続・プロローグ
「買ってしまった…」
天井 真勇は紙袋に目をやり、反省していた。
昔好きだった漫画のメモリアルグッズが出ると聞いて、小遣いを温存していたのに。
だが、だが。
この大胆でショッキングなタイトルに負けた。
何が書いていて何が入っているのか、今から興味が尽きない。
おまけ付きなのもポイントが高かった。
その一方、それのせいで梱包は厳重。
なので、棚で中身を全く確認できなかった。
が、買った後となっては逆に、それは好奇心の後押しでもあったりもする。
そして。
帰宅。
開封。
即。
疑惑の中身が、神秘と謎を伴って、ついに明かされる……。
-と、いうわけでもなく。
世界の悪魔たちコーナーのようなものが絵で紹介されているくらい。
……やっぱそんなもんか…。
一緒に入っていた粘土のような何かも、神秘感みたいなものはない。
つまり、身もふたもなく言えば詐欺商品。
「ですよねー」
可能性としては十分あり得た範疇。
予想のひとつだけに、落胆はさほどなく。
「明日せめて友達に見せて、買った分の元だけ取った気になろう…そうしよう…」
ついでということで、一緒に住んでいる姉にも見せようかと思ったが、昼にメールがあったのを思い出した。
確定で午前様です。大丈夫死なないよ!
…注意書きしないと死にそうなのかな。
その現状って。
とりあえず食事してお風呂入って、ちょっとだけゲームなどしてみて。
今日のことは忘れるように頑張って後悔しないようにして。
寝た。