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運命の繋がり



10/17日 08:09分 文面の修正を致しました。すいません!


私は窓の外を憂鬱に眺めていた。外から風が迷い混むと教室には微かな木々の匂いが広がるのだ。


黒く綺麗な彼女の髪が風に運ばれて微かに揺れていた。


放課後1人教室でゆっくりとただ座っている時間がとても好きだった。窓からは山や海が見える、ただ見つめているだけで心がとても落ち着き心地いいのだ。


「おぉ〜ぃ!ミ、コ、ト!!また黄昏てるの?まったくアンタは毎日毎日飽きないもんかねぇ。ほらほらっ帰るよぉっ!」


親友のかおりは部活一筋で頑張り屋さん、それにとても活発で明るい性格なのだが、私はそんなかおりの事がとても好きだ。小学校からずっと一緒で家も隣と言う環境でお互い一人っ子と言う事から、本当の姉妹の様なそんな感じで小さい頃から一緒に育ってきた。かおりは誰よりも私の事を知っていると思う。もちろん私も同じだと思う。


「うん。帰ろっか!」


2人は顔を見合わせて笑い合うのだった。かおりは部活が終わると私を迎えにいつも来てくれるのだ、私はかおりの部活を待っている時間が好きだった。



「美琴ホントゴメンねぇ……辛かったら先に帰ってもいいんだよ!」


「ん?私はかおりを待ってる時間が好きだから辛くなんて思わないかな。」



かおりを待ってる時間と言うのもあったのだが、自分の趣味の様な時間でもあった。読書をしたり、携帯を弄ったり、景色を眺める事がとても楽しいのだ。



「もぉ〜……私が男なら可愛くて尽くしてくれる性格の美琴と結婚したいぐらいだよぉっ!!」


「あはは……またそれを言うんだね。かおりは美人でスタイルも良いからカッコイイ男の人が言い寄ってくるでしょっ!ほら……この前の……誰だっけ?」



腕を組んで考えるかおりは、思い出した様に手を叩いた。私から見てもかおりは凄く美人で運動神経が良いスーパー美少女だと思う、良く男子に告白されているようなのに、昔から男の子と交際したと言う事を聞いた事がなかった。私も同じで男の子と交際をした事がない。


少し憧れはあるんだけど、今はかおりといる時間がとても充実しているんだと思う。



「ん〜、アレはダメだね……顔はいいけど中身が……ね?私が認めるような人は中々いないのだよ!はっはっは」


「またそんな事言ってる!かおりを認めさせる人なんて現れるのかなぁ?」


「ん?美琴がいるでしょ……なんてねっ!と、言うのは冗談で、実は気になる人ができたんだよねっ」



私は正直驚いてしまう。かおりと長い間一緒にいたが、初めて好きな人ができたと聞いてしまったのだ。私は嬉しくなってしまう。



「ど、ど、どんな人なのっ!?」


「なんで美琴が赤くなってるのよっ!わ、私まで恥ずかしくなっちゃったよ……うぅ……」



それは私が以前見たオバケから始まる。私は何時もの様にかおりを待っていた時だった、教室から窓の外を見ていた私は遠くの山の麓に人が歩いて居るのを見つけたのだ。窓から見えるその場所は封鎖されたトンネルを通って行かなくてはならない場所だったから気になってしまったのだった。


好奇心で携帯のカメラを起動すると、その人影をズームを使い確認しようと思ったのだ。ある程度拡大された人影に私は驚いてしまう……手が長く爪が異様に長いオバケだったのだから。私はシャッターを切り写真に収めると、かおりが来るまでジッとしていた。


かおりが来ると見た事を全て伝えた、写真を一緒に確認したのだが、私の手の震えがオバケの姿を歪めて撮影してしまったと言う結果になっていたのだった。


かおりは信じると言ってくれたが、ハッキリと撮影出来なかった為にどうしても信憑性が薄く、私は必死にオバケの事をかおりに話すと言う事が数日前に起きたのだ。



…………


……



美琴が必死だった。あれは絶対嘘なんかじゃない……

私は美琴の言っていたオバケをネットで探していた。

美琴が撮影したオバケは説明を受けなければ、タダのブレた景色と言われても分からないものだろう。


私は美琴の見たオバケがなんだったのかを証明してあげたかった。あんなに必死に美琴が言うのなら、私がオバケの正体を突き止めて見せると考えていたのだった。


有名な動画投稿サイトや色々なHPを探して見たが中々有力な情報は無く、検索を辞めようかと思った時に目にしたHPには美琴の言うようなオバケの写真が掲載されていたのだ。






―――世界の異変【ダンジョンとモンスター】―――



※このサイトは国内(国外も可)のダンジョン情報やモンスターの情報などを報告する場所となります。


当サイト管理人の蓮志です。

冒険者としてのプロフィールはこちら↓


職業 ダンジョンシーカー LV6

称号やスキルを所持しています。

※コレはあくまでも独り言になりますので、聞き流してもらっても大丈夫です。


近いうちに国内において、化け物、モンスター、魔物、鬼、幽霊、未確認生物、etcなどの目撃者が増えていくと思います。更に洞窟もしくは穴などが今までなかった場所に突然出現する可能性がある。それはダンジョンと呼ばれる危険な場所である可能性が高い。なぜ危険なのか?理由は凶暴で危険な未確認生物が存在している可能性があるからだ。


