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廃課金厨は異世界でも浪費癖が治らない  作者: 具沢山の闇鍋
第1章 はじまりの村
3/3

出会い

「ん…は!?どこだここ!?」



何故か、俺は木々が鬱蒼と生い茂る森のようなところで寝ていた。

服も、見たことないなんか安っぽい皮っぽい冒険者っぽい…ほんとに見たことないのか?



いやいや。



そんなわけがない。



俺だって、これくらいは知ってる。

異世界転生とかいう、男なら誰でも1度は妄想した(したよね?)であろう、

人には言えない黒歴史を、小説や漫画、アニメにしたことで、爆発的に広まったジャンルのことだ。


てことは、夢だ。そうに決まっている。

確かに、最近はあのボスを倒すのに必死で、仕事が終わったら寝ずにあいつを倒す準備をしていたからな。


にしても、リアルだ。

夢ってこんなにはっきりしたものだっけかな…と、思っていると…


---目が覚めましたか---


あれ、この声どっかで。



---あなたを導きます---



あ、さっきに声だ。



---近くにあなたを助けてくれる人がいる---



すげぇリアルだな。



---今の私にできるのはこれくらいみたいです---



すげぇなぁ、俺疲れてたんだなぁ…。



---しばしの別れです---



え?もう終わり?

もしもーし。


その後は、返事が返ってくることも、変な声が聞こえることもなくなった。

夢の中とはいえ、なんか気になるけど、まぁ気にしてもしょうがない。


森なのか山なのかわからないが、全く舗装もされていないような、木々の間を無理矢理進んでいた。

前も後ろも左も右も。

どこ見ても木。ひたすらに木だ。ちなみに上は見えない。

全方向からくる枝と葉で全く空は見えない。


「ハハ…じゃあ、なんで明るいんだよ!」


意味もなく、思った突っ込みを声に出してみた。


幸いなのかはわからないが、あれから声どころか、動物や虫すら見ていない。

これだけの木々があるのに、全く生物がいないっていうのが、なんとも夢らしい。

だが、今のしょうもない一言を発した瞬間



「うわぁ!!!?いてっ!!!」



突然の声にびっくりした少女は、思いっきり近くの枝に頭をぶつけている。

最後におまけとばかりに、頭の上にりんごのような果物が落ちてきて、見事にヒット。


「あたっ!?」


「なんか、マジで異世界転生っぽい展開だな…。」


目の前で、一人で木と戦っている少女を見ながら、つぶやいていると、さすがに少女の方もこちらに気づいたようだ。


「あ!あなた!ちょっとこっち!!」

「いきなりなんだ!?」


突然、腕を掴まれた。


「あなたどこから来たの?」

「いや…なんていうか…」

「それより、さっき大きな音が聞こえたんだけど、なにか知らない?」

「あーごめん、さっきは驚かせてしまったようで…ぶっ」

「ちょっと!なに笑ってんのよ!さっきのは、あなたの大きい声にびっくりしただけ…じゃなくて、それよりもっと前よ。森の奥の方で、大きな音と、すごい光が…。」


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