ネコミミの幼稚園児達と、ユキ君の災難(2)
「ちょっと早いけど、寝るわよー」
ララお姉さんがララちゃんを僕の部屋へ連れていく。
その後、ララお姉さんが僕のところに来て「ねるわよー」と言った。
僕も一緒に寝ないといけないらしい。
「ねるー」ララちゃんは、ぱじゃま姿。
「ほら。ユキ君。端に行って。真ん中がララちゃん。川の字になって寝るわよ…」
「ねえ。パパとママのあいだでねるってこんな感じなのかなー」
ララちゃんは聞いた。
「そうなのかも」僕もあんまりわからない。小さいときは川の字で寝たこともあったみたいだけど。
電気を消した。
ミミちゃんの部屋でちびっこ達はすでに寝ているらしく。昼間遊び疲れたから、おとなしく寝たみたいだった。
☆☆☆
朝。
僕は目が覚めたとき、ララちゃんを寝ながらぎゅっと抱っこしていたのに気が付いた。
幼稚園児のうさ耳ぽわぽわ娘。抱っこしているのであったかい。
「おきた?」ララちゃんはちょっと前に目が覚めていたみたいだった。
「うん。起きたよ…」僕の背中側にはララお姉さんが寝ている。
上にかけていた布団はすべて、ララお姉さんが持っていってしまっていた。
だから朝方は寒くてぎゅっと抱きついて寝ていたのであった。
まだ朝6時だった。もうちょっと寝ていたい。
ララお姉さんがうばっているお布団をこっちのほうに戻す。
うう。お布団がララお姉さんの体の下敷きになっていて、布団をひきはがすのに苦労する。
ララお姉さん。体が重たいんだもん。
「んーん」布団をひきはがしたとき、ララお姉さんがこっちのほうに寝がえりをうった。
もうちょっと寝よう…
☆☆☆
僕ユキは朝8時ごろに起きることにした。
もうすでにララお姉さんとララちゃんは起きた後だった。
遅い朝食を食べ、ユキは畑に行った。
ラミちゃんがニンジンの手入れをしていた。
平和だ。
「ねえ。ララちゃんとララお姉さんは?」僕はラミちゃんに聞いた。
「さんぽだって。見晴らしのいい。高台まで行ったよ…」
「そうなんだ」僕は見晴らしのいい。高台のほうへ向かうことにした。
……
高台までの道。のどかな田舎道。両脇には畑しかない。
僕は歩いて、道の両側に森があるところにさしかかった。
すると上のほうから2人が手をつないで下りてきた。
ララちゃんは僕を見つけて、走り出した。
下り坂。
「走ったら転ぶよ…」僕はララちゃんに向かって言った。
びたん。ララちゃんはころんで、そのまま一回転した。
「あー。ころんじゃった」ララちゃんは泣いていない。
ぱんぱんと足についた土をはらってから、僕のところまでまた走ってきた。
ぎゅっとだきつくララちゃん。
「痛くなかった?」
「うん。大丈夫ー」
「あっ」
僕は声ララお姉さんの声がしたので見てみた。
ララお姉さんも転んでいた。
転んでから一回転していた。ララちゃんと同じ。
スカートだったので、もうちょっとで見えそうだった。
ぱんぱんと足についた土をはらってから、僕のところまで歩いてきた。
「ちょっとくぼみにつまずいてころんじゃった」
「ララお姉さんは、町の中で何もないところでも転びそうだよね…」僕はララお姉さんが転んだところを何回か見たことがある。
「もー。こうしてやる」ララお姉さんは、僕のこめかみにグーにした手をあてて、ぐりぐりする。
「わかった。やめて。微妙に痛いから…」
その後家にむけて歩き出す。
「ねえ。帰ったらどっかに行く? ああ。そうだ。ちょっと待って…」
ララお姉さんはポケットから手帳を出してぱらぱらとめくる。
「何かあったっけ」僕はララお姉さんが手帳をめくるのを見ている。
