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【連載版】しっぽのとなり  作者: しっぽと羽
キララとユキの二人だけの旅…再び
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廃墟感がない無人の惑星とララお姉さん(2)

 ベッドの上でお昼寝をしていると…


 横に大きい体のうさ耳の子の気配がして抱きついてきた。

 眠くなってきたのに…

 でもめんどうだったのでそのままにする。

 ぎゅ。


 うさ耳の子が、僕に抱きついてきて、そのまま寝返りをうち、僕がうさ耳の子の上に乗ってしまう。

そのまま僕を抱き枕にして寝てしまううさ耳のお姉さん。

 まあ、いいか。眠いし…

 隣にはキララ。キララのしっぽが僕の顔の近くに乗っかる。


☆☆☆


 外が暗くなってきてから目をさます。

 うさ耳のララお姉さんは先に起きていた。


 寝て起きた僕の顔を見ている。


 そしてキララも…

「おはよ」

「おはよ」

 ダブルで言われる。


 ユキはララお姉さんがぎゅっと抱きついている手をつかんで横に置く。

 そして、ララお姉さんの上からどいて立ち上がる。


「ユキ君の抱き心地。すごく良くてぐっすり寝ちゃった。先に起きたんだけどね」

 とララお姉さんが言う。


 僕もララお姉さんの体温が心地良くて、やわらかい体に包まれて気持ち良くて寝ていたんだけど…

「僕はずっと抱き枕になっていたの?」

 と聞くと。


「そう。もっと抱っこしていたかったんだけど…お腹すいてきたし…」

 とララお姉さんが言う。


 結構冷房を強めに入れてある部屋。だから、抱き枕になっていても暑くなかった。


 僕はホテルの窓から外を見る。

 日が暮れてきて、夕焼けから夜になってきている。


 下を見ても、道路を走る車とかはない。


 明かりは自動的についているがこの惑星には僕たち3人しかいない。


「最上階のレストランへ行きましょ」

 とララお姉さんが言い、ホテルの部屋を出る。


☆☆☆


 最上階へつくと、デリバリー用のスペースまで行く。

 各星系のものを注文できるスペースだった。


「ねえ。地球にする? それともマトラ星系のものにする? それともあたしにする?」

 ララお姉さんが聞いてくる。


「あたしにしたら何なるの?」

 じと目でララお姉さんを見る。


「あたしが選ぶの」

 とララお姉さんが言う。


 キララは「じゃあ。1234星系のベータ星の魚介コースで」と言う。


「何それ…1234星系って本当にあるの?」ユキは聞いてみると…


「うん。あるよ。たまたま検索して、そこの食べ物がおいしかったからまた頼むの。覚えやすいし…」

 キララが言う。


「そっか。じゃああたしは7714星系のアルファ星の卵コースで」とララお姉さんが言うが…

「その星系は登録されていません」という表示がテーブルに出る。


「えー。ないのぉー。ってあ。そっか。世界が違うんだった。えーと。あ。わかんない。卵コース知らない?」

 ララお姉さんが聞いてくる。


「ちょっと待って」キララがTMRをいじって探す。


「ねえ。僕もキララおすすめので何かない? みんなで分け合うの」

 とユキは言う。


「じゃあ選んであげるから…」

 キララは良さそうなのを探す。


☆☆☆


 ララお姉さんもいろいろなところを知っていそうだけど、異世界のだとこの世界には無いかもだし…


 キララはララお姉さんに合いそうな卵料理を探す。

 そして、僕のためにも探しているところだった。


「ここのがいいんじゃないかな」

 キララが言い、ララお姉さんに見せる。


「えーと。どれどれ」

 星系内でとれた各種卵と根菜のアラカルト、それと現地の鶏肉を使ったリゾット。


 僕も見る。

「ねえ。リゾットでどこにでもあるの?」

 と聞くと…


「似たものの名前が自動翻訳で付けられるの。だから全く同じではないよ」と…


「いいじゃない。これにする」

 ララお姉さんはキララを見る。


 キララは「じゃあユキ君には、これ」と言い選んだものを見せる。

 星系内でとれた動物の肉料理と山菜のソース。それととろける高原のシチューとパン。


「うん。それにする」


 キララは注文する。

 注文すると、3分後に出てきた。テーブルの上に料理が転送されてくる。


「おいしそうね」

 いろいろな大きさのゆで卵とミニサイズからグレープフルーツ大の大きさの何かの根菜を茹でたもの。バターのような乳製品であえてあるのでおいしそうだ。それと鶏肉っぽいお肉を米みたいなのをミルク風のもので煮てあるもの。


