗車だ」

「いいわね。ねえ、あなた気が早いかもしれないけど、この後に予定はあるかしら?」

「えええと俺はフリーフリー。いつも開いてるよ」

急な誘いに女慣れしていない俺は思いっきり動揺しつつもなんとか言う

「そう嬉しいわ。じゃあ一生じゃなくて一緒に化け物を皆殺しに行かない?」

最高の笑顔で若干気が向かない誘いをする彼女はとても魅力的だ。すでに決まっていた答えだ。

「もちろん。同行するよ一緒に」

二人と一台は乾杯して次の狩場へ向かう。

終わり

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