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可愛いは正義



勝手ながらタイトルを変更致しました!すいません!



「いや、まさかお隣だったとは……」


「いえ。こちらこそ気がつかなくてごめんなさいっ!!」



そんなやり取りを経て俺と彼女、尾崎 美琴さんとの初顔合わせとなったのだった。



「あ、ごめん。尾崎さんそちらの方は?」


「ご、ごめんなさいっ!えと、私の親友のかおり……山瀬 かおりと言います。今日少し不安だったもので、一緒について来てもらったんです。すいませんご迷惑でしたよね……」


「はは、なるほど。俺達も同じようなモノだから気にしないで下さい」



かおりは突然椅子から立ち上がると、アリサに向かって声を上げたのだった。



「つ、つかぬ事をお伺いしますがっ!そのっ、あ、アナタと蓮志さんとのご関係はどっ、どの様なものでしょうかぁっ!」



店内の注目を集めながらも、アリサを真剣な眼差しで見ていた。え……なんで俺が店員さんとかに睨まれてるんだ……



「ん。私?私は椎名 アリサ、蓮志さんとはパーティーを組ませてもらっているの。あ、それと今はぁ、蓮志さんの家で一緒に暮らしている仲……かなっ!」



がふっ……空気読もうよ。間違いではない。間違いではないが……俺は今此処にいる全ての女性を敵に回してしまったようだ。ヒソヒソと俺を見ながら呟くのはやめいっ!!



「ど、同棲ですかっ!うぅ……私の……蓮志さん……同棲……失恋……」



後半部分は何言ってるのかもわからない呪文だった。かおりは力無く椅子へと崩れ落ちると、未だにブツブツと詠唱を繰り返している。

こんな可愛い女の子が一点を見つめながら、呪文を呟く姿はある意味ホラーだろう。



「かおりは蓮志さんのサイトに入り浸っていて、蓮志さんの事をすっごく尊敬しているんです……」



そう小声で俺へと教えてくれる尾崎さん。どうやらかおりちゃんは俺のサイト常連さんらしく、アップロードしたダンジョン動画を見て、俺に対して尊敬の気持ちを抱いているらしい。ってそんな事言われても、どうして彼女があんな状況になるんだよ……俺には謎だろ。



「ちょ、ちょっと一旦落ち着こう!みんな見てるし、お店の迷惑になるから……ね?」



うっ、なんだこの周囲の視線は!テメェの責任だろうが的表情がとても痛い。なぜだ、俺は被害者だっ!え、被害者だよね?


…………


……


お店のお客さんに頭を下げた俺は、とりあえず場を静める事に成功する。かおりちゃんはまだ復活しなかったが、俺は構わず尾崎さんとの会話をする事にした。お化けを見た状況などを詳しく聞いて行くのだった。



「場所は私達が通う高校の近くになります。今は老朽化で封鎖されているんですが、その古いトンネルを抜けた先になりますっ。」


「なるほど。大体の話はわかったありがとう」



状況などを聞いた俺は、間違いなくダンジョンが存在していると確信する。問題は外へと出てしまっているモンスターだ……、最悪な場合、モンスターがダンジョンへは戻らずにこのまま外を徘徊しているとすればかなり危険だろう。


近くには尾崎さんや、かおりちゃんが通う高校があるらしいし、ゆっくりしているとモンスターによる被害者が出る可能性も考えられる。早急に対策しなければならない問題だろう。



「お化けを見てから今日までで、誰か襲われたとかそう言った話はないかな?」


「襲われる……ですか?ンンッ……私は聞いてはいないです……お役に立てなくてすいませんっ。」



可愛らしく悩む表情は年齢よりも幼く見えた。彼女の綺麗な黒髪も、尾崎さんの可愛い顔を更に童顔に見せるポイントになっているのだろう。なんか小動物みたいで可愛いらしい女性だな……

アリサのジト目を感じつつも、俺は彼女に少し癒されていた。



「とりあえずお化けを見たって場所まで連れて行ってくれるかい?」


「はいっ!ちょうど電車が来る時間だからすぐ行きましょう。ほらっ、かおり行くよぉ〜!」



店を出た俺達は再び電車に揺られて、まだ見ぬお化けの場所へと向かう。尾崎さんとの会話で蓮志とアリサは付き合っていないと知った、かおりは復活し目的の駅に着く頃にはすっかり元気になっていたのだった。



「ホラホラっ!行くよぉ〜!蓮志さん早く着いてきてっ!」


「ちょっと待ってよっ!かおり〜!蓮志さんごめんなさい……」


「あ、あぁ。かおりちゃんどうしたんだ?」


「蓮志さんホントにわからないの?はぁ……私と喋ってから、かおりちゃんは元気が無くなったんだよ?」



ふむ。最後にアリサが言った事は引っかかるが、よくわからんっ!まあ、とりあえず元気になってくれたって事が重要だ。それよりも、辺り一面田んぼや畑の景色に驚いてしまう。かなり田舎だろここ……


田んぼで囲まれたあぜ道を、かおりの誘導で俺達は後をついて行く。暫く歩いた先には、山の麓にポツリと大きな学校が見えていた。



「あそこが私達の高校になります。もうしばらく歩いた場所にトンネルがあるんですよぉ。」


「美琴行くよぉ!早く早くっ!」



尾崎さんはペコリと頭を下げて、かおりを追って走り出す。あ、きっと尾崎さん足遅いな……尾崎さんの後ろ姿は只々可愛いかった。



「あの子足遅いねぇ……」


「お、おう。遅いな……」


「待ってぇ〜かおりぃ〜っ……」



俺は思う、可愛いは正義だ。


アリサのジト目を受けながら、俺は尾崎さんを眺めていたのだった。










可愛いは正義編如何でしたでしょうか?



尾崎 美琴 は想像通り運動が苦手です。彼女の姿を見ていると、なんだか守ってあげたくなってしまいます……


恐らく親友の、山瀬 かおり もそう感じているかもしれませんね。蓮志とアリサの件から無事に復活を果たした彼女は、ようやく元気な本来の姿に戻りました。




さてさて、今後4人を待ち受けているモノとは一体……今後の展開はどうなって行くのでしょうか?



気になりますよね……著者も気になります謎



本日もお読み下さりありがとうございます!

明日10/30日も更新予定です、良ければ読んで頂ければ幸いです。


少しでも展開が気になった方は是非、ブクマ&評価などして頂ければ泣くほど喜びます!謎




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