 僕には何かのお肉が各種と、山菜で出来た緑色のソースが入った容器が数種。

 それとシチューに似たものとパンに似ているものが出てきた。


 キララの前にはメインのお魚の他に、焼いたお魚と、洋風の味付けにした魚やスープなどの見たことがないお魚が使われている料理が出てきた。


 みんなでいただきますを言って食べる。

「うん。おいしい」

「ほんと。このお魚白身だね」

「このお肉。なんだろ牛肉とは違う感じ」

 地球には無い食材で作られた料理。


 お皿を別にもらい、それぞれの料理をお皿に取り分けて、僕はキララとララお姉さんに渡す。

 キララとララお姉さんからも料理を取り分けてもらう。


「あー。なにこれ」

 この卵。黄身の代わりにお肉ととろけるソースが入ってる。


 キララがTMRで調べる。

「その卵。黄身は食べないらしいね。黄身のところにお肉と中の具を転送させるみたい。切れ目とか注入口がないでしょ」

 とキララが言う。


「へー。転送ね」

 料理にも転送技術を使うのか。


「このお肉。なかなかおいしい」

「うん。ユキ君。お肉いっぱい食べて大きくなってね」

 とララお姉さんが言う。


「うん。でもいっぱい食べても太らないし。背は伸びるかな」

 と言う。


「えー。太らないのぉ。それはずるい…いっぱい寝て。いっぱい食べる。特に乳製品とか」

 とララお姉さんが言う。

 ララお姉さんは生まれつき大きくなる体だった。


「ほら。あーん」とキララは魚介の白身とソースがのったスプーンを僕の口に近づけてくる。

 僕は恥ずかしかったけど、せっかくなのでぱくっと食べる。

「おいしいよ」

 キララに言う。


「じゃあ。こっちのちっちゃい卵」

 と言いながらララお姉さんもスプーンを口に近づけてくる。


「今回だけだよ」

 と言ってから口を開ける。

 うまい感じに口の中へ卵を入れてくる。

「おいしい」

 これは黄身に味がついていた。ソースを転送させてから料理したようだった。

 注射でソースを入れると難しいのかも。と思った。中のソースには細かいお肉が入っていたからだった。


☆☆☆


 おなかいっぱいになった。

「あー満足」

 ララお姉さんは僕の背中を見つけると、よりかかってきた。


「えー。なに…」

 と言うと…


「おんぶしてって」

 とララお姉さんが言う。


「えー」

 と言うが…本当に背中に乗っかってきた。

 よろけそうになるが…なんとか歩いてみる。


「あーらくちん。力持ち」

 とララお姉さんが言う。


「ねえ。キララ。TMRで開けて」

 と言う。


「うん」

 TMRで目の前に自動ドアを開けて、自分の部屋まで移動する。

 そのあと、ベッドのところまで行って、ララお姉さんをベッドの上に座らせる。


「重かった」とだけ言う。


 ララお姉さんは…

「むー。なにそれ。その言い方…」

 と言いながら背後からララお姉さんの腕がのびてきて、僕を仰向けの姿勢で後ろから抱きついて押し倒すララお姉さん。


「うわぁ。だめ。だめだって…これからトイレに行くんだから…」

 と言う。


 キララはララお姉さんから僕をひきはがす。

「行かせてあげて」

 とだけ言うキララ。


「ありがと。行ってくる」

 部屋の中にあるトイレに入る。


☆☆☆


 部屋の中にある案内用のディスプレイをオンにして何かを見ているキララ。

 ララお姉さんは、部屋のスイッチをいろいろいじって、空中に浮かぶミニチュアのこの星系のホログラムを部屋の中に表示している。

