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【連載版】しっぽのとなり  作者: しっぽと羽
けもの耳の子達とのふれあいとSFちっくな日々
30/138

未来での仮想現実旅行(2)

 僕たちは、高台のところからちょっと遠くに見えるところまで飛んでいくことになった。

 鳥のハーフである、キラが飛び方を教えてくれる。


「あ。ちょっと待って。それは僕もトリのハーフになるってことかな?」クロはキラに言う。


「どうしてもいやだったら、僕が運んでいくけど…」


「どうしようかな。うん。僕はこのままでいい。運ぶのお願いできるかな…」

 クロはトリのハーフにはなりたくないらしい。


「わかった。じゃあ。ちょっと待っててね。みんな。トリのハーフにするから…」

 キラはデバイスを操作するとみんなの姿が変わる。キラとクロを除いてだけど。


「あー。トリね」ミミちゃんは背中の羽を見る。

「ほんと。トリ」

「トリだね」


 みんな背中に羽が生える。そして髪。羽毛のような産毛になる。

 ミミちゃんは灰色。

 ラミちゃんは白っぽい。

 ララお姉さんはピンク色っぽい。

 僕は青みがかった色の羽を持っている。


「ユキ君男前」キラは僕を見て言う。

「そうなのかな…」僕は後ろの羽を見て言う。

「毛並みもいいし、僕好みだよ…


さてと飛び方なんだけど、羽を動かせるようにならないとね。

背中の筋肉を動かして、伸びをするようにするんだ。すると羽が動くよ。

羽を広げるときは背中の筋肉の延長にある手をイメージして両腕を広げるイメージだよ。

ばさばさと動かすときは、背中の筋肉とお腹側の筋肉と背中の筋肉の延長にある手を動かして、

羽で空気をつかむようにして、真下に空気を押し出すようにすると飛べるよ…」


「えー。難しいよ…」

「難しい」

「そうね。元からトリのハーフの子だったらわかるの?」

 ミミちゃんはキラに聞く。


「えーとそうだね。僕も飛んだことはなかったんだけど、スーちゃんを一度連れてきたことがあって、スーちゃんは綺麗に飛べたよ…

出来が違うというか。S3ランクだし… 羽から光がこぼれて綺麗だったよ…」


「そうなんだー」


☆☆☆


 15分ぐらい、キラにアドバイスをもらいながら練習するとみんな飛べるようになった。

 キラはクロを抱きかかえると、みんなに飛んでと言う。


「おー。すごい飛んでる」


「飛んでるわね」


「ちょっと。高すぎない? ちょっと怖いんだけど…」


「みんなついて来ているね… そんなに遠くないから。ゆっくり円をかくように飛んでゆっくり降りていくよ…」


 急降下しないように、キラは気をつかう。


☆☆☆


僕は地面から2メートルぐらいの高さになると、飛ぶのをやめて地面に飛び降りるような感じになった。

「うわっと」


「よっと」


「はっと」


「うぎゃん」地面にずざーと言う感じで落ちるララお姉さん。おっちょこちょい。


「まあ。大体良かったね。みんな初めてにしてはよく飛べたね。ほら。あそこから来たんだよ」


