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【連載版】しっぽのとなり  作者: しっぽと羽
普段の日常と、ちょっぴりSF
70/138

未来の地球での異星人とのファストコンタクト

 異世界のキラがこの世界から去って、別の世界へと行ってから数日がすぎたころ。


 ねこのクロが未来から久しぶりに訪ねてきた。


 本物の猫のクロが地面をタッチしてしゃべる「こんにちは」


「あら。ひさしぶり。元気だった?」ミミはクロの頭をなでる。

 ミミがさらに頭をなでようとしたら、するっと避けられた。


「うん。ミミアからキララちゃんへの伝言。用事があるからキララちゃんに迎えに来てほしいって」とクロが床をタッチして言う。


「私用でクロを使っていいのかな?」ユキはクロに聞いた。


「私用でもないらしい。視察と言ってた。内容は本人から聞いて…」


「なんだろうね。悪いことじゃないならいいけど…」ユキはキララを見た。


「じゃあ行く? 迎えに行けばいいんだよね… ユキ君も一緒に来てくれる?」キララはユキ君と一緒に迎えに行くことにした。


☆☆☆


 クロの時代。


 クロは床をタッチして言った「こっち…カザー星系へ自動ドアでつながってるから…」クロは自動ドアを通り抜ける。


 僕とキララは顔を見合わせてからクロの後をついて歩く。


 自動ドアをくぐった場所はどこかの倉庫。


「こんにちはユキ君」背後からだきついてくるうさ耳お姉さん。ほんの少し火薬のにおいがする。


「うわぁ。何…」僕は頭の上からたれてくるうさ耳を顔の前からどけた。


 体重をかけてくるミミアお姉さん。


 ううう。僕は一生懸命になって支える。


「さてと。お願いがあるんだけど。今からむかしの西暦2155年の地球に連れて行ってくれないかな。宇宙人とのファーストコンタクトがある年なんだけど、見学したいから…」


「それって、悪だくみとかしないよね…」僕はミミアお姉さんに聞いた。


「ない。ないから。地球とは違う星系での話。あたし達がそこの星系の人と初めて接触するから参考にしたいと思って… その星系ではまだ異星人と接触していないから、地球のが参考になるかと思ってね…」


「そう… ところで地球人と異星人とのファーストコンタクトが2155年にあるの?」


「うん。資料ではそうなっているわね… ユキ君の時代から見たら先のことだから貴重な体験になると思うし… 干渉はなしね…」ミミアが言う。


「うん。キララ。いいよね…」僕はキララに聞いた。


「うん。それなら… じゃあ。ちょっと待っててくれるかな… 5分ぐらい…僕。いや私は未来の図書館に行って資料をみてみるから… この場所の5分後に戻ってくるからね…」キララはTMRを操作して、未来へと消えて行ってしまった。


