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【連載版】しっぽのとなり  作者: しっぽと羽
けもの耳の子達とのふれあいとSFちっくな日々
26/138

ネコミミの幼稚園児達と、ユキ君の災難(2)

「ちょっと早いけど、寝るわよー」

 ララお姉さんがララちゃんを僕の部屋へ連れていく。

 その後、ララお姉さんが僕のところに来て「ねるわよー」と言った。

 僕も一緒に寝ないといけないらしい。


「ねるー」ララちゃんは、ぱじゃま姿。

「ほら。ユキ君。端に行って。真ん中がララちゃん。川の字になって寝るわよ…」


「ねえ。パパとママのあいだでねるってこんな感じなのかなー」

 ララちゃんは聞いた。


「そうなのかも」僕もあんまりわからない。小さいときは川の字で寝たこともあったみたいだけど。


 電気を消した。


 ミミちゃんの部屋でちびっこ達はすでに寝ているらしく。昼間遊び疲れたから、おとなしく寝たみたいだった。


☆☆☆


 朝。

 僕は目が覚めたとき、ララちゃんを寝ながらぎゅっと抱っこしていたのに気が付いた。

 幼稚園児のうさ耳ぽわぽわ娘。抱っこしているのであったかい。


「おきた?」ララちゃんはちょっと前に目が覚めていたみたいだった。

「うん。起きたよ…」僕の背中側にはララお姉さんが寝ている。

 上にかけていた布団はすべて、ララお姉さんが持っていってしまっていた。

 だから朝方は寒くてぎゅっと抱きついて寝ていたのであった。 

 まだ朝6時だった。もうちょっと寝ていたい。


 ララお姉さんがうばっているお布団をこっちのほうに戻す。

 うう。お布団がララお姉さんの体の下敷きになっていて、布団をひきはがすのに苦労する。

 ララお姉さん。体が重たいんだもん。


 「んーん」布団をひきはがしたとき、ララお姉さんがこっちのほうに寝がえりをうった。


 もうちょっと寝よう…


☆☆☆


 僕ユキは朝8時ごろに起きることにした。

 もうすでにララお姉さんとララちゃんは起きた後だった。


 遅い朝食を食べ、ユキは畑に行った。

 ラミちゃんがニンジンの手入れをしていた。

 平和だ。


「ねえ。ララちゃんとララお姉さんは?」僕はラミちゃんに聞いた。


「さんぽだって。見晴らしのいい。高台まで行ったよ…」


「そうなんだ」僕は見晴らしのいい。高台のほうへ向かうことにした。


……


 高台までの道。のどかな田舎道。両脇には畑しかない。

 僕は歩いて、道の両側に森があるところにさしかかった。

 すると上のほうから2人が手をつないで下りてきた。


 ララちゃんは僕を見つけて、走り出した。

 下り坂。

「走ったら転ぶよ…」僕はララちゃんに向かって言った。

 びたん。ララちゃんはころんで、そのまま一回転した。


「あー。ころんじゃった」ララちゃんは泣いていない。

 ぱんぱんと足についた土をはらってから、僕のところまでまた走ってきた。


 ぎゅっとだきつくララちゃん。


「痛くなかった?」


「うん。大丈夫ー」


「あっ」

 僕は声ララお姉さんの声がしたので見てみた。

 ララお姉さんも転んでいた。

 転んでから一回転していた。ララちゃんと同じ。

 スカートだったので、もうちょっとで見えそうだった。

 ぱんぱんと足についた土をはらってから、僕のところまで歩いてきた。


「ちょっとくぼみにつまずいてころんじゃった」


「ララお姉さんは、町の中で何もないところでも転びそうだよね…」僕はララお姉さんが転んだところを何回か見たことがある。


「もー。こうしてやる」ララお姉さんは、僕のこめかみにグーにした手をあてて、ぐりぐりする。


「わかった。やめて。微妙に痛いから…」


 その後家にむけて歩き出す。


「ねえ。帰ったらどっかに行く? ああ。そうだ。ちょっと待って…」

