人相の悪い三人組 1-6
翌日。
俺たちは冒険者ギルドの受付前にいた。
今日の受付もギルマズ補佐だ!
「さて皆さん、今日から本格的に冒険者として活動しますが、まず最初に言っておくことがあります」
「「「「はい、何でしょうか」」」」
何だ一体。
いきなり真面目な顔になってどうしたんだ。
「皆さんは冒険者としてまだまだ未熟です。昨日のようなことを二度と起こさないためにも、ここで一つルールを決めましょう」
「ルール……」
「皆さんも知っての通り冒険者は自由。その分、自分の行動には自分で責任を持たなければならない。けれど、中には自分勝手な行動をする者がいる。そんな輩のせいで他の者に迷惑をかけることはあってはならない。そこで最低限のルールを決めておくのです」
なるほど。
確かに俺らも少し調子に乗ってたところはある。
これからも同じようなことが起こらないとは限らない。そのためにもルールは必要かもしれない。
「では、そのルールについて話していきましょう。まず、依頼中に問題を起こした場合、ペナルティとして罰金が発生します。そして、一番重要なことですが――」
ギルマズ補佐は俺たち一人ひとりの目を見ながら言った。
「もし、依頼を途中で放棄した場合、冒険者の資格は剥奪されます」
「「なっ!」」
俺たちは驚いて言葉が出なかった。
まさか、そこまで厳しいものだとは思わなかったからだ。
「まあ、これはあくまでも最悪の事態が起きた時の保険のようなものなので、あまり気にしないでください。あくまで万が一の話ですよ」
「「ほっ」」
良かった。
もしもの時は覚悟しておけって意味だと思ったぜ。
「とはいえ、依頼の途中で逃げ出そうとすれば、どんな理由があれども資格は剥奪されると思っておいてください」
「「えぇ~」」