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深夜ドライブ

作者: さとうくじら

はじめて作りました。

思っていた以上に創作活動って難しいんだな、と思いました。

ほんと大した内容ではないです。

今後もコツコツと続けて、よい作品がかけるようになればいいなぁと思います・・・。

私は38歳既婚、二人の娘がいる。

家庭は円満で最近、念願のマイホームも建てた。

仕事も順調で、人生これと言って不満もなく、かなり幸せと言っていいと思う。


最近の悩みと言ったら、妻が好きで乗っている車が外車でそれの維持費がかかってしょうがない、というある意味贅沢な悩みだ。日産との提携で揺れているルノーの黄色のカングーに乗っている。


つい先日も12か月点検で指摘されたので、タイヤを買い替え、ブレーキパッドも交換したのに、その矢先にO2センサーも壊れ、エンジンマウントとドライブシャフトも壊れた。

と言うものの私は車に全く興味がないし、妻もデザインのかわいい車に乗ることが目的なだけなので詳しいことは一切わからない。すべてディーラーの言いなりだ。

しばらくは代車で生活するしかない。しかし案外代車の国産車のほうが乗り心地が良いようで、妻は「しばらくはこのままでもいいかな。」なんて言っている。

私は電車通勤で車を使うことはなく、運転はもっぱら妻のほうなので私としても異論はなかった。もともと異論を挟む余地はないのだが。


先日の週末、妻と一緒に買い物に行く際、私もはじめて代車を運転した。国産車と外車の造りの違いなのか、そもそも車が違うからなのか、代車の運転には非常に違和感を覚えた。

加速感、ブレーキの感触、シートに座ったときの景色…

妻はすぐ慣れるよ、と言うが慣れる前に事故が起きそうだ。

近所に買い物に行っただけだったのにひどく疲れてしまった。

それ以降、私はその車を極力運転しないようになった。


それに対して妻は頻繁に車を使うようになった。

これまでは子供の送迎や買い物くらいしか使わなかったのに、車を使う理由を探しては車で街に繰り出すことが多くなった。

そしてついには夜中にこっそり家を抜け出して車を走らせるようになったのだ。

さすがに私も妻の様子がおかしいと思い問いただしてみたものの、妻には全く悪気がなく、

「ただの気晴らしよ」と言うのみだ。


2週間ほどしてようやくカングーの修理が終わり、代車生活も終わりを告げ、これで妻も元通り、、、と安心していたが、夜中にコソコソ抜け出してドライブする癖は治っていなかった。

一度は浮気を疑ってみたが、結婚して10年、今までそんな気配はなく普段の会話の中でもそんな様子は全く見られないので疑念はすぐに消え去った。

では一体妻はなぜ・・・。


一度、思い切って夜中妻がこっそり抜け出すタイミングで私もベッドから飛び起きドライブについていく、と主張した。

かたくなに拒否されると思ったが、妻はあっさりOK。こういうのもたまにはいいわね、と独り言を言って同行を認めてくれた。

真夜中の静まり返った街中をただただドライブ。車中ではいつもと変わらない妻と何気ないが楽しい会話。

「たまにはこういうのもいいね。」

「そうでしょ。」

ということでそれからというもの、2,3か月に1回くらいのペースで妻と真夜中のドライブをするようになった。



「あの人ね、ほんと鈍感だから、全然気が付いてないのよ。」

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― 新着の感想 ―
[一言] うーん。素直にとっていいのか、意味深なのか、わかりません。深い。
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