表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/22

『エネルギアの書第2部 ~ホルモンの王国をめぐる冒険~』

命の工場を巡る旅を終えたリュウたちが、次に向かうのは――

目には見えないけれど、命のすべてを指揮する「ホルモンの王国」。


ホルモンとは何か?

成長を促し、エネルギーを使わせ、心まで動かす“命のメッセージ”。


新たな冒険は、血液を舞台に、遠くの細胞まで情報を届ける“伝令たち”の物語。

そこには、命の調和を守る者たちと、それを乱す者たちがいる。


リュウたちとともに、「命令の世界」を旅してみませんか?

プロローグ

「見えない命令の王国へ」

命の工場エネルギアを旅したリュウたちは、再び静かな丘に集まっていた。

風がやさしく吹き抜け、空はどこまでも澄んでいる。

「リュウ、次の旅の準備はいい?」

グリコがにこりと笑った。

「もちろん!」

リュウは胸を張った。

「今度は、どんな世界に行くんだ?」

アミナが空を見上げ、静かに答えた。

「今度は……命令の王国。

 目には見えないけれど、体のすべてを動かしている、大いなる伝令たちの世界よ」

そのとき、空に光の門が現れた。

門には、金色の文字が浮かび上がる。

《ホルモンの王国へ──命をつなぐ見えざる絆を知れ》

リュウはごくりと唾を飲み込んだ。

「ホルモン……?」

「うん」

グリコが肩に乗り、語り始めた。

「ホルモンは、体のあちこちから放たれるメッセージ。

 内分泌器官という国々から発せられ、血液を旅して、遠い細胞たちに指令を届けるんだ」

「ホルモンがなかったら?」

リュウが尋ねる。

「命令が届かない。だから、成長もできないし、エネルギーもうまく使えない。

 ストレスに立ち向かうことも、眠ることも、愛することも、できなくなる」

アミナの言葉に、リュウは思わず背筋を伸ばした。

「そんなに……大事なものなんだな」

「そう。ホルモンは、命の指揮官たち。

 でもね……中には、命令を乱す者たちもいる」

グリコの目が少しだけ曇った。

「間違った命令。暴走した伝令。それが命に災いをもたらすこともあるんだ」

リュウは拳を握った。

「だったら、僕たちが正しいメッセージを取り戻す!」

空の門が、やさしく光った。

リュウたちは、新たな冒険へ向けて、光の中へと飛び込んだ。


新章『ホルモンの王国をめぐる冒険』、いよいよスタートです!


ホルモンは、「目に見えない命令」として、体内のあらゆる働きを調整しています。

でもその存在は、意外と知られていない……。


本作では、ホルモンを“王国の伝令”として擬人化しながら、

内分泌の仕組みや働き、そして疾患としての側面も物語に盛り込んでいきます。


糖・脂質・タンパク質ときて、次は「命令そのもの」。

これから始まる、新たな体内ファンタジーに、ぜひご期待ください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