 飛んできたところを見るとだいぶ遠くに見える。


「結構遠いね。トリだとあっという間なんだ…」

 歩いたらどのぐらいかかるんだろう。と思った。


「さてと。しばらく自由にしてていいよ。ここに休むためのベンチとかテーブルとかを出すよ…

それとトイレも出しておくよ…仮想現実とはいえ、無いのは困るからね…」


☆☆☆


 みんな仮想現実で遊んでいるころ。カザー星系では新しいボスがみんなを集めて会議をしていた。


「今度から各リーダは番号で呼ぶことにする。人数が増えたのと。私は新しく来たばかりだからだ。

さて、計画の進み具合はどうなっている。1番から報告せよ…」


「は。私のところは品物の売買に向けて作業中であります。まもなくバイヤーが見つかるでしょう」


「そうか。扱っているものは違法だからな。見つからないようにするのだぞ…」


「わかっております」

 1番のリーダーは座った。


「じゃあ2番だ」


「は。はい。その。あの。私のところはしばらく進展はない状態でして…」


「なぜだね」とボス。


「それは。取引現場に監視人がずっと見張りとして、潜伏しているのです」


「なんとかごまかせないのか」


「見つかると問題になりますが…」


「そうか。じゃあ。あきらめろ。別の惑星に行って取引をするのだ」


「は。わかりました」


「じゃあ。3番」


「え。ええと実は。前回順調と言いましたが。実はウソでした。全く進んでいません」


「なんだと。しかもウソとは… わかった。お前は用済みだ… 死ね…」

 丸い光る玉を3番に向かって打つと、一緒にいたチームごと真っ黒に焦げた。


「あ。あ。あ」そのチームの隣の人が腰を抜かす。


……


 15番目まで指名して、4チームが黒焦げになった。


……


「まったく」ボスは自分の部屋から立体映像で会議に参加していただけだがため息をついた。


「あら。そんなに稼働型デバイスを黒焦げにして… 備品は大切に扱わないと…

それにチームの人が怯えていましたよ。前のボスより人を殺しすぎと…」

 ミミアはスカートをはいている。ボスの机のそばからボスに向かって言う。


「まあ良いではないか。本当に殺してもいない。稼働型デバイスに電撃を放っただけだ…

遠隔地から稼働型デバイスで参加している部下は、電撃で黒焦げになるとは思ってなかったろう。

役立たずのチームは異動届けを出した。

 他の部下は、本当に黒焦げになったと思っているだろう。


 それを見て部下は一生懸命仕事をする。怖いボスがいれば計画が進むと私は上司に教わった」


「まあ。そうね」

 ミミアは役に立たないボスよりはいいかと思った。

 前のボスはいまいちだったし、エロかったし…


「なあ。ミミア。ユキという子のどこが気に入っているんだ…」

 ボスはミミアに問う。


「うーん。そうね。ユキ君のところにミアという私に似た子がいるんだけど。ユキ君とミアがじゃれているのを見て、私が仲良くしているのが想像できたから。かしら…いい子だし…