 ララお姉さんはポケットから手帳を出してぱらぱらとめくる。


「何かあったっけ」僕はララお姉さんが手帳をめくるのを見ている。


「今日やってるわね。町のデパートのめずらしいニンジン展」


「なにそれー。いくー」ちびっこララちゃんが言う。


「ラミちゃんやミアお姉さんも誘って行こうか」ララお姉さんが言う。


☆☆☆


 めずらしいニンジン展。ネコミミ少女達は別のデパートの催しに行ったので、ここにはうさ耳少女達しかいない。


「世界一大きなニンジンだって」ラミちゃんが言う。

 巨大すぎ。超巨大なニンジンが3つくっついて合わせて25kgと書いてあった。

「あたしと同じ重さー」ララちゃんが言う。持ち上げるのも可とあった。

 幼稚園児のララちゃんは抱きかかえて持ち上げる。

 持ち上がった。結構力持ち。


「こっちには巨大なニンジン6個くっついて40kgだって」

 僕はララちゃんに言う。

「持ち上げてみるー」ララちゃんはニンジンにだきついて持ち上げる。

「いくらなんでも。むりじゃない?」僕はラミちゃんに言う。


「大丈夫じゃない。うさ耳の子は力持ちだし…」

「持ち上がったー。もってかえるー」ララちゃんは言う。

 ほんとだ。持ち上がっている。


「持って帰ることはできないわよ。持ち出し禁止だって」

 ウサギのハーフの子ぐらいだろう。持って帰りたいと思うのは…


「ねえ。こっちのは細長いニンジンと太いニンジン」

「ほんとだ…」僕はラミちゃんの声に振り向く。

 60センチぐらいの長さのニンジンと、カブのような丸みのあるニンジン。


「こっちはいろいろな色のニンジン」ララおねえさんの声。

「ほんとだ…」僕はララお姉さんのほうに行く。


 白い大根のような色のニンジン。

 普通の色のニンジン。

 黄色いニンジン。

 ちょっと濃い色のニンジン。

 真っ黒い色の紫ニンジン。

 黄色っぽいニンジン。

 紫っぽい色のニンジン。


 ほかにもいろいろ展示してあり、人のような形になったニンジンや、小さいニンジンもあった。


☆☆☆


 ネコミミっ子達と合流して買い物をして家に帰ることにした。


 今日の夕食は、ホットプレートでシャケを焼いて、キャベツ、ニンジン等の野菜としめじなどのキノコを焼いて、シャケにみそをぬって食べる料理が出てきた。

 ネコミミっ子の好きな魚。ニンジンが好きなうさ耳っ子達向けの料理だった。


「なごりおしいけど帰るわね… 明日仕事だから…」

 ララお姉さんは未来に帰ると言った。どうせなら明日の朝帰ればと言ったんだけど。

 過去で2日すごしたら、2日後に帰るようにルール付けをしているのと言った。

 今帰ったら夜の8時ごろにつくようにする。と。


 今日は、ミアお姉さんが僕の家に泊まりにきていた。ラミちゃんはシロとギンちゃんといっしょに寝るらしい。

 僕はララちゃんとミアお姉さんと一緒に寝ることにした。

 明日は月曜日。学校か。


「おやすみー」僕は眠りについた。


☆☆☆


 朝。いつのまにかララちゃんとミアお姉さんはいなかった。

 7時に起きた。

 そして居間へ行く。


「あれっ。今日は早いね。何かあったっけ」7時過ぎに居間でご飯を食べているラミちゃんとミミちゃん。

 そういえば今日は静かだ。


「ねえ。ネコミミのちびっこ達は?」僕はまだ寝ているのかなと思って聞いた。


「ああ。この後に駅まで迎えにいくのよ… 一緒に来る?」


「えっ。今日は月曜日なんじゃないの? 学校は?」僕はミミちゃんに言った。


「えー。何言っているのユキ君。今日は土曜日だよ」

「そうだよ… 寝ぼけてるの?」ミミちゃんとラミちゃんが言う。


「またまた。そんなこと言って…」僕は消えていたテレビをつける。


 土曜日の朝の番組をやっていた。何も言葉が出なかった。

「あーそうだね。ちょっと夢みて寝ぼけてたみたい…」


 ???

