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いつか訪れるその時の為に


空間ボックスにあった医療品で応急処置を済ませた俺は、蜃気楼が揺らめくログポイントへと移動する。視界が揺れたと同時に外にあるダンジョンの入口へと立っていた。


「おぉ……狐につままれた気分だな……」


ダンジョンコアを取ってしまったせいか、さっきまで存在していたダンジョンへと繋がる穴は消えてしまっている。このダンジョンは消滅したのだろうか?


色々な考えが頭をよぎるがとりあえず今は休みたい、痛みに耐えながらも原付へと跨り家へと帰る事にした。


室内に寝転んだ俺は空間ボックスをイメージする。不思議なもので空間ボックス内の物がわかってしまうのだ。


「ん?なんだコレ……買った物じゃないよな」


空間ボックス内から取り出したそれは小さな小瓶に入っている赤い液体だった。俺は何故かこの小瓶の正体を理解すると、小さな蓋を引き抜いて一気に飲み干していく。


「お……おぉぉっ!?傷が治って痛みが引いていく!!」




【ポーション(中)】飲むと最大HPの40%を瞬時に回復する秘薬

※体の欠損部分は再生できない




「まじかよ……こんな薬があるなんて信じられない」


モンスターやスキルを目の当たりにした俺は少々のことでは驚かない自信があったのだが、新たな体験に意味のない自信も虚しく興奮してしまっていた。うん、この回復薬は異常だろう誰でも経験したら驚くと思うよ。


「神の奇跡を体験して取り乱してしまった……よ、よし!次はステータスだな。ステータスオープン!」








本多 蓮志 LV4 →LV6(22歳)


職業【ダンジョンシーカー】【JP8】→【JP12】


HP 【150/150】→【142/180】

MP 【90/90】→【23/115】



スキル 【SP8】→【SP12】


【地図】【空間ボックスLV2】【仮設ログポイントLV1】【鬼魂LV2】【自動解体】【天啓】【強者の証】new【ダンジョンコア】new【魔眼】



称号

【ダンジョンシーカー】【悪鬼を鎮めし者 】【救世主】【強者を打ち倒し者】new【ダンジョンを制した者】



new

ダンジョンコア

【鬼のダンジョンコア 】 【DP72566】







【空間ボックスLV2】時間静止空間へ200㎏までアイテムを収容可能

※パッシブスキル

※生物の収容はできない



【鬼魂LV2】使用時3分間鬼の如き力を得る事で身体能力が一時的に22%UPする

※MP消費量55 CT58分



【ダンジョンコア】ダンジョンコアに蓄積されたDPを消費してダンジョンクリエイトを使用可能

※パッシブスキル

※自身のLVに応じた項目のみ使用する事ができる

※自身が所有権を持するダンジョンコアを設置しているダンジョンのみ使用可能



【魔眼】ある程度の生き物や物質の本質を見抜く力

※パッシブスキル

※自身のLVに応じた本質を見る事ができる




【ダンジョンを制した者】世界で初めてダンジョンコアを手にした者へと与えられる称号

※限定スキル【ダンジョンコア】【魔眼】を取得する

※24時間経過する事に自身のレベル×10倍のDPを獲得する

※レベルアップ時に自身のレベルに応じたDPを獲得する





ダンジョンを無事に攻略できた俺はまた新たな称号とスキルを手に入れた。さっきのポーション効果が分かったのは今回手に入れた【魔眼】のおかげだったようだ。ゲームで言う鑑定などに近いスキルだと思うが、これもかなり使えそうなチートスキルだろう。


説明欄にあった、ある程度の生き物や物質の本質を見抜くと言うことは、俺以外の人間やモンスターの本質つまりはステータスなどを一方的に見る事が可能かもしれないって事になる。近いうちに検証しようと思う。


次に【ダンジョンコア】ダンジョンを俺のレベルに合わせてクリエイトする事ができるらしい……新たに俺が【DP】を使用してダンジョンを作るって事だろうか?

ダンジョンコアを設置しているダンジョンと説明があるので、ダンジョンを作る場所を決めないといけないかもしれない。ん〜。わからない事が多すぎる、これも検証が必要だな。


