始動
文面修正致しました。
久しぶりの更新となりました!毎日読んで下さった方々にお詫び致します。
現在ちまちま文面の改行作業をしております、もしかしたら文面の変更修正もあるかも知れませんが、御了承下さい。
綺麗に円形に並べられたテーブルを囲むように、数十人の人物が鎮座している。
「2番隊黒羽到着しました。遅れて申し訳ありません。」
「構わんよ、これで全員揃ったみたいだな。それでは総理、定例会議を始めて宜しいでしょうか。」
陸・海・空自衛隊のトップである各幕僚長と、警察のトップである警視総監、、防衛大臣、最後に内閣総理大臣と言う日本に置けるトップである錚々たる人員がそこには集結していた。
中央に座る総理は頷くと手元の資料へと視線を移した。
「まず始めに、現在発見されているダンジョンの数ですが、国内において現在62もの数が報告されています。その内12個のダンジョンにおいては、現在自衛隊での監視を続けている状態となります。」
「問題は連日ダンジョンやモンスターの報告がかなりの数民間人から上がっており、全てのダンジョンを管理下に置くのは既に限界かと思われる事です。」
連日報告されているダンジョンとモンスターの情報は、既に隠蔽できる数ではなかったのだ。
国は秘密裏にダンジョンやモンスターの沈静化を進めていたが、報告されている全てを沈静化する人員すらも足りていないのが現実だった。総理は全員を一度見回し重い口を開くのだった。
「限界だな。作戦通りそろそろ国民にも知らさなければならないだろう。本日をもって作戦をフェーズⅡへと移行する。異論はないか?」
黒のボディースーツに身を包んだ男が挙手すると。防衛大臣は頷いた。
「【E′S】1番隊隊長 山下です。フェーズⅡと言う事は、民間人に我々の情報やダンジョンの事を公表すると言う形になるんでしょうが、民間人の安全を優先する手段はあるのでしょうか?」
「防衛大臣の私が答えよう。今の段階においてダンジョンやモンスターの存在を公表するのが、民間人の安全確保へと繋がると我々は考えている。各都道府県に早急に主要施設を配置し、民間人によるダンジョン介入も今後は速やかに実行しなければならない、勿論決定していた通り民間人の登録制度の導入を考えている。」
民間人はダンジョンを新たに発見した場合の報告義務、ダンジョンに入る際には国が配置した施設へと事前に報告しなければならない。
国はダンジョンを攻略する冒険者へと、登録制のライセンスカードを発行し、新たな補助金制度を思案していたのだ。
モンスターの素材、アイテムの買取や販売、ライセンスカードの等級による援助金の配布、民間人をも引き込んだ国の大規模な新たな防衛作戦だった。
この日を境にダンジョンやモンスターと言う存在が、国内へと知れ渡る事となった。
ダンジョンやモンスターの脅威はテレビや雑誌のメディアで報道され、更に国内に置いて大手の企業が一斉に新たな分野へと参入を公表したのだった。
ついに国内でのダンジョン、モンスター攻略が幕を上げる。
「以上速やかに行動して欲しい。それと以前頼んでおいた主要民間人の情報及びリストを持って来てもらいたい、一度コンタクトを取らなければならないだろう……」
…………
……
「まさか一夜にして国内にダンジョンやモンスターが知れ渡るとは思っても見なかったよ」
「うん。近いうちに国が発行するライセンスカードを蓮志さんも私も取らないといけないなんてね。」
テレビへと食い入るように見ていた俺とアリサは、昨日発表された国の新たな法律に驚きを感じていた。
ダンジョン、モンスター攻略を行う者は指定の施設にて登録をしなければならない。
登録した者へは国から指定のライセンスカードが発行される。
ライセンスカードは自身のレベルに応じた等級制が適応されており、レベル10まではブロンズカード、11〜20まではシルバーカード、21〜25まではゴールドカード、レベル26以上はブラックカードと分けられると言う形になる。
ちなみに俺とアリサはブラックカード、尾崎さんとかおりちゃんはシルバーカードと言う形となるだろう。
「ライセンスカードの発行は1週間後だから、それまでに全員できればブラックカードを目指したいよな」
「たしか……補助金がかわるのよね?シルバーカードで月5万で、ゴールドカードは18万、ブラックカードは30万だっけ?」
テレビで報道されていた情報では、ライセンスカードの補助金制度が新たに作られ、ブロンズカードは2万、シルバーカードは5万、ゴールドカードは18万円、ブラックカードは30万と言う額の補助金を毎月受ける事が出来ると言うものだ。
この制度によって、国は民間人のライセンス等級を把握する形となる。
更にこの制度のおかげで民間人の冒険者は増え、ある程度生活出来るゴールドカードを目指す者達が増えるだろう。
国の陰謀を感じるが、ダンジョンやモンスターが公表され、国民は危険だと言う事も認識している事から。
あくまでもライセンスの等級アップは自身の自己責任と言う形となるのだ。
「俺達もこれで隠れて動く必要が無くなったと言うわけだ。補助金制度は惜しみなく使わせて貰おう!
ブラックカードになっている事だし、俺とアリサで60万稼げていると言う事になる。 これで生活に困る事が無くなるだろう」
「これで徹底してダンジョン攻略できるねっ!」
ダンジョン攻略をする者……冒険者
未だ発見されていないダンジョンは彼らによって、発見されていくだろう。
歯車は動き出した、俺とアリサは互いに頷くとこれからのダンジョン攻略へと意欲を高めるのだった。
始動編如何でしたでしょうか?
国内にて一気に変化が訪れた日となりました。
この日を境に民間人がダンジョン攻略へと名乗りを上げ、補助金制度を考える人々が増えて行く形となります。
厳密に言うと、18歳以下のライセンスカードも存在していますが、ダンジョンへと赴く際には成人のパーティーへと加入しなければならない制度もあります。
国は以前からフェーズⅡ対策へと向けて動いており、各都道府県へと迅速に管理施設や販売施設の設置へと動いて行く事でしょう。
その他にも、大手の企業が冒険者のサポートの為、新たな業種を立ち上げる事となりました。
有名どころは、トヨテ自動車、十菱電機、ポナソニック、GALなどの大企業の参入により冒険者用の武具やダンジョン内便利アイテム、モンスター対策用品など開発される形となります。
これから急速に国内の動きは活発化して行くでしょう。
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