それに14歳の優しい気弱な男の子っていうのがそそるのよ…」


「そうか。まあ。いちおう地球人だということを忘れるなよ… 計画を実行中だ。

いちおう言っておくが、今次のミッションの準備中だ。

ユキには固着せず。全人類に向けてメッセージを発する予定になっている。

地球を破棄して新しい惑星に移り住むように…

破棄したら、地球をちょっと横に片づけて、宇宙一長い直線の航行路を開通させるのだ…」


「地球は私のお気に入りなんだけど。だめなの?」

 ボスの座っている机に太ももを乗せて腰かける。ボスからはミミアの足が見える。

 完璧な体形の長身でスタイルがいいミミア。


「計画は計画だ…

あと。今夜出かける。仮想現実の中で、ある取引先と会うのだ。お前も来るか?」


「何かいいことあるの? おいしいものを食べながら打ち合わせをするとか…」


「まあ。そうだ。よし準備しろ… 19時からだ」


「わかったわよ」


☆☆☆


 19時。ボスとミミアは仮想現実の中に入って商談する。

 ボスは取引先から強い酒を勧められた。

 ミミアにもお酒はふるまわれた。


☆☆☆


 地球。クロの時代。仮想現実の中。

「いやぁ。みんな上達が早いよ… もう自由に空を飛んでいるし…」

 夕方。休憩していた場所から飛び立ち、みんなが拠点とするロッジに戻ってきた。


「さてと。みんなネコのハーフに戻すよ… でもユキ君はまだ。僕につきあってくれるかな。

ねえみんな。僕はユキ君を借りていくよ。夕食の時間になったら来るから…

ほら。ユキ君僕の部屋に来てくれるかな…」

 キラは僕に用事があるらしい。なんだろう。


 僕はキラの後をついて階段を上り、キラの部屋のドアの前にたどりつく。キラはそのまま中に入る。

「さあ。入って」


 僕はトリのハーフの恰好のままキラの部屋に入った。


「ねえ。お願いがあるんだけど。いいかな。じ。実は…」

「何。言いにくいこと?」


「うん。ヒメルとみのるがうらやましくって、みのるお兄さんがヒメルを膝の上に抱っこして仲良くなでているのを見て。僕もなでてほしいと思ってたんだ。で。ユキ君」


 あ。言いたいことがわかった。

「えーと。僕が君をなでればいいの?」


「うーんとね。僕の膝の上に座ってくれるかな。僕がなでてあげよう…」


「えっ」僕はキラを見た。


「いやかい? いつも僕は自分のことを僕って言っているけど。女の子なんだよ。性別的には問題はないよ。でも女の子の膝の上に座るのはいやかい?」


「いやーどうなんだろう。ミアお姉さんや、ミミアお姉さん。ララお姉さんの膝の上にはよく座っているんだけど…」


「全然大丈夫だよ… お願いしたいくらい。さあ。ほら…」


 僕はベッドに座っているキラの膝の上に横向きに座った。


「さあ。じっとしてて。僕が君の頭とか背中をなでてあげるから。トリのハーフのなでポイントを覚えてね…」

 キラの言葉で、キラのお願いがわかった。トリのなでポイントを学習してから、僕にキラをなでなでしてほしいみたいだ。


「あっ」キラの手が僕の頭を優しくなでる。僕の頭はトリのハーフなので、羽毛の産毛でふっかふかだ。ふっかふかの頭にキラの手がうまる。

 横向きに、そして逆なでにゆっくりとキラの手が僕の頭をなでる。


 あ。あ。これ。いい。すごく気持ちがいい。人間ではわからない心地よさ。


 なでられているとわかる。頭に生えている産毛。抜けたりもするんだけど、抜けたところから羽毛が生えてきて、むずがゆくなる。

 キラの手がその近くを、優しくなでる。なでるとすごく気持ちがいい。

 耳の後ろのあたりとか、真横とかを重点的になでていく、キラ。

 普通になでたり、横方向なでたり、逆なでしたり。気持ちがいい。


 かくっ。一瞬眠気で意識を失った。


 なでなでが止まり、ぎゅっとキラに抱きしめられる。そして逆の方向のほっぺたとか、頭のなでなでが始まる。


 あ。あ。あ。いい。ヒメルがいい。と言っているのがわかる。


 そういえば、みのるお兄さんもトリのハーフになっているのかな、今頃ヒメルと二人っきりの世界か。これはもう。とろけそう。


 なでなでが気持ちいい。


☆☆☆


 あっというまに時間が過ぎた。


「さあ。覚えたかな。こんな感じで僕をなでてほしいな。ちなみに言っておくけど、みんなには内緒だよ…とろけている僕の顔はみんなに見られたくないし…」


 僕は立ち上がり、かわりに僕がベッドに座る。そしてキラが僕の膝の上に座ってきた。

 キラはとっても軽い。女の子なんだけど、同年代の女の子より少し軽いのかな。鳥のハーフだし。


 僕はキラにされたとおりに、なでなでをしていく。

 ゆっくりなでたり、横になでたり、たまに逆なでしたり。

 たまに逆向きのほっぺたをなでたり、頭をなでたり、ぎゅっとしたり。


「んーん。いいよ。いいよ。そんな感じ…」

 僕はキラを膝の上に乗せたまま、キラの頭を十分に。というか十五ぶんにというぐらいなでてあげた。

 そしていつのまにか30分は過ぎた。


「どうかな…」なでなでしながらキラに聞く。


「んー。いいいよ。すごく気持ちがいい…さて、もういいかな。

ミミちゃんとかラミちゃんにもやってあげるといいよ。


ユキ君がこの後ネコミミとか、うさ耳のハーフになってもらってスキンシップを楽しむといいよ。


僕は気持ちが良くて眠くなったよ。夕食まで後1時間ぐらいあるから、次はネコミミかな。30分でうさ耳になるようにセットするから、次はミミちゃんのところに行くといいよ…」