 綺麗だ。

 これ。キララと2人だけで過ごしたい。いいムードになりそう。


 ベッドの上にあおむけになって天井を見る。


 空中にはこの惑星と隣の惑星。それと輪がある星とかガス惑星がある。

 かなり解像度が高いホログラム映像だった。


 すごく綺麗。


 そしてゆったりとした音楽を流すララお姉さん。

 ちょっと神秘的で惑星に合う音楽。


「いいね」


「でしょ」

 さすが大人のララお姉さん。


 のんびりホログラムの惑星を見ているとだんだん目が閉じてくる。


「明日地球へ帰るんだけど…いろいろ見てきたね」

 キララが言う。


「そうだね。ブラックホールとか中性子星とか…放射能で高濃度汚染された惑星とか、もこもこの生物がいる星とか」

 もこもこで、ふかふかの生き物。またもふりたい。


「うん。みんな元気かな。と言っても僕たちが出発した日の夕方以降に戻るんだけどね」

 とキララが言う。


「そうだね。何日も前だよね」


 と話していると目を閉じてしまった。


☆☆☆


 朝。朝食は宇宙船に戻ってからとることにした。


 ララお姉さんも一緒に戻る。この世界のララお姉さんにお土産を持っていくからだった。


 宇宙船へTMRで移動する。


 宇宙船の台所で簡単な朝食を作ることになった。

 洋風にして…食パンにマヨネーズでまわりにふちを作って、中に卵とチーズを落としてオーブントースターで焼く。


 それとジューサーで野菜をジュースにする。もちろんこの惑星のニンジンに似たものを商店街で買っていたのでそれも入れる。

 朝食を3人で食べて、お皿を洗い、棚に乗せようとしたときだった。


 棚のはしのほうに見たことがあるものがある。

 ここにあってはならないもの。


「ね。ねえ。き。キララ。ちょっと来て…というか来ないで…」

 と言いながらあとづさる。


「なになに」

「どうしたの?」

 2人が来る。


 ユキは指で示す。

 どこかに転送してしまう、悪意のある装置だった。


「やばいよ」

 そーとしゃがむように言うキララ。


 僕はそーとその場にしゃがむ。


 すると、悪意のある転送装置から光が出る。

 2回。光が出たあとおさまった。


「終わった?」

 と僕がキララに言い、キララのほうを見たとき光に当たったのがわかった。

 キララとララお姉さんも光に触れてしまう。


☆☆☆


「あ。あれ?」

 光に当たったのに、別の場所に転送されてなかった。


「どうやら大丈夫だったようね」

「ほんと」

 ララお姉さんとキララは立ち上がる。

 棚を見ても悪意のある転送装置はもうなかった。


「地球へいそいで帰りましょ」

 とララお姉さんが言う。


「うん」

 と言い、キララはコンソールのところへ移動する。


 僕は残っていたお皿を片づけるためにテーブルの上を見た。

 だが、お皿は無かった。


 あれ? あったはずなのに…


☆☆☆


 太陽系。地球。

 遠くから太陽の光が見え、第3惑星へ近づく。

 黒い空間の中にうかんでいる青い星。

 地球型惑星はいっぱいあるが、大陸の形を見てほっとする。

 

 衛星軌道上へ宇宙船を停めてから、ラウンジでTMRを使い、僕たちの家へ戻る。

 懐かしい。


 家の中に入ると、ララちゃんやラミちゃん。ミミちゃんもいて普通にくつろいでいた。

 それと見たことがない人がいる。

 誰かのお友達?