「今日やってるわね。町のデパートのめずらしいニンジン展」
「なにそれー。いくー」ちびっこララちゃんが言う。
「ラミちゃんやミアお姉さんも誘って行こうか」ララお姉さんが言う。
☆☆☆
めずらしいニンジン展。ネコミミ少女達は別のデパートの催しに行ったので、ここにはうさ耳少女達しかいない。
「世界一大きなニンジンだって」ラミちゃんが言う。
巨大すぎ。超巨大なニンジンが3つくっついて合わせて25kgと書いてあった。
「あたしと同じ重さー」ララちゃんが言う。持ち上げるのも可とあった。
幼稚園児のララちゃんは抱きかかえて持ち上げる。
持ち上がった。結構力持ち。
「こっちには巨大なニンジン6個くっついて40kgだって」
僕はララちゃんに言う。
「持ち上げてみるー」ララちゃんはニンジンにだきついて持ち上げる。
「いくらなんでも。むりじゃない?」僕はラミちゃんに言う。
「大丈夫じゃない。うさ耳の子は力持ちだし…」
「持ち上がったー。もってかえるー」ララちゃんは言う。
ほんとだ。持ち上がっている。
「持って帰ることはできないわよ。持ち出し禁止だって」
ウサギのハーフの子ぐらいだろう。持って帰りたいと思うのは…
「ねえ。こっちのは細長いニンジンと太いニンジン」
「ほんとだ…」僕はラミちゃんの声に振り向く。
60センチぐらいの長さのニンジンと、カブのような丸みのあるニンジン。
「こっちはいろいろな色のニンジン」ララおねえさんの声。
「ほんとだ…」僕はララお姉さんのほうに行く。
白い大根のような色のニンジン。
普通の色のニンジン。
黄色いニンジン。
ちょっと濃い色のニンジン。
真っ黒い色の紫ニンジン。
黄色っぽいニンジン。
紫っぽい色のニンジン。
ほかにもいろいろ展示してあり、人のような形になったニンジンや、小さいニンジンもあった。
☆☆☆
ネコミミっ子達と合流して買い物をして家に帰ることにした。
今日の夕食は、ホットプレートでシャケを焼いて、キャベツ、ニンジン等の野菜としめじなどのキノコを焼いて、シャケにみそをぬって食べる料理が出てきた。
ネコミミっ子の好きな魚。ニンジンが好きなうさ耳っ子達向けの料理だった。
「なごりおしいけど帰るわね… 明日仕事だから…」
ララお姉さんは未来に帰ると言った。どうせなら明日の朝帰ればと言ったんだけど。
過去で2日すごしたら、2日後に帰るようにルール付けをしているのと言った。
今帰ったら夜の8時ごろにつくようにする。と。
今日は、ミアお姉さんが僕の家に泊まりにきていた。ラミちゃんはシロとギンちゃんといっしょに寝るらしい。
僕はララちゃんとミアお姉さんと一緒に寝ることにした。
明日は月曜日。学校か。
「おやすみー」僕は眠りについた。
☆☆☆
朝。いつのまにかララちゃんとミアお姉さんはいなかった。
7時に起きた。
そして居間へ行く。
「あれっ。今日は早いね。何かあったっけ」7時過ぎに居間でご飯を食べているラミちゃんとミミちゃん。
そういえば今日は静かだ。
「ねえ。ネコミミのちびっこ達は?」僕はまだ寝ているのかなと思って聞いた。
「ああ。この後に駅まで迎えにいくのよ… 一緒に来る?」
「えっ。今日は月曜日なんじゃないの? 学校は?」僕はミミちゃんに言った。
「えー。何言っているのユキ君。今日は土曜日だよ」
「そうだよ… 寝ぼけてるの?」ミミちゃんとラミちゃんが言う。
「またまた。そんなこと言って…」僕は消えていたテレビをつける。
土曜日の朝の番組をやっていた。何も言葉が出なかった。
「あーそうだね。ちょっと夢みて寝ぼけてたみたい…」
???