 ぱたんと、キラはベッドに横になる。


 その後僕はネコミミになった。

「じゃあミミちゃんのところに行ってくる」


☆☆☆


 僕はキラの部屋を出て、下へ降りていく。するとミミちゃんが居間にいるのが見えた。


「ねえ。ラミちゃんとかララお姉さんは?」

 僕は元うさ耳っ子の行方を聞いた。


「えーとね。散歩。ちょっと出てくるって…クロも一緒だよ…」


「そうか。じゃあちょうどいいや。僕もネコミミになったからミミちゃんをなでてあげたいと思ったんだけど、ミミちゃんの部屋に行く?」


「えー。あーどうするかな」


「実はキラに頼まれてなでてたんだ…」

 ふーん。とミミちゃん。じゃあ。という感じで「じゃああたしもお願いするかな。ネコのポイントを教えるよ…」


 ミミちゃんは立ち上がる。


 僕はミミちゃんの後ろを歩いて行く。


 ミミちゃんに割り当てられた部屋に入る。


「言っておくけど、内緒ね… 何も言わずに言うとおりにするのよ…」

 ミミちゃんは部屋にそなえつけのデバイスを手にとって操作し始めた。すると、ミミちゃんの服装が変化する。ミミちゃんはランジェリー姿になった。


「えっ。それはまずいんじゃ…」僕は後ろを向く。


「いいでしょ。ネコだし…それに体毛があるから、人間の裸を想像しないくていいのよ…

じゃあこっち来てベッドに座りなさい」


 ミミちゃんは言う。水色っぽい下着。ブラとパンツだけ。

 ミミちゃんの体は黒い体毛で覆われている。ネコッ毛だ。


「いいの?」


「さあ。早く」べっどをぽんぽんとする。


 僕はミミちゃんの隣に座る。


 するとミミちゃんは、僕の膝の上に寝っ転がってきた。


「あごのしたをにゃでてね」ミミちゃん。かなり甘えてくる。

 ごろにゃーん。という感じ。


「あー。わかった。わかったよ…」僕は覚悟を決めた。

 僕はミミちゃんのあごの下を左手でなで始めた。ネコのあごの下をなでるようにした。


「んーちょっと違うわね… もう。こういうふうに…」

 ミミちゃんは僕を下から見上げながら言う。ミミちゃんの手が僕のあごをかく。


「あ。いい。これ。いい。なんなのこれ…」

 気持ちが良かった。人間のころにあごの下をかかれてもなんともないんだけど、ネコミミになった今は違うのがよくわかる。

 ごろにゃーん。とかいてくれている人に甘えたくなる心地よさ。


「それと、これもね…」ミミちゃんが僕の背中をゆっくり頭のほうからお尻のほうに向かってなではじめた。


「あー。これもいい。なんか落ち着く…」

 なーでなで。なーでなで。


 僕はミミちゃんにしてもらったのと同じようにミミちゃんをなでる。

 ミミちゃんの背中を一回なでると、ミミちゃんの尻尾が一回ベッドにびたんとなる。

 背中なで。

 ミミちゃんの尻尾がびたん。

 背中なで。

 ミミちゃんの尻尾がびたん。

 背中なで。

 ミミちゃんの尻尾がびたん。

 別の手で、ミミちゃんのあごの下をなでる。


「あ。あ。あいい。これこれ…」ミミちゃんは気持ちがいいみたい…


「気持ちいい?」僕はミミちゃんに聞いた。


「うん。いいわよ…そして、尻尾の付け根。かきかきして…」


 尻尾の付け根か。お尻。お尻の上のところ。お尻を触っていいのか。

 僕はなやんだのだけど、かきかきすることにした。


 僕はミミちゃんの尻尾の付け根を優しくマッサージしたり、かきかきすることにした。


「どうかな…」


 僕はまだ尻尾の付け根をかきかきされたことはない。だからわからないんだけど。


「んー。いいよ。そのままそうしてて…」

 かきかきするごとに、お尻をこっちのほうに向けてくるというか、なでやすいところにお尻を向けてくる


 僕はそのまま、なでなでを続けた。あごの下とか、背中とか、尻尾の付け根とか。ネコが喜びそうなところ。


 あっという間に30分たってしまった。


「どうだった?」


「んー。気持ちいい。ちょっと眠くなったから。夕食どきに起こしてくれる?」


「いいよ。僕はいったん下に行くよ…」