 僕は何がなんだかわからなかった。

 そうだ。本。僕は自分の部屋に行く。

 ループ物のライトノベル。

 ちょっとまで読んでいた本がちょうど時間のループものだった。

 あれ。ない。本棚にしまったはず…


 あ。自分の部屋にある机の上を見た。

 あった。たしか土曜日は読みかけだった。だから机の上に置いたままだったのだ。


 パラパラと本をめくる。内容は記憶のとおり。本の最後のページをめくってみた。記載されている内容も記憶と同じだった。読んでないはずの本の中身を覚えているはずはない。土曜日と日曜日の経験は記憶上は本物のはずだった。


☆☆☆


 ミミちゃんが、ホーススティをする予定の4人のネコミミの子を家に連れてきた。

「こんにちは。僕はレオ。こっちの小さいのがトラ」


「こんにちは」


「初めまして、私はココ。こっちの小さいのがミルク」


「こんにちは」


「はい。こんにちは。僕はユキ。こっちはミミお姉さん」


「はじめまして。ミミお姉さん」

 ネコミミっ子達が挨拶をしてきた。挨拶の仕方や行動が土曜日の記憶のとおりだった。

 そして夜。日中は記憶にある土曜日と同じだった。


「ぴんぽーん」夕食の後、家の呼び鈴が鳴った。


 きっとララお姉さんだ。玄関へと向かった。

「はーい。来ちゃった」ララお姉さん。

「ララお姉さん。一人だとさみしいから来ちゃったとか?」


「なんでわかったの」ララお姉さんはびっくりしていた。


「実は今日からネコミミの子4人がホームスティしているんだ…」


「大丈夫よ。あたしはユキ君と一緒に寝るから、ララちゃんも一緒にね…

これは決定事項だから…」

 

☆☆☆


 朝。僕は目が覚めた。

 僕はララちゃんをぎゅっと抱っこして寝ていた。

 そして後ろを見るとうさ耳のお姉さんの頭が見えた。


「あ。土曜日じゃない…」

 ??? でも。日曜日。それとも月曜日?

