腸内洗浄
■ 本作について
本作は 世界観設定・アイディア構築・プロット立案をすべて著者自身が行っており、執筆の補助ツールとしてAIを活用しています。
■ 活用の具体的な範囲
自己規範にのっとり制作という一面はありつつも執筆であることは放棄しない方針です。
興味があればこちらをご覧ください→ChatGPT活用の具体的なイメージ[https://note.com/makenaiwanwan/n/nc92cf6121eb3]
■公開済エピソートのプロットを公開中
「主体性・創造性・発展性・連続性」を確保している事の査証が目的です。
https://editor.note.com/notes/n52fb6ef97d70/edit/
■ AI活用の目的とスタンス
本作は 「AIをどこまで活用できるか?」を模索する試み でもあります。
ただし、創作の主体はあくまで自分 であり、物語の本質やキャラクターの感情表現にはこだわりを持っています。
また、すべてを自身の手で執筆される方々を心から尊敬しており、競合するつもりはありません。
「もしかして……お尻……なのかな?」
ほんの数分前、ひとつの“取り決め”がなされた。
勇者ハルトの射精は、受精体の膣中で完遂されなければならない、というものだ。
たとえ口で奉仕されようと、手で“コかれ”ようと、あるいは自慰であっても、最終的には必ず挿入して果てること。
それが、勇者の“種”を一滴も無駄にしないための、新たな運用方針である。
性癖と合理性を両立させた、魔王フィデリアによる実に“理にかなった”判断。
しかし、その直後。
勇者専属メイド隊の一人であるネメラが、ある素朴な疑問を口にした。
「えっ……?」
ハルトには彼女の意図が掴めなかった。
「勇者くんが……したいって言うんでしたら……がんばるけど……きゃ♪」
ネメラは目を丸くし、利き手で口元を隠す。
もう一方の手は無意識にお尻へと添えられていた。
「でも、“後ろ”はずかしいかも~」
頬を赤らめ、スカートの裾をぎゅっと握る。
そのまま両手で顔を隠し、身をすくめるように小さくしゃがみ込んだ。
「そんなこと! 言ってねぇけどな!」
慌ててハルトが否定する。
「ハルト。尻を使用する場合は腸内洗浄の必要があると、多くの文献に書かれておる。楽しむのは良いが、準備をおこたるな?」
フィデリアが当然のような口調で続ける。
「フィデリア! 普段、どんな文献よんでるの!?」
「アナルファックですか」
ミナが銀縁の眼鏡を押し上げながら冷静に言った。
「先ほど決まった射精の原則――膣内で行う。これを厳守してくださるのであれば、何も申し上げません」
「アナルファックって言い出した!」
ハルトが思わず叫ぶと、周囲にツッコミの余波が広がる。
そして、目線はゆっくりとネメラへ向けられた。
「ネメラっ! ひどいぞ! 僕はそんなことを言った覚えがないっ!」
ハルトの主張は確かだった。
彼は“後ろ”を使いたいなど、一言も言っていない――だが。
「えっ? でも、勇者くん……よくお尻の穴、さわってきますよね? 興味があるのかと思って」
「~~~ッ!?」
ネメラはきょとんとした顔で口にしたが、
ハルトの顔には、苦虫を噛み潰したような表情が浮かんでいた。
「私も触られました」
「私も~」
「あたしは指……入れられたかも」
ハルトの背中越しに、どこからともなくメイドたちの声が上がる。
誰が言ったのかはわからない――が、ノリだけは妙にそろっていた。
「おぃ!」
ハルトが振り返ると、メイドたちは一斉に姿勢を正し、誰も目を合わせようとしない。
「ハルト。尻に興味を持つなと言っておるわけではないぞ」
「だから誤解だって!」
例によって誤解ではないのだが、ハルトも引くわけにはいかないらしい。
「私はこれまで勇者さまと十八回、ベッドを共にしておりますが――」
ミナが淡々と口を開いた。
「そのうち十一回において肛門への接触があり、半数を超えております。興味があるのは明白かと。最近はその頻度も上がっております。私が目立った抵抗をしていないため、“イケる”と認識されている可能性が高いかと」
ミナはこの長台詞を一息で言い切った。
「おいミナぁ!」
「事実ですので」
言い切ったミナの銀縁眼鏡が静かに光を反射する。
冷静で揺るぎない声音に、ハルトは思わず詰まった。
「よいよい……ハルト」
フィデリアが穏やかに口を開いた。怒りも、咎めもない。
ただ、静かな“許容”と“支配”が込められた、圧のある声色だった。
ゆっくりと、長い脚を組み替える。
甲の高いハイサイブーツがわずかに擦れる音。
艶やかな黒の布地が張りを見せ、玉座に凛とした緊張が走る。
「繰り返すが……構わんと言うておる。無駄撃ちさえなければな……それとな」
フィデリアは伏せた目をゆっくりと持ち上げ、真正面からハルトを見つめた。
眉間の上、もう一対の魔眼が細く光を帯びる。
「腸内洗浄は忘れるでないぞ?」
その声は、戦場に立つ指揮官が、新兵に衛生管理を命じるような厳しさを帯びていた。
「貴様は“技能:疾病耐性Ⅲ”を持っておるゆえ、深刻な問題にはならぬだろう。わらわも、不潔だとは言っておらぬ。だがな……何の準備もなく臨むのは、“美しく”なかろう?」
張り詰めた空気の中、フィデリアの声は微かに甘さを帯びる。
「何の話してるんだよっ!」
ハルトの悲鳴にも似たツッコミが、玉座の間に響く。
「ふむ……そもそもが、貴様は“入れる”側だからのぉ。言うても仕方ないか、ミナ」
「はっ!」
フィデリアは片手を軽く振り、魔王として当然のように告げた。
「これより、メイド達による夜伽の前には“腸内洗浄”を義務付ける――これは勅命だ」
「承知いたしました!」
ミナは即座に姿勢を正し、淡々と返答する。
その声音には驚きも迷いもない。
まるで、その“命”を予見していたかのようだった。
「なんという決断力……!」
「流石、魔王さまですっ」
「素敵……(うっとり)」
周囲のメイドたちが一斉に“さすまお”コールを上げる。
「浣腸の話で“さすまお”するの!? 正気か君らっ!!」
ハルトの絶叫が玉座の間に響き渡るが、
メイドたちのうっとりとした目線は、揺らぐことなく魔王へと注がれていた。
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