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玄関のドアが開く音がした。


美咲、紗佳、誠の3人は慌てて玄関のほうに駆けつけた。


"バシッ"


美咲が遼哉の頬を叩いたのだ。


「どこに行ってたの?」


「電話ひとつもできないの?」


「心配したぞ」


3人は怒鳴っていた。それに対して遼哉は、ずっと無言でいた。


「何か言いなさいよ!」


遼哉の肩を揺らしながら聞く美咲。


「…っせえな」


「えっ?!」


「うっせぇってゆってんだろ!」


「キャッ!」


美咲を突き飛ばした。


「美咲!」


後ろに倒れた美咲のもとに駆けつける紗佳。


「おまえ、どうしたんだ?」


「…」


誠が言いかけるが返事が返ってこない。


機嫌悪そうに部屋に入る遼哉。


「はぁ〜」


3人が同時にため息をはいた。






数分後…3人はリビングにいた。


「ん?何か聞こえない?」


いきなり誠が美咲と紗佳に言う。


2人は、耳を澄まして聞いてみることに。


『…うっ…ぐ…』


「泣き声?」


紗佳が誠に確認する。


「おっ聞こえたか?どうやら向こうの部屋からだ」


「向こうって…泣いてるの、遼哉くん?」


「しかいね〜だろ」


「あたし、見てくる!」


立ち上がった美咲が向こうの部屋のドアを開けてみた。


「遼哉くん!」


美咲が大声を出した。そこには信じられない光景だった。


遼哉の怪我していない手首から血が出ていたのだ。そばにナイフが…。


美咲の大声に異変を感じた2人も駆けつけ、遼哉の姿にびっくりした。


美咲は慌てて遼哉の手首をおさえた。


「どうして?」


「…」


「黙っていたらわからないでしょ!遼哉!」


「…俺、死んだほうがいいんだ」


「どうしてそんなことを言うの?」


「…」


「おい!救急車来たぞ!早くしろ!」


誠が、美咲と遼哉の会話に割り込んでそう言った。


遼哉は、美咲とともに病院に運ばれた。




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