 僕はそっと、隣で寝ている子の顔を見た。

 ララお姉さんだった。つまり日曜日。

 布団を持って行ってしまっていたのも日曜日の記憶と同じだった。

 まだ6時だった。布団をララお姉さんから返してもらって、かぶりなおす。


 僕ユキは8時になったときに起きた。

 もうすでにララお姉さんとララちゃんは起きた後だった。


 遅い朝食を食べ、ユキは畑に行った。

 ラミちゃんがニンジンの手入れをしていた。


「ねえ。ララちゃんとララお姉さんは?」僕はラミちゃんに聞いた。


「さんぽだって。見晴らしのいい。高台まで行ったよ…」


「そう…」僕は日曜日の記憶のとおりに見晴らしのいい。高台のほうへ向かうことにした。


……


 僕は歩いて、道の両側に森があるところにさしかかった。

 すると上のほうから2人が手をつないで下りてきた。


 ララちゃんは僕を見つけて、走り出した。

 下り坂。

「走ったら転ぶよ…」僕はララちゃんに向かって言った。

 びたん。ララちゃんはころんで、そのまま一回転した。


「あー。ころんじゃった」ララちゃんは泣いていない。

 ぱんぱんと足についた土をはらってから、僕のところまでまた走ってきた。


 ぎゅっとだきつくララちゃん。


「痛くなかった?」


「うん。大丈夫ー」


「あっ」

 僕は声ララお姉さんの声がしたので見てみた。

 ララお姉さんも転んでいた。

 転んでから一回転していた。ララちゃんと同じ。

 スカートだった。今度はちらっとパンツが見えた。パンツはピンク色だった。

 ぱんぱんと足についた土をはらってから、僕のところまで歩いてきた。


「ちょっとくぼみにつまずいてころんじゃった」


「ララお姉さんは、町の中で何もないところでも転びそうだよね…」僕はララお姉さんに記憶とおりの言葉を返した。


「もー。こうしてやる」ララお姉さんは、僕のこめかみにグーにした手をあてて、ぐりぐりする。


「わかった。やめて。微妙に痛いから…」


 その後家にむけて歩き出す。


「ねえ。帰ったらどっかに行く? ああ。そうだ。ちょっと待って…」

 ララお姉さんはポケットから手帳を出してぱらぱらとめくる。


「何かあったっけ」僕はララお姉さんが手帳をめくるのを見ている。


「今日やってるわね。町のデパートのめずらしいニンジン展」


「なにそれー。いくー」ちびっこララちゃんが言う。


「ラミちゃんやミアお姉さんも誘って行こうか」ララお姉さんが言う。


 おんなじだ。


☆☆☆


 めずらしいニンジン展。ネコミミ少女達は記憶のとおり、別のデパートの催しに行ったので、ここにはうさ耳少女達しかいない。


「世界一大きなニンジンだって」ラミちゃんが言う。

 巨大すぎ。超巨大なニンジンが3つくっついて合わせて25kgと書いてあった。

「あたしと同じ重さー」ララちゃんが言う。持ち上げるのも可とあった。

 幼稚園児のララちゃんは抱きかかえて持ち上げる。

 持ち上がった。結構力持ち。


「こっちには巨大なニンジン6個くっついて40kgだって」

 僕はララちゃんに言う。

「持ち上げてみるー」ララちゃんはニンジンにだきついて持ち上げる。

「持ち上がるかな…」僕はラミちゃんに言う。

「大丈夫じゃない。うさ耳の子は力持ちだし…」

「持ち上がったー。もってかえるー」ララちゃんは言う。

 ほんとだ。持ち上がっている。

「持って帰ることはできないわよ。持ち出し禁止だって」

 ウサギのハーフの子ぐらいだろう。持って帰りたいと思うのは…


「ねえ。こっちのは細長いニンジンと太いニンジン」


「こっちはいろいろな色のニンジン」ララおねえさんの声。


 めずらしいニンジン展。も日曜日の記憶のとおりだ。 


 ネコミミっ子達と合流して買い物をして家に帰ることにした。


 今日の夕食は、ホットプレートでシャケを焼いて、キャベツ、ニンジン等の野菜としめじなどのキノコを焼いて、シャケにみそをぬって食べる料理が出てきた。これも記憶のとおり。