それと称号が新たに増えた。【ダンジョンを制した者】によって、ダンジョンコアと魔眼を手に入れる事になったようだな。


後は空間ボックスと鬼魂が昨日の時点でレベルアップした。空間ボックスは収納が100kgから200kgにアップしたのと、鬼魂は全体的に強くなったようだ。


死にかけたが今回もかなりの収穫があったのではないだろうか。当分はダンジョン探しとスキルのレベルアップに励むとしよう、正直今はダンジョン攻略をする勇気がない。


それと、前に言っていたダンジョンやモンスターの情報をネットに流そうと思っている。方法は考えた結果、簡単なHPを立ち上げるつもりだ。


「休憩を兼ねてHPを立ち上げるか!」


俺は簡単に携帯でHPを作る作業に没頭していた。これからダンジョンに入る人の為、ある程度モンスターが出ると言う状況を理解してもらいたい。






―――世界の異変【ダンジョンとモンスター】―――



※このサイトは国内(国外も可)のダンジョン情報やモンスターの情報などを報告する場所となります。


当サイト管理人の蓮志です。

冒険者としてのプロフィールはこちら↓


職業 ダンジョンシーカー LV6

称号やスキルを所持しています。

※コレはあくまでも独り言になりますので、聞き流してもらっても大丈夫です。


近いうちに国内において、化け物、モンスター、魔物、鬼、幽霊、未確認生物、etcなどの目撃者が増えていくと思います。更に洞窟もしくは穴などが今までなかった場所に突然出現する可能性がある。それはダンジョンと呼ばれる危険な場所である可能性が高い。なぜ危険なのか?理由は凶暴で危険な未確認生物が存在している可能性があるからだ。


※絶対に1人では行く事を避けて下さい。

※武器や防具は必要です。(ガチのヤツです)

※命を大事にして下さい。





※モンスター情報画像有 (ブラッドオーガ)


俺は事故当初に偶然撮影したネームドモンスターのブラッドオーガの画像を数枚貼り付けた。





※情報をお持ちの方は御連絡して頂ければと思います。


※管理人は関西の田舎在住です。とりあえず近場のダンジョン攻略を続けていきます。


――――――――――――――――――――――――




「よし、今はあまり詳しく書いてもね……とりあえずコレで良いだろう。後は各SNSや動画をUPできるサイトにこのHPのURLを貼り付けてブラッドオーガの画像を流せば完了っと」


誰かから情報が入れば儲け物だと思う。今やるべき事は自身のレベルを最優先で上げなければいけないだろう。今のままではダンジョンで命を落としてしまう可能性が高い。


明日はスキルの訓練と備品の買い出し、それに新たなダンジョンの場所を探す事にした。今日はゆっくり休むとするかな、ちゃんとスキルを使ってから俺の長い1日は終わった。









朝早く目が覚めた俺は昨日作ったHPを覗いていた。ブラッドオーガの画像が反響を呼びかなりの数の人達がHPへとアクセスしたようだ。


「おぉ……初日にして1万アクセスとは。コメント欄は合成とか本物とかの議論がされているようだな」


投稿出来るサイトにはほぼ画像を流した、これからはもっと閲覧数が増えていくだろう。


「ふふ、アフィリエイトでもしようかな……ふところが寒いんだよな……」


そんな事を考えながらもサイトのチェックをしている時だった。俺の目に止まった一通のメール。何通かあるメールの中の1つに画像が添付されていたのだ。



――――――――――――――――――――――――


蓮志さん初めまして!


私は和歌山県在住の学生です。


急なメッセージごめんなさい……

あるサイトで画像を見て、このサイトを知りました。


突然なんですが……私も蓮志さんが投稿されたようなオバケを昨日見ました!


腕と爪が長くて目がギョロっとしてて……とにかくオバケでした!!

友達や親に言っても誰も信じてくれないんです囧


一応画像を送りますがブレてて正直わからないと思います。


怖いけど絶対今度は上手く撮影してまた送ります!


――――――――――――――――――――――――



画像はブレて何を撮影しているのか分からないものだった。確かに言われて見れば手の長い人の様に見えなくもない……



和歌山県なら正直すぐ行ける距離だ。直接探しにいく事も検討しても良いだろう、仮にイタズラだったとしても大した痛手にはならないだろうし。それに、わざわざイタズラで俺のサイトを探してまで書き込むだろうか?


きっと本文に書いている様な状況で、信じてもらえなかったのが悔しくてインターネットで色々検索した様に思う、゛今度は上手く撮影して″って事は彼女は上手く撮影できるまで、ソイツを探す可能性がある。


かなり危険な行為だろう、俺は一応メッセージを送って止めておくことにした。





――――――――――――――――――――――――


管理人の蓮志です、画像提供ありがとうございます。

正直確信は出来ない物でした。


ただ、可能性はあると思います。

1人で撮影をする為に追いかけるのはとても危険です。


万が一本物であれば命を落とす事だって考えられる事なので、時間を作り自分が検討しようと思っています。


差し支え無ければ撮影場所の提供をお願いできないでしょうか。


御連絡お待ちしています。



――――――――――――――――――――――――



よし、これで良いだろう。

本文に自分が動く事も書いた、もしイタズラならこの時点で連絡が途切れる可能性が高くなる。


本当だとしても危険性を伝える事も出来たし、後は返信を待ってから決めればいいだろう。


「さてと、今日は買い出しとダンジョン探しだ!」


手早く朝食と着替えを済ませた俺は、今日も原付で駆け抜けていくのだった。










ここまで読んで頂きありがとうございます!ブクマ&評価などして頂ければ嬉しく思います!


※17時の予約投稿を失敗してフライング投稿してしまいました……今日もう一発投稿しようかな……悩む


明日10/13日17時頃に更新予定です!

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