 ミミアお姉さん。僕に抱きついたままだ。


「ふっふっふ。2人きりだね…いまのうちにユキ君を思う存分もふろうかな…」ミミアお姉さんはぎゅーとさらに抱きしめる力を強める。


「ちょっとぉ」僕はもがいてみる。


 けれども怪力のうさ耳娘はふりほどけない。


「よいしょっと」ミミアは背後から僕をもちあげる。


「うわぁ。なんだよ…」軽々と持ち上げられる僕。


 そして体制を変えてお姫様だっこスタイルになる。

「お姫様だっこよ… いいわね。14歳の男の子。あたしと一緒に暮らさない?」

 くるくるとその場でまわる。


「だめだよ。僕にはキララという恋人がいるんだし…」


「おっぱいももみほうだいよ…」


「お。だ。だめ。だめだから。僕は健全なんだよ…」僕は目を閉じた。

 お姫様抱っこされているとミミアお姉さんの体のやわらかい感触がやたらと感じる。

 高身長でうさ耳のボン・キュ・ボンの体。太ってないが欧米的な体形。胸も大きい。


☆☆☆


 TMRの光が現れてキララが戻ってきた「お待たせ… あ…」キララはこっちを見る。


 「うわぁ…」僕はあわててもがいて、ミミアお姉さんに抱っこされた状態から、床に足をつけて離れる。


「ユキ君何をしているのかな?」キララの表情がちょっとこわばる。


「これは無理やり。お姫様抱っこされちゃったんだよ…」ユキは言い訳をする。


「ふーん。そう… お乳。大きい子が好み?」キララは言う。


「えーとその。キララが一番好きだよ… ミミとかしっぽとか…」ユキはその場で言う。


「本当?」


「本当…」


 じっと2秒みつめるキララ。


「あはは。問題ないよ… ほら元の時代に戻るよ… クロ君ありがと…」

 キララはクロにお礼を言う。


 そういえばクロもいたんだ。すっかり忘れていた。


 僕はクロを見た。


 クロは床をタッチして言った「煮干しくれ…」


「はい…」僕はポケットの小袋に入れていた煮干しをクロに渡す。


 ここでクロと分かれてミミアと僕。キララは直接自分の時代へと移動することにした。


☆☆☆


 自分の時代へと戻ると、なぜかララちゃん(大人バージョン)がいた。


「ユキ君。こんにちは」大きいララちゃんが挨拶をした。


「なんでここにいるの?」僕は大きいララちゃんに聞いた。


「うん。このララの日記に書いてあったから来ちゃった」大きい24歳になったララちゃんが、幼稚園児のララちゃんの頭をぽんとなでながら言う。


 そうか。幼稚園児のララちゃんは日記をつけている。今の時代に起きたできごとの記録を見て、大人になったララちゃんがこの時代へと来ただけのようだった。大人になっったララちゃんもTMRを持っている。時代を自由に行き来できる。


 ミミアとミア。ラミちゃん、幼稚園児のララちゃんと大人になったララのうさ耳娘達とミミちゃんのネコミミ娘。キララとシマ君。ミケアちゃんのきつね耳の子。そして普通の人間のユキ達の一行で西暦2155年へと移動することにした。


「あたしのTMRで移動するわね…」ララお姉さんのTMRで自動ドアを未来へと開ける。


「私は解説者として参加するよ…」キララは言った。そしてみんなで移動する。


☆☆☆


「さて。ここが西暦2155年の未来の地球。あと2時間ぐらいで始まるからね… 近くのホテルに宿をとって、見物するのがいいかな… ちょっと待っててね。もう一人呼んでくるから…」キララは未来の図書館で調べた情報を元に言い。さらに誰か連れてくると言う。


 キララはTMRで自動ドアを開けて姿を消した。


 そしてすぐに見たことがある子を連れてきた。


「こんにちは…」綺麗な声。スーちゃんだ。ハリウッドスターのスーちゃん。トリのハーフ。

 僕。ユキは海外ドラマで共演をしたことがあった。


「みなさんと会うのは… ひさしぶり。ここは未来のアメリカね…」スーちゃんが言う。


 ニューヨーク。中央の公園。ここに僕たちは居た。


「実は英語が話せるスーちゃんに助っ人として来てほしかったの…」キララはキラのお友達ということをスーちゃんに言った。


「キララちゃん。訳ありみたいね… あたしにはわかるから… あとでお話しましょ…

ところで、今日泊まるホテルのチェックインをしたいってキララちゃんから聞いたわ。行きましょ… 良くつかうホテルがこの近くにあるから… 今の時代にもあるかしら…」スーちゃんがみんなを案内する。