「んー」

 ミミちゃんは尻尾で返事をする。


 僕は部屋を出ることにした。

 あ。ちょうどネコミミが終わってうさ耳になる。


☆☆☆


 僕は下に降りると、ラミちゃんがいた。


「ねえ。クロとララお姉さんは?」僕はいない二人のことを聞いた。


「ララお姉さんはクロの部屋」


「あのさ。今僕はウサ耳になったんだけど。ラミちゃんとスキンシップをしてこいって、キラが言うんだけど… ラミちゃんもひょっとしてうさ耳になったばかり?」


「うん。ちょっと前にネコミミからうさ耳になったのよ…」


「じゃあ。僕もうさ耳だから、ウサギのハーフの子のなでポイントとか教えてほしいなぁ」

 僕はラミちゃんに言う。


「いいわよ。じゃあ。部屋に行きましょ…」ラミちゃんは立ち上がって、野菜ジュースを手に取る。

 そのジュースは氷が入っているものだ。ニンジンジュース。


 僕もジュースをコップについで、ラミちゃんの部屋に行く。

 ラミちゃんの部屋に入る。


「じゃあ。せっかくだから。ララお姉さんやミミちゃんには内緒ね…」

 ラミちゃんは上着を脱ぐ。脱いでランジェリー姿になった。


 僕は後ろを向こうかと思ったけどやめた。きっとなでなでをすることになるからだ。

「じゃあ。どうすればいいの?」


「ベッドに座ってくれる?」

 ラミちゃんのいうとおりにする。


 僕はベッドに座ると、僕の膝の上にラミちゃんが寝っ転がってきた。

「結構甘えてきたね。普段はこんなことしないのに…」


「今日は特別。今はユキ君もうさ耳少年だから…

ほら。教えるからなでてね。

頭の眉間のところから、耳の付け根を通って、背中をなでて。背中からお尻のところまでゆっくりなでて。尻尾はだめ。それと足の裏もだめ。太ももとかはいいけど、マッサージするように…

ゆっくりとね… ゆっくりなでて…」


 僕は、ラミちゃんの眉間のところの頭から耳の付け根を通って、背中をなでる。

 背中を過ぎたら、お尻のところをなでる。

 そして太もも、ゆっくりとなでてふくらはぎのところまで。毛にそってなでる。


 一回なでたら、また頭のところからゆっくりなでる。


「どうかな…」


「うん。いいよ… うまくなったわね… 気持ちがいい…」ラミちゃんは目を細めて言う。

 ついでに、こっていそうなので、ラミちゃんの体をマッサージする。

 なでなでと、もみもみの間にラミちゃんは「んーん」と言う。

 気持ちがいいのかな。

 耳の付け根もこりこりなでる。そして背中にかけてゆっくりとなでる。


 なでなでして30分がたったころ。

「ねえ。もうすぐで夕食の時間だよ」というキラの声。


 そうか。もう30分たったんだ。

 なんか、今回は僕がラミちゃんをもんだり、なでたりばっかりだったかな。


「僕は先に行くよ…」


「んー。ありがと。足も軽くなったわね。いつかまたやってね…」


「うん」


☆☆☆


 僕は下に降りるとキラが見てた。


「どうだった? ミミちゃんやラミちゃんとスキンシップはしたのかい?」


「できたよ… みんな喜んでくれた…」


「そうかい。良かった。あのあと僕は気持ちが良すぎてうとうとしたんだけど。しばらく夢心地だったよ…」


「そうなんだ。トリのなでポイントも覚えたから、またなでてあげるね…」


「うん。みんなには内緒でお願いするよ… いつかね…」


 みんながそろったところで夕食タイムとなった。


☆☆☆


 マトラ星系のとある場所。


「ねえ。まずいことになりそうなのよ…」

 偉い人の部下が報告する。


「そうね。じゃあ。あれやりましょ。広域のあれ… カザー星系の関係者や地球人の関係者に割り込むのよ… ちょうどユキ君達は同じ時代にいるみたいだし…」


「うまくいきますかね」


「いくわよ…」

 マトラ星系の人がひそひそ話をしていた。なにやらまずいことになるらしい。



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