「なごりおしいけど帰るわね… 明日仕事だから…」

 ララお姉さんは未来に帰ると言った。どうせなら明日の朝帰ればと言ったんだけど。

 過去で2日すごしたら、2日後に帰るようにルール付けをしているのと言った。

 今帰ったら夜の8時ごろにつくようにする。と。


 今日は、ミアお姉さんが僕の家に泊まりにきていた。

 僕はララちゃんとミアお姉さんと一緒に寝ることにした。

 明日は月曜日のはず。月曜日は来るのか…


☆☆☆


 朝。ユキは6時に起きた。いつのまにかララちゃんとミアお姉さんはいなかった。

 これはやばい。本当ならララちゃんとミアお姉さんがいるはず…

 居間へ行く。


「あれっ。ユキ早いね。今日なにかあった?」おばあちゃんが朝食の用意をしている。

「いや。今日は目がさめちゃって…」僕は消えていたテレビをつける。

 土曜日の朝の6時にやっている番組が映った。間違いなく土曜日だ。

 僕はごはんを食べてから、出かけることにして、高台のほうへ向かった。


 高台までの道。のどかな田舎道。両脇には畑しかない。

 僕は歩いて、道の両側に森があるところにさしかかった。

 さらに歩いて行く。

 ちょうどこのあたり、あった。ララお姉さんが転んだ原因になったくぼみ。

 僕は土を持ってきてくぼみをうめて踏み固めた。

 僕は家へ戻ることにした。


……


 僕は記憶のとおりに土曜日を過ごし、次の日の朝を迎えた。

 日曜日だった。


 僕は畑にいたラミちゃんに、ララお姉さんとララちゃんが高台のほうに向かったと聞いた。

 時間も記憶にある土曜日と同じぐらい。

 僕は再び高台へ向かうことにした。


 僕は歩いて、道の両側に森があるところにさしかかった。

 すると上のほうから2人が手をつないで下りてきた。


 ララちゃんは僕を見つけて、走り出した。

 下り坂。

「走ったら転ぶよ…」僕はララちゃんに向かって言った。

 びたん。ララちゃんはころんで、そのまま一回転した。


「あー。ころんじゃった」ララちゃんは泣いていない。

 ぱんぱんと足についた土をはらってから、僕のところまでまた走ってきた。


 ぎゅっとだきつくララちゃん。


「痛くなかった?」


「うん。大丈夫ー」


 僕はララお姉さんを見た。ララお姉さんはくぼみにつまずいて転ぶことはなく、ここまで歩いてきた。


「ララお姉さんも転ぶかと思った…」


「何よそれ、もー。こうしてやる」ララお姉さんは、僕のこめかみにグーにした手をあてて、ぐりぐりする。


「わかった。やめて。微妙に痛いから…」


 その後家にむけて歩き出す。


「ねえ。帰ったらどっかに行く? ああ。そうだ。ちょっと待って…」

 ララお姉さんはポケットから手帳を出してぱらぱらとめくる。


「何かあったっけ」僕はララお姉さんが手帳をめくるのを見ている。


「今日やってるわね。町のデパートのめずらしいニンジン展」


「なにそれー。いくー」ちびっこララちゃんが言う。


「ラミちゃんやミアお姉さんも誘って行こうか」ララお姉さんが言う。


 おんなじだ。


☆☆☆


 日曜日を過ごして、朝が来た。

 僕は隣を見た。うさ耳っ子はいない。


 ユキは7時に起き、そして居間へ行く。


「あれっ。今日は早いね。何かあったっけ」7時過ぎに居間でご飯を食べているラミちゃんとミミちゃん。


「ねえ。ネコミミのちびっこ達は?」僕はおそるおそる聞いてみた。


「ああ。この後に駅まで迎えにいくのよ… 一緒に来る?」


 また土曜日だ。


 僕はみのるお兄さんの家に行くことにした。


☆☆☆


 みのるお兄さんは相変わらず、ひめるを抱っこしてもふもふしていた。

 ますますラブラブ感が強くなったみたい。


 魔法少女のことがあって、みのるお兄さんはトリハーフの子のなでなでポイントを極めたみたい。


「そうねえ。キラに相談してみたら… 連絡してみる…」ヒメルはみのるお兄さんになでてもらいながら、言った。そのまま抱っこされたままの恰好でヒメルはキラに連絡した。


 ちょっとしてからキラがみのるお兄さんの家に訪ねてきた。


「やあ。来たよ… ユキ君詳しく状況を聞かせて…」

 キラは普通の日常より何かある日々やトラブルが好きなようだ。


 僕は説明をした。

「うーん。そうだね。まずは検証だね。君の体ごと土曜日に戻っているのか、君の記憶だけが戻っているのか…

それには夜寝る前に、カッターかなにかで手に小さい傷をつけるといいよ。ちょっと痛いけど…

朝起きて傷があれば体ごと。なければ中身だけ移動していることになるよ…」


「そっか」


「あ。でもキラはどこにでも、いつにでも移動ができる。月曜日に僕を連れて行ってくれない?」


「まあ。できるけど。夜寝たら。土曜に戻っているかもしれないよ。原因をつきとめないといけないね…」

 タイムマシンは未来で開発されているので、時間移動については自由にできる。キラとかララお姉さんに頼めばいい。でもそれはできない。キラが言ったとおりループの原因がわからないからだ。

 

☆☆☆


 夜。寝る前にカッターで手に小さいきずを付けた。ちょっと血が出たけどティッシュでふいたら、すぐに血は止まった。


 朝。ユキは6時に起きた。いつのまにかララちゃんとミアお姉さんはいなかった。

 これはやばい。本当ならララちゃんとミアお姉さんがいるはず…

 居間へ行く。


「あれっ。ユキ早いね。今日なにかあった?」おばあちゃんが朝食の用意をしている。

「いや。今日は目がさめちゃって…」僕は消えていたテレビをつける。

 土曜日の朝の6時にやっている番組が映った。間違いなく土曜日だ。

 手を見た。昨日つけた傷はなかった。


 今までは土曜日と日曜日をすごして、月曜日が来ないで土曜日になっていたが、今度は土曜日の次は土曜日に戻ってた。


「また、キラに会うか…」僕はみのるお兄さんの家に向かうことにした。


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