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第百八片 エピローグ
今回の件で、ムー側として動いていた人たちは、すべて願世の法律で裁かれることになった。
レジルさんたちの尽力により、現世の損害はある程度の規模に収まり、修復作業も着々と進められた。
ムー大陸に関しては願世の元の位置に落ち着いたが、次元の穴が塞がるにはもう少しかかるらしく、それによる影響は現世、願世双方の代表者で協議するらしい。
しかし結局、考えてみるとあんなことを言った俺も、血をもって今回の事件を解決したわけで。
やはり力に頼らないといけない部分もあるのか、そうしない手もあったのか、仮定は尽きない。
「冬さん、難しい顔してますね」
「ん? いや、なんでもないよ。さぁ、任務に行こう、白雪」
「はい! おや? ここの道、二つに分かれてますね。 どっちが正しいんでしょう? 地図にも書いてませんよ?」
「じゃあ、こっちに進んでみるか」
でも、どうにか今は、自分の進むべきだと思う道を選んでみるしかない、のかもしれない。