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ペンダントが見つからず3日たった。


「うっす」


「オー!遼哉。見つかったか?」


誠は登校してきた遼哉に聞いた。


遼哉は、黙ったまま首を横に振った。


「そっか…俺たち、3日もサボって探したのに見つかんないとは…。誰かに拾われたかも」


誠に言われて、さらに落ち込む遼哉。


そこに遼哉と誠の担任である高津慎二(32歳)が現れた。


「哀川、五十嵐、3日も無断欠席して何してたんだ?」


2人に向かって言った。


「うるせぇ〜」誠が言い、遼哉は「関係ないだろ」と口答えした。


「教師に向かってその言葉はなんだ?おまえら、職員室に来い」


高津先生は、怒りながら2人の腕をつかみ、無理やり職員室に連れ込んだ。


「離せよ!高津」


2人同時言いながら暴れた。



職員室に入り、高津先生は2人の腕を離した。


「高津先生、どうしましたか?」


生徒指導担当の近藤和弘(39歳)が高津先生に近づいた。


「サボった上、わたしに口答えしましてね…」


高津先生は近藤先生に説明した。


遼哉たちと先生2人の話し合いは、そのまま続いた。


「おはようございます」


2人の声が、同時に部屋中響いた。


数学教師・西崎紗佳(26歳)と英語教師・雨宮美咲(24歳)だった。


西崎先生と雨宮先生は、遼哉と誠がここにいることに気付き、高津先生に


「何かありました?哀川と五十嵐」


「ええ。3日サボった上、高津先生に口答えしたそうで…」


高津先生の代わりに近藤先生が答えた。


それを聞いた西崎先生は、ムッとした顔で誠を見た。


「ヤッベェ…バレちゃったよ。紗佳に」


誠は、隣にいる遼哉に小さな声で言った。


「俺がなんとかする。俺のせいだからな」


そう返事した遼哉。


「そこ!何話ているんだ?!」


高津先生が急に怒鳴りだした。


「俺は、サボったんじゃない!病院にいっていたんだ」


遼哉は反論した。


「病院?うそつけ!」


さらに怒鳴った高津先生。


「あー。耳いってぇな。センセ、静かに…」


誠がふざけて耳の穴に指を入れながら言った。


「なら、お前は何してた?3日間」


「俺?哀川と一緒で病院行っていた」


「うそつけ!2人そろって病院か?」


横から近藤先生が言った。


「誠は俺に付き添ってくれたんだよ」


哀川が誠をかばった。


「今日も午後、病院に行くんで早退します」


高津先生に言った。


「俺も〜」


手を上げて言う誠。


"ボコッ"


「いってぇ〜」


近藤先生がふざけた誠の頭を叩き、


「五十嵐は最後まで学校にいろ」と。




その日の午後、遼哉は本当に早退した。



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