☆☆☆


 スーちゃんが流暢な英語でホテルのフロントの人と会話する。そしてキララ呼んだ。


「ねえ。この時代で使えるお金持ってる? あたしの時代の決済方法は使えないみたい…」スーちゃんが困った顔でキララに言う。


「うん。問題ないよ… 調べてあるから… このクレジットカードで… みんなの分を… スイートで…」


 キララはスーちゃんに伝える。このホテルで一番いいスイートルームが空いているのを確認してみんなでそこに泊まることにした。ベッドルームも多いし、景色も見える。


☆☆☆


「このホテルの最上階はこのスイートルームだけだよ…」キララはみんなに言う。


 エレベーターで最上階へと到着した一行。


「すごーい。なにこれ…」ホテルの一番上等のスイートルーム。ニューヨークの一等地のホテル。


「この部屋のグレードはあたしも泊まったことがないわね…」スーちゃんもびっくりしている。


「ベッドルームは複数あるからね…それにファーストコンタクトが行われる広場も見えるし…

テレビで中継されるんだけど… ここからだと見えるよ… バルコニーもあるし…」


 上の階は屋上。屋上はこの部屋専用のプールになっていて外が見える。外には公園。


 キララは未来の図書館でいろいろ調べていた。


☆☆☆


「ねえ。ミミアお姉さん。ここからでもいいの? ファーストコンタクト現場へ直接行く?」僕はミミアお姉さんに聞いた。


「どうしようかしら… でもかなり人がいっぱいなのよね。あたし達は別の時代や別の星系から来た人だから。この時代にはあまり干渉しないほうがいいと思うし… ここからでもいいわね… ところでキララちゃん? ファーストコンタクトはどんな感じだったの?」ミミアがキララに聞いた。


 キララはデバイスを手にもってディスプレイを開いた「今から解説するよ… まずは… 異星人とのファーストコンタクトの予備知識からね…」


 キララは解説を始めた。


「まずは、結果から… ファーストコンタクトが失敗するか成功するか…

それと友好的か敵対か…

そのほかに。目的もあるんだけど…それはね…

1.商業目的

2.個人的な場合

があって、行動パターンは2つに分かれるんだよ…

1.秘密裏にファーストコンタクトが進められる場合

2.大々的にファーストコンタクトが進められる場合

だね。今回は2.の大々的にファーストコンタクトが進められる場合にあるんだけど…

異星人がいることを示す何かの痕跡を住民に見つけ出させるようなことをするんだよ。

ニュースとかで噂が十分広まった段階で、わかりやすい変化を住民に見せるんだよ…

今回はちょうど満月だから月を複数に分裂させるんだよ…

政府だけとか秘密裏にファーストコンタクトを進めようとすると失敗すると思って、大々的な方法をとっているみたいなんだよね… 最初はニューヨークだね…

これをきっかけとして他の星系とのやりとがが始まったんだよ… まずは自動ドアによる空間転移の技術が伝えられた。これによって国交の幅が一気に広がったんだ… のちに時間移動も限定的にできるようになって… しばらくして私が使っているTMRに進化したんだよ…」

 キララが解説をした。


「異星人の痕跡って何を使うの? ひょっとして数学的なもの?」ミミアが言った。


「うん。そう。君たちにもあった? 円周率の最初の10桁の数字を光の点滅を利用して送り… その後直角三角形の直角を挟む辺をaとbとして、a2 + b2 = c2 を現す光の点滅を送るのさ… それだけで、大体はわかるよ… 知的生命体からの信号だってね… 言語とか音楽とか… 種族が違うと表現が違うし、10進法とか使ってないかもしれないし… 足し算とか、比率とかのほうがいいと考えたんだよ…」

 キララがミミアに言う。


「うん。たしか簡単な数学の解を示す信号を受信したんだったと思う… その後商業目的の異星人と会って、マトラ星系の人達とも会って…だったな…」ミミアが解説する。


☆☆☆


 夜の20時。ニューヨークの広場に人が集まっていた。空を見上げている人達。


 20時きっかりになったときだった。


 テレビカメラの撮影班もニューヨークの広場から中継をしていた。


 スーちゃんがリアルタイムで通訳をする。


「えーとね。こう言っているの… 今20時をまわったところですが、空に変化がないか。このニューヨークの広場に集まった人が空を見上げてます。今のところ変化はありません。カメラ映像をご覧ください。月をズームで撮影しているところです。あ。ちょっと。ちょっと待ってください。変かがありました… え。ええー あれって… 」放送をしている女の人が空を見上げてしゃべるのも忘れて上を見上げている。


