第三部:ある少女
ある少女の恋の話です。
こないだの話からしばらく経って…また三人組の世界へ
モワン
もうすぐ中学校。
「みんなに担任から最後の授業を始める。」
そう言い授業が始まった。…翌日の卒業式
「皆さんはこの6年間。よく頑張ってくれた!校長先生は誇りに思います。……以上校長先生からでした。」
春休みが過ぎて…中学校入学式
「皆さん。今日から新生活が始まりました。……以上教頭からの話でした。」
翌日中学初めての授業
「確認テスト」
「え〜なんで…」
小学校の内容の確認テストは三人共に99点だった。
しかし100点が一人。三園光。彼女だ。
「…」
みんなが誉める。しかし彼女は黙ったまま。三人組は話しかけた。
「もしもし。こんに…」
「話しかけないで!…話し…かけないで。」
「何か有ったの?」
谷屋が聞く。彼女は頷き、
「谷屋さん。ちょっと来て。」
そして谷屋はついて行く。
「私…小学校で好きな人がいたの。でも今、ある程度学校選べるでしょう。それで、好きな人は違う学校に行っちゃったの。ヒックヒック…私も同じ中学選んだの。一緒の学校だったら、私のこと、好きになってくれるかもっていう期待が有ったの。でも、私は抽選に受かったけど好きな人は駄目で学区の学校に行っちゃったの。ヒックヒック応募しなけりゃと思って後悔してて…ヒックヒック」
「泣かないでよ。学区の学校は何処?好きな人に手紙書いて、渡せばいいんじゃあ…」
「手紙書いても見てくれないよ…」
バチーン谷屋が三園光の二の腕を叩いた。
「なっ何すんのよ!(゜o゜)」
「やる前から諦めてどうするの!?それじゃあ、気持ち伝えられないじゃない。伝えられれば、その人の気持ちが分かるでしょう。伝えないと、相手はな〜んにも分からないよ。伝えたら、メル友位にはなれると思うけど?その辺は?」
「私も好きな人も携帯持ってる…(・_・)でも、アドレス知ってるけど、送った事ないし…」
「違う!…手書きの葉書を同じ内容でも、同じラブレターでも、手書きの方が気持ちが伝えられるよ♪」
「うん!{≧。≦}」
…そして翌週
「三園ちゃん。アレ書いた?」
「うん。今朝内容見たけど誤字脱字脱字も誤字もマズイから。谷屋さん、ちょっと来てね。」
またついて行く谷屋。
「何?」
「内容間違ってないか、おかしくないか、心配で…」
「著しく悪かったらいうけど…」
【岸田幸治君へ。
岸田君は気付かなかったかもしれないけど、私は岸田君が好きでした。
(^-^)vそして今も好きです。
メルアド変わってないから、メールください。
三園光より私のアドレス:χχχχχχχ@χχχχχχχ】という内容だった。
「岸田君の家知ってるから、手渡しして来るけど…」
「大丈夫!気持ちは必ず伝わるよ!頑張れ↓v(^v^)↓恋する少女!」
「うん!頑張る!じゃあ行ってきます〜!」
…岸田幸治の自宅ピンポーンガチャ岸田幸治君が出てきた。
「はい岸田ですけど…おや、6年1組にいた、三園じゃん。何か用でも?」
「これ、読んでね。」
そう言って手紙を手渡して帰ろうとしたとき、
「待て。三園。読んでくれよ。その方が良いから」
「うん」
真っ赤になってしまった顔で
「じゃあ読むね『岸田幸治君へ。岸田君は気付かなかったかもしれないけど、私は岸田君が好きでした。(^-^)vそして今も好きです。メルアド変わってないから、メールください。三園光より私のアドレス:χχχχχχχ@χχχχχχχ』」
「マジ!?」
「うん。」
「俺は…」
岸田君の答は?
「俺にとって…三園は…友達以上恋人未満だ。つまり、俺にとって三園は家族の位置なんだ。嫌いじゃない。でも好きまでいかない。」
「メールしてね。」
心の中で泣きながら走って帰った。
谷屋に相談する。
谷屋は希望はあるって励ましてくれた。
…一ヶ月後引っ越しに為転校して来た男子がいる。
その男子を見た時三園は嬉しかった。
その男子は…岸田幸治君だったから。…休憩時間
「岸田君。」
「引っ越しって言っても、親がマイホーム建てていて、あん時は留守番だったんだ。で、引っ越しした先が、この学校の学区だったんだ。すごい偶然。」
「なんでメールしてくれなかったの。('_'?)」
「メールじゃなくて、直接言いたかったから。あんな事言ったけど、実は三園好きなんだって。☆(`∀^*)」
「ホント?」
「ホント。びっくりして素直に言えなくて…(^v^ゞ」
授業中嬉しかった。ホントに嬉しかった。…放課後
「三園一緒に帰ろうぜ。」
「うん。」
手を繋いで帰る二人を見て谷屋はこう呟いた。
{三園ちゃん良かったネ。
私の場合どっちが好き何だろう。
神寺と田中と]恋が叶った二人を見て、一寸先は闇だけじゃなくて、一寸先は明も有る。
そう実感した谷屋だった。
《オーイ。俺達の出番ないじゃん。》と叫ぶ神寺と田中がいた(笑)