※絶対に1人では行く事を避けて下さい。

※武器や防具は必要です。(ガチのヤツです)

※命を大事にして下さい。





※モンスター情報画像有 (ブラッドオーガ)


※モンスター情報画像有②


※モンスター情報画像有③




※情報をお持ちの方は御連絡して頂ければと思います。


※管理人は関西の田舎在住です。とりあえず近場のダンジョン攻略を続けていきます。


――――――――――――――――――――――――





管理人の話では、〝近いうちに国内において、化け物、モンスター、魔物、鬼、幽霊、未確認生物、etcなどの目撃者が増えていくと思います。″と書かれているのが、私には何故だかとても不安を感じてしまったのだ。


普通ならただ妄想が過剰な人のサイトだろうと思って流してしまう様な文面だっただろう、この時何故か美琴の必死な表情が私の中で突然浮かんだのだった。


管理人はまるで知らない世界を知っている様な記載をしている事に、私の興味はこの管理人へと惹かれていく。


「明日もまた覗いて見よう…… 」


私はサイトを一通り読んでから眠りにつくのだった。



…………


……




部活が終わると美琴と一緒に家へと歩いていた。毎日同じなのだが、美琴との会話はいつも楽しくて飽きないのだ。美琴と別れた私は夕飯を済ませると、お風呂に入り部活でかいた汗をシャワーで洗い流していく。


かおりは引き締まった体を入念にマッサージしていた。特に右腕や胸の筋肉を念入りに揉み、疲れた筋肉をリラックスさせていく。


「また少し大きくなったかも。あんまり大きくなると不利なんだよね……」


思わず鏡の中の自分へと呟いてしまう。入浴を終えたかおりは自室で例のHPサイトを無意識に開いていた。かおりはあまりの衝撃にサイトにアップされていた動画を何度も食い入る様に見直していく。


「うそでしょ……不可能よ!この人は一体何者なの……」


動画の中で75ポンドのコンパウンドボウを速射し、的確に命中させる技術にかおりは呼吸を忘れ魅入っていたのだった。声や手の感じからそこまで私と年齢も変わらないと感じてしまう。指も細く恐らく体型も華奢な印象をかおりは想像していたのだ。


「多分120m以上でも当たり前の様に射抜いてる……どんな技術してるのよっ、それに矢を放つ間隔が異常なくらいのスピードだわ……ううん、あり得ないわよ。へんな猪が出るわ、光って消えるし、この動画は合成かもしれない……」


その後幾度となく動画を見直す私がいたのだった。徹夜で疲れていた筈なのに、興奮していた私は初めて交流チャットなるものへと参加してしまったのだ。






〔7時13分27秒【アーチェリー経験者かおり】〕

【アーチャー志望者メグ】←その方がいいよ、決して蓮志さんを参考にしてはいけない。動画を見た限り、蓮志さんは相当な経験者。目測で120mほど離れているほとんどのイノシシの眉間を正確に打ち抜いてるし……射撃後から次の射撃までの速さが異常過ぎる、一本も外していないのはオリンピックでもメダル獲得100%の神レベル。尊敬と言うより既に蓮志さんの事を崇拝している私……






高校でアーチェリー部へと入り、今年初めて全国大会3位となれた私は、蓮志さんの素晴らしい弓術に惚れ込んでしまっていたのだった。同年代かもしれないと言う気持ちから、初めて心から尊敬してしまったのだ。この人に会って見たいと言う気持ちが私の中で次第に大きくなっていた……



…………


……



「かおりの気になる人ちゃんと教えてよねぇっ。明日は学校休みだから、夜は長いのだよぉ。ふっふっふ」


「もぉ〜……仕方ないなぁ。美琴にはちゃんと話そうではないか!ふふっ……その代わり、私のマッサージを隅々までしてもらいましょうかねっ!それが条件なのだよ。美琴君!」



2人は笑い合うと、蓮志の事で朝方まで語り合っていたのだった。美琴と蓮志の繋がりを知るのは数時間先の事になるのでした。









運命の繋がり編如何でしたでしょうか?


まさか2人が蓮志との繋がりを、別々に築いていたなんて運命だと思ってしまいますね。


かおりはアーチェリー部に入部しており、全国3位の実力は相当な腕だと思います。恋愛よりもアーチェリーに力を入れているかおりにとって、蓮志は初めてかおりが認めた人物となってしまったのでした。


今後の展開が気になりますね笑





それではまたお会いしましょう!少しでも続きが気になってしまった方は、ブクマ&評価をして頂ければ嬉しく思います!


今回はゲリラ更新となります笑


10/18日も更新予定ですので是非読んで頂ければ幸いです。



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