 映像を見る。


 月が2重にみえる。そして2重に見えた月が二つに分裂した。そしてさらにその隣にも月が現れた。


 次々と月がそのとなりに分裂していき、12の月が横にならぶ感じが見えた。


「あ。あ。あ…」広場にいるみんなが騒ぎ始めた。


 そして空に巨大な映像が映し出される。


「あ。あれ。宇宙でのコンサートでも使ってた巨大なスクリーンだよ… 私もキラと一緒に行ったことがあるから…」とキララが解説して、後で説明を付け加えた。


英語で声が聞こえた。その声をリアルタイムでスーちゃんが解説をする「こんばんは。みなさん。突然こんな形でごめんなさい。私たちはあなたたちが使用している放送の電波を少し前から受信してました。あなたたちが使用している言語や風習も学びました。突然ですが、宇宙には知的生命体がいるのです。私たちはあなたたちが一定の文明を持ち、宇宙に進出するに値する種族だと思いましたので、あなたたちの前に姿を現すことにしました。幸いあなたたちの外見と私たちの外見はそんなに違いはありません。また、危害を加えるつもりもありません。私たちは商用であなたたちに接触を試みようと思っています。この星系の物産や観光。資源なども私たちと国交を結べば更なる発展を見込めると考えたからです。なお、あなたたちの世界を統括している政府や国家などの考えや、軍事目的での考えもあり、身の危険を感じているのかもしれません。私たちのテクノロジーはあなたたちの世界よりはるかに進んでいます。今お見せしているあなたたちの衛星である月の映像を複数に分けて見せているのもデモンストレーションになっていると思います。実際に月が12個になっているわけでもありません。私たちの計画としては1週間以内に各国の要人との接触を試みます。その後1っか月後には各国の大使館へと私たちの仲間が姿を見せることになるでしょう。その後数か月後には私たちの仲間があなたたちの町を普通に歩いていることでしょう。そしてテクノロジーの提供。貧困や戦争の回避。食料問題の回避。犯罪者への適切な教育などを進めていくことになるでしょう。

なおこの映像は1週間にわたり各国で見ることになるでしょう。内容は同一のものです。では月を元に戻します。なお。我々の身の安全として明日の10時ちょうどから10時1分の間。太陽をこの地球から見えなくします。我々に危害が加えられることがあれば、しばらくの間太陽を隠します。ちなみにこれは脅しです。ウソかもしれません… では」

 と言って映像が消えた。


 僕たちはそのニュース映像を見ていた。


「へー。なんだろう。こんな感じなの?」僕ユキはミミアに聞いた。


「まあ。最初はいきなりだったけど… 慣れたわね…」ミミアが言う。ミミアも小さいころに映像でファーストコンタクトのことを習ったみたいだった。


「とまあ。こんな感じかな… 今日はこのスイートルームに遅い夕食を届けに来てくれるからね… 20:30をまわっちゃったんだけど…」


スイートルームでゆったりとキララの解説を聞いてから、ふかふかのベッドで横になっている間にみんなうとうととしだしてしまい、みんな夕方なんだけど寝てしまっていた。そのため夕食を食べに行く機会がなくなってしまった。


 異星人とのコンタクトが終わった後、ルームサービスの人が夕食をこの部屋へと運んできた。


「うわぁ。おいしそう…」シマ君が運ばれてきたものを見て言った。


「ほんと…」魚介やお肉。お野菜などいろいろある。


 広いスイートルームのテーブルにそれぞれの夕食が並ぶ。


「ところで、ユキ君に聞きたいんだけど… 最初僕たちのようなけもの耳の生えた子を見たとき… 何か思った?」シマ君が聞いた。


「あー。どうだろうね。最初に政府からけもの耳の子がいることを発表されてから時間がたっていたから、当たり前だと思うようになったよ… かわいいよね…」ユキは隣に座っているキララの頭の耳をちょんとさわった。


キララはかわいいと言われて顔がほころぶ。


「たしかにミミとか可愛いよね…」シマはミケア・ミレイちゃんの耳をさわる。


「えへへ」シマ君とミケア・ミレイちゃんも仲良しだ。


「ねえ。今回みたいな商用目的以外でもあるのか?」ミミアがキララに聞く。


「うん。そうだね。未来の図書館で調べてみたかぎりなんだけど… 軍事目的で制圧しようとした異星の人がひどい目にあったという話もあったよ… 聞きたい?」キララはミミアに言う。


「うん。参考になりそうだ。ぜひ…」


 キララは夕食を食べながら話し出した。


「えーとね…」


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