 僕とキララはその子のことを見た。

 すると「よお。タヌキ。どこに出かけていたんだ」

 と言う子。


 キララは「え? タヌキって誰?どこにもいないんだけど…」

 タヌキのハーフの子は聞いたことがなかった。


「君だよ。君。その太いしっぽタヌキだろう」

 と言う。

 髪の色は金髪で外国の子みたいだった。


「た。た。タヌキって。私はキツネだよ」

 とかなり怒って言う。


「なに、いつものことじゃない。もう怒らないのかと思ってたわよ」

 とミミちゃんが言う。


「で。お土産。キララと2人で旅行行ってきたんでしょ。あたしが頼んでいた根菜の種は?」

「あ。そうだった。あたしは煮干しっぽいものとか無いの?」

 とミミちゃんとラミちゃんが言う。


「あたしにはおもちゃ」

 小さいララちゃんも言う。


「ねえ。キララ。言ってから旅行に出たっけ?」

「いいや」

 記憶だとだまって出て来たから知らないはず。


「ねえ。ララお姉さんいる?」

 ララお姉さんが言う。


「はい?」

「え? ララお姉さんはあなたでしょ」

 とミミちゃんとラミちゃんが言う。


「あ。ごめんね。あたし異世界から来たの。だからこの世界のララお姉さん来ているかなって」

 と言う。


「あー。そういうことね。今日は来ていないから未来にいるのかな」

 とラミちゃんが言う。


「じゃあ行こ」

 ララお姉さんが僕とキララの手を引く。

 玄関で靴を履いて、ララお姉さんのTMRで未来へ移動する。


☆☆☆


 近所に住んでいるララお姉さんの家へ行く。


 玄関でぴんぽんを押すと「入ってー」と言う声がする。


 僕とキララ。それとララお姉さんが家の中へ入る。

 こたつのテーブルのところに座って、ウィスキーボンボンとポテチを食べながらファッション雑誌を見ているララお姉さん。

 顔をあげて「あれ? あたしがいる」と言う。


「こんにちは。異世界から来たの。ちょっと寄っただけ」

 と言う。

 うさ耳を見せる。

 先っぽの色が違う。

「なんか、耳の先の色が違うね…」とこの世界のララお姉さんが言う。


 世間話をして、TMRの宅配ボックスからララお姉さん用のお土産を手渡すララお姉さん。

「ありがと」

 サイズはぴったりだった。


「さてと。戻るよ」

 キララが言う。


「そうだね…」

 時間はそのまま、未来に移動した。

 もうすこしで夕ご飯の時間。


 ララお姉さん達はもうちょっと一緒にいるとのことだったので、キララとユキは戻ることにした。


☆☆☆


 自分の家へ戻るとミアお姉さんとミミアも来ていた。

「来てたの…」

 うさ耳お姉さん達。こっちはミミア以外は抱きついてこない。

 ミミアのほうを見ていたが、ミミアは抱きついてこなかった。


 夕食を家族と、うさ耳のお姉さん達と一緒に食べることになった。


「でね。あたしの職場でね。売り物のウサギをかごから出したときに逃げてしまって…お店の中を逃げるから大変だったのよ」

 とミミアが言う。


「そうなんだ。でも前にもあったでしょ」とミアお姉さんが言う。


 それを聞きながら僕はキララに聞く。

「なんか。おかしくない? ミミアお姉さんの職場」


「うん」


 僕はミミアお姉さんに聞く。

「ミミアお姉さんの職場にウサギがいるの?」

「カザー星系の?」

 と僕とキララが聞いてみると…


「なにそれ。カザー星系って。知らないわよ。この町にあるでしょ。ペットショップ」

 とミミアお姉さんが言う。


「はい?」

 キララが聞きかえす。

 知らないはずはない。


 でも知らない。


 これって…あれ。

「ねえ。ここは異世界? やっぱり転送されていたの?」

 僕はキララに小声で聞く。


「そうかも」

 夕食を食べたあとミアお姉さんと会話することにした。


☆☆☆


「ねえ。旅行に行くことは僕たちで内緒にしていたんだけど…ミミちゃんとラミちゃんに聞くと、言ってから出かけたと聞いたんだけど…それと…私達の記憶だとミミアお姉さんはカザー星系の組織で高官として働いているはずだったんだけど…」

 悪意のある転送装置のことをミアお姉さんに話した。


「そう…じゃあ。この世界のユキ君とキララちゃんはどこに行っちゃったの?」

 と言う。


「そうなんだよね。私達も元の世界へ帰りたいけど…この世界の私達も気になるし…」

 とキララが言う。


「じゃあ明日。ララお姉さんのところへ行ってみれば。そして…あなた達と一緒に来たララお姉さんに頼んでみたら?」