特殊異能力部隊 【E′S】間宮 明音
日本政府は国内で発生している案件に追われていた。日を追う毎に被害が増加しており、現在ではこの問題を軽視出来なくなっていたのだ。
問題を重く見た日本政府は、急遽秘密裏に未知の生物、未知の場所、未知の力、などの解明や制圧を目的とした特殊異能力部隊【E′S】を結成するのだった。
特殊異能力部隊
異能力者【Esper】
特殊部隊【Special Forces】
頭文字を取った通称【E′S】イースと呼ばれる
【E′S】イースは日本政府の新たな国防理念の元に構成された国家機密部隊だ。イースの戦闘制圧行動は基本的には10人1組でチーム化されている。主に戦闘に特化した1番隊〜3番隊合計30名。分析、解析のエキスパート10人で構成された4番隊〜5番隊20名の計50名の部隊となる。
イースに属する者は、最近発見されたダンジョン、モンスター、スキルなどの知識を有しており、レベルアップシステムによって強化を施している者達【異能力者】となる。
現在国内において警察の警備部に編成されている特殊部隊があるのだが。
特殊急襲部隊【SAT】
名称「Special Assault Team」
SATはハイジャックや重要施設占拠等の重大テロ事件や、組織的な犯行や強力な武器が使用されている事件において、被害者等の安全を確保しつつ事態を鎮圧し、被疑者を検挙することをその主たる任務としている部隊となるが、あくまでも人間への武力行使を想定としている。
国が所有する最大戦力の自衛隊でさえ、各国の目が光る中では表立っての活動は出来ないでいたのだった。この様な状態の中、イースは唯一秘密裏に突然現れた未知の生物や未知の危険地帯のへの情報収集、鎮圧を秘密裏に行使していたのだった。
「動くな!特殊異能力部隊の権限によって貴様らを駆逐する!」
全身黒一色で武装統一されたその風貌は異様に見えた。強盗や凶悪犯が彼等を見れば、逃げる事さえ諦め自分の意思で投降するだろう。腰の両サイドには日本刀の様な物を携え、両の太腿部分にはホルスターから覗く銃身が見える。
「はいはい。あんなバケモノに言ったトコで分かんないでしょうが。さっさと殺るよ〜。」
「し、しかし隊長!特部のマニュアル第1条36項に書かれ……」
「はいそこまで。マニュアルも大事だけど俺たち【E′S】は臨機応変に、未知の生物を鎮圧しなければならない。マニュアルに縛られていたら、コイツらが外に逃げちゃうかもしれないよ〜。優秀なキミならわかるでしょ?」
「……はい」
「ん。よろしい!それじゃあ気をとりなおして行こうか〜……っね!」
いつ引き抜いたかも見えない程に男は早かった。男の両手には黒光りする刀が二本握られ、モンスターと呼ばれる生き物達を次々と切り捨てていくのだった。僅か数秒程で10体のモンスターを駆逐してしまったその姿は、まるで死神の様にも見えてしまう。
「相変わらず黒羽隊長は凄いな。思わず見惚れてしまった、そう思わないか間宮?」
そう言って私へと優しく微笑んでくれる。彼女は2番隊副隊長のリーナさん。国籍は日本なのだが、日本人とロシアのハーフらしくとても美人で強くて頭も賢いときたもんだ……
間宮と呼ばれた少女は、まだ18歳ぐらいの少し幼さが残る表情で、はにかむのだった。
「私は隊長こそモンスターだと思うのですが?」
「ははは、そう言ってやるな。モンスターの様な強さがなければ隊長は勤まらないだろうよ。隊長の人格は置いとくとして、戦いに関しては群を抜いているのは確かだろ。」
「……まあ、否定はしませんよ」
リーナはスタイルの良い体で隊長の元へと去って行く。後ろ姿を見ながら間宮は思ってしまう。
「副隊長も隊長の事は言えないですけどね……」
【E′S】通称 イース
その部隊の中でも戦闘に特化した2番隊は、隊長の黒羽を筆頭にダンジョンやモンスターへと最初に斬り込む重要な役割の隊となる。
副隊長のリーナは特異能力【スキル】を使い、隊長の補佐を務めるのだが、彼女自身も副隊長に抜擢された実力に担う強さを秘めていたのだった。
「さてと。間宮ちゃんはそいつらを解体してくれるかな。あ、コイツは4番隊に寄付するから残しといてね〜。終わったらダンジョンを潰すよ〜。皆んな怪我しないようにね!」
隊長からの指示がメンバーへと伝えられると、各々手際よく自分に与えられた仕事をこなしていく。私も隊長に命じられた解体作業を、異能力を使用して終わらせて行く。光に包まれたモンスターは地面へと様々なアイテム、素材、武具などに生まれ変わるのだ。何度見ても不思議な光景におどろいてしまう。
全ての作業を終えた私達は、この未開の場所を鎮圧する為に奥へと進んで行くのだった。
私は、間宮 明音最年少でこの【E′S】2番隊へと配属された者だ。
特殊異能力部隊 【E′S】間宮 明音 編如何でしたでしょうか。
全国的にダンジョンが出現してからは、未知の生物やダンジョンの目撃情報が発生しています。いくつもの民間からの情報がもたらされ、対策に向かった警察などでもモンスターによる被害が出てしまいました。
日本政府が秘密裏に特殊異能力部隊 【E′S】イースを立ち上げ、全国規模で増えてきた未知の生物やダンジョン対策に立ち上がったのでした。
【E′S】は当初、探索に乗り出した自衛隊や警察の中に、未知の生物を討伐し異能力を手に入れた者達で構成されるのですが、レベルアップシステムにいち早く気がついた政府は、複数のダンジョンを所有化し目ぼしい人員の、育成、訓練などを繰り返しおこない、【E′S】のメンバーを強化していたのでした。
この訓練は現在も行われており、50名の【E′S】意外にも、強力な人材がまだまだ増え続ける形となりそうです。
以上プチ裏情報でした。
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