僕は何がなんだかわからなかった。
そうだ。本。僕は自分の部屋に行く。
ループ物のライトノベル。
ちょっとまで読んでいた本がちょうど時間のループものだった。
あれ。ない。本棚にしまったはず…
あ。自分の部屋にある机の上を見た。
あった。たしか土曜日は読みかけだった。だから机の上に置いたままだったのだ。
パラパラと本をめくる。内容は記憶のとおり。本の最後のページをめくってみた。記載されている内容も記憶と同じだった。読んでないはずの本の中身を覚えているはずはない。土曜日と日曜日の経験は記憶上は本物のはずだった。
☆☆☆
ミミちゃんが、ホーススティをする予定の4人のネコミミの子を家に連れてきた。
「こんにちは。僕はレオ。こっちの小さいのがトラ」
「こんにちは」
「初めまして、私はココ。こっちの小さいのがミルク」
「こんにちは」
「はい。こんにちは。僕はユキ。こっちはミミお姉さん」
「はじめまして。ミミお姉さん」
ネコミミっ子達が挨拶をしてきた。挨拶の仕方や行動が土曜日の記憶のとおりだった。
そして夜。日中は記憶にある土曜日と同じだった。
「ぴんぽーん」夕食の後、家の呼び鈴が鳴った。
きっとララお姉さんだ。玄関へと向かった。
「はーい。来ちゃった」ララお姉さん。
「ララお姉さん。一人だとさみしいから来ちゃったとか?」
「なんでわかったの」ララお姉さんはびっくりしていた。
「実は今日からネコミミの子4人がホームスティしているんだ…」
「大丈夫よ。あたしはユキ君と一緒に寝るから、ララちゃんも一緒にね…
これは決定事項だから…」
☆☆☆
朝。僕は目が覚めた。
僕はララちゃんをぎゅっと抱っこして寝ていた。
そして後ろを見るとうさ耳のお姉さんの頭が見えた。
「あ。土曜日じゃない…」
??? でも。日曜日。それとも月曜日?
僕はそっと、隣で寝ている子の顔を見た。
ララお姉さんだった。つまり日曜日。
布団を持って行ってしまっていたのも日曜日の記憶と同じだった。
まだ6時だった。布団をララお姉さんから返してもらって、かぶりなおす。
僕ユキは8時になったときに起きた。
もうすでにララお姉さんとララちゃんは起きた後だった。
遅い朝食を食べ、ユキは畑に行った。
ラミちゃんがニンジンの手入れをしていた。
「ねえ。ララちゃんとララお姉さんは?」僕はラミちゃんに聞いた。
「さんぽだって。見晴らしのいい。高台まで行ったよ…」
「そう…」僕は日曜日の記憶のとおりに見晴らしのいい。高台のほうへ向かうことにした。
……
僕は歩いて、道の両側に森があるところにさしかかった。
すると上のほうから2人が手をつないで下りてきた。
ララちゃんは僕を見つけて、走り出した。
下り坂。
「走ったら転ぶよ…」僕はララちゃんに向かって言った。
びたん。ララちゃんはころんで、そのまま一回転した。
「あー。ころんじゃった」ララちゃんは泣いていない。
ぱんぱんと足についた土をはらってから、僕のところまでまた走ってきた。
ぎゅっとだきつくララちゃん。
「痛くなかった?」
「うん。大丈夫ー」
「あっ」
僕は声ララお姉さんの声がしたので見てみた。
ララお姉さんも転んでいた。
転んでから一回転していた。ララちゃんと同じ。
スカートだった。今度はちらっとパンツが見えた。パンツはピンク色だった。
ぱんぱんと足についた土をはらってから、僕のところまで歩いてきた。
「ちょっとくぼみにつまずいてころんじゃった」
「ララお姉さんは、町の中で何もないところでも転びそうだよね…」僕はララお姉さんに記憶とおりの言葉を返した。
「もー。こうしてやる」ララお姉さんは、僕のこめかみにグーにした手をあてて、ぐりぐりする。
「わかった。やめて。微妙に痛いから…」
その後家にむけて歩き出す。
「ねえ。帰ったらどっかに行く? ああ。そうだ。ちょっと待って…」
ララお姉さんはポケットから手帳を出してぱらぱらとめくる。
「何かあったっけ」僕はララお姉さんが手帳をめくるのを見ている。
「今日やってるわね。町のデパートのめずらしいニンジン展」
「なにそれー。いくー」ちびっこララちゃんが言う。
「ラミちゃんやミアお姉さんも誘って行こうか」ララお姉さんが言う。
おんなじだ。
☆☆☆
めずらしいニンジン展。ネコミミ少女達は記憶のとおり、別のデパートの催しに行ったので、ここにはうさ耳少女達しかいない。
「世界一大きなニンジンだって」ラミちゃんが言う。
巨大すぎ。超巨大なニンジンが3つくっついて合わせて25kgと書いてあった。
「あたしと同じ重さー」ララちゃんが言う。持ち上げるのも可とあった。
幼稚園児のララちゃんは抱きかかえて持ち上げる。
持ち上がった。結構力持ち。
「こっちには巨大なニンジン6個くっついて40kgだって」
僕はララちゃんに言う。
「持ち上げてみるー」ララちゃんはニンジンにだきついて持ち上げる。
「持ち上がるかな…」僕はラミちゃんに言う。
「大丈夫じゃない。うさ耳の子は力持ちだし…」
「持ち上がったー。もってかえるー」ララちゃんは言う。
ほんとだ。持ち上がっている。
「持って帰ることはできないわよ。持ち出し禁止だって」
ウサギのハーフの子ぐらいだろう。持って帰りたいと思うのは…
「ねえ。こっちのは細長いニンジンと太いニンジン」
「こっちはいろいろな色のニンジン」ララおねえさんの声。
めずらしいニンジン展。も日曜日の記憶のとおりだ。
ネコミミっ子達と合流して買い物をして家に帰ることにした。
今日の夕食は、ホットプレートでシャケを焼いて、キャベツ、ニンジン等の野菜としめじなどのキノコを焼いて、シャケにみそをぬって食べる料理が出てきた。これも記憶のとおり。
「なごりおしいけど帰るわね… 明日仕事だから…」
ララお姉さんは未来に帰ると言った。どうせなら明日の朝帰ればと言ったんだけど。
過去で2日すごしたら、2日後に帰るようにルール付けをしているのと言った。
今帰ったら夜の8時ごろにつくようにする。と。
今日は、ミアお姉さんが僕の家に泊まりにきていた。
僕はララちゃんとミアお姉さんと一緒に寝ることにした。
明日は月曜日のはず。月曜日は来るのか…
☆☆☆
朝。ユキは6時に起きた。いつのまにかララちゃんとミアお姉さんはいなかった。
これはやばい。本当ならララちゃんとミアお姉さんがいるはず…
居間へ行く。
「あれっ。ユキ早いね。今日なにかあった?」おばあちゃんが朝食の用意をしている。
「いや。今日は目がさめちゃって…」僕は消えていたテレビをつける。
土曜日の朝の6時にやっている番組が映った。間違いなく土曜日だ。
僕はごはんを食べてから、出かけることにして、高台のほうへ向かった。
高台までの道。のどかな田舎道。両脇には畑しかない。
僕は歩いて、道の両側に森があるところにさしかかった。
さらに歩いて行く。
ちょうどこのあたり、あった。ララお姉さんが転んだ原因になったくぼみ。
僕は土を持ってきてくぼみをうめて踏み固めた。
僕は家へ戻ることにした。
……
僕は記憶のとおりに土曜日を過ごし、次の日の朝を迎えた。
日曜日だった。
僕は畑にいたラミちゃんに、ララお姉さんとララちゃんが高台のほうに向かったと聞いた。
時間も記憶にある土曜日と同じぐらい。
僕は再び高台へ向かうことにした。
僕は歩いて、道の両側に森があるところにさしかかった。
すると上のほうから2人が手をつないで下りてきた。
ララちゃんは僕を見つけて、走り出した。
下り坂。
「走ったら転ぶよ…」僕はララちゃんに向かって言った。
びたん。ララちゃんはころんで、そのまま一回転した。
「あー。ころんじゃった」ララちゃんは泣いていない。
ぱんぱんと足についた土をはらってから、僕のところまでまた走ってきた。
ぎゅっとだきつくララちゃん。
「痛くなかった?」
「うん。大丈夫ー」
僕はララお姉さんを見た。ララお姉さんはくぼみにつまずいて転ぶことはなく、ここまで歩いてきた。
「ララお姉さんも転ぶかと思った…」
「何よそれ、もー。こうしてやる」ララお姉さんは、僕のこめかみにグーにした手をあてて、ぐりぐりする。
「わかった。やめて。微妙に痛いから…」
その後家にむけて歩き出す。
「ねえ。帰ったらどっかに行く? ああ。そうだ。ちょっと待って…」
ララお姉さんはポケットから手帳を出してぱらぱらとめくる。
「何かあったっけ」僕はララお姉さんが手帳をめくるのを見ている。
「今日やってるわね。町のデパートのめずらしいニンジン展」
「なにそれー。いくー」ちびっこララちゃんが言う。
「ラミちゃんやミアお姉さんも誘って行こうか」ララお姉さんが言う。
おんなじだ。
☆☆☆
日曜日を過ごして、朝が来た。
僕は隣を見た。うさ耳っ子はいない。
ユキは7時に起き、そして居間へ行く。
「あれっ。今日は早いね。何かあったっけ」7時過ぎに居間でご飯を食べているラミちゃんとミミちゃん。
「ねえ。ネコミミのちびっこ達は?」僕はおそるおそる聞いてみた。
「ああ。この後に駅まで迎えにいくのよ… 一緒に来る?」
また土曜日だ。
僕はみのるお兄さんの家に行くことにした。
☆☆☆
みのるお兄さんは相変わらず、ひめるを抱っこしてもふもふしていた。
ますますラブラブ感が強くなったみたい。
魔法少女のことがあって、みのるお兄さんはトリハーフの子のなでなでポイントを極めたみたい。
「そうねえ。キラに相談してみたら… 連絡してみる…」ヒメルはみのるお兄さんになでてもらいながら、言った。そのまま抱っこされたままの恰好でヒメルはキラに連絡した。
ちょっとしてからキラがみのるお兄さんの家に訪ねてきた。
「やあ。来たよ… ユキ君詳しく状況を聞かせて…」
キラは普通の日常より何かある日々やトラブルが好きなようだ。
僕は説明をした。
「うーん。そうだね。まずは検証だね。君の体ごと土曜日に戻っているのか、君の記憶だけが戻っているのか…
それには夜寝る前に、カッターかなにかで手に小さい傷をつけるといいよ。ちょっと痛いけど…
朝起きて傷があれば体ごと。なければ中身だけ移動していることになるよ…」
「そっか」
「あ。でもキラはどこにでも、いつにでも移動ができる。月曜日に僕を連れて行ってくれない?」
「まあ。できるけど。夜寝たら。土曜に戻っているかもしれないよ。原因をつきとめないといけないね…」
タイムマシンは未来で開発されているので、時間移動については自由にできる。キラとかララお姉さんに頼めばいい。でもそれはできない。キラが言ったとおりループの原因がわからないからだ。
☆☆☆
夜。寝る前にカッターで手に小さいきずを付けた。ちょっと血が出たけどティッシュでふいたら、すぐに血は止まった。
朝。ユキは6時に起きた。いつのまにかララちゃんとミアお姉さんはいなかった。
これはやばい。本当ならララちゃんとミアお姉さんがいるはず…
居間へ行く。
「あれっ。ユキ早いね。今日なにかあった?」おばあちゃんが朝食の用意をしている。
「いや。今日は目がさめちゃって…」僕は消えていたテレビをつける。
土曜日の朝の6時にやっている番組が映った。間違いなく土曜日だ。
手を見た。昨日つけた傷はなかった。
今までは土曜日と日曜日をすごして、月曜日が来ないで土曜日になっていたが、今度は土曜日の次は土曜日に戻ってた。
「また、キラに会うか…」僕はみのるお兄さんの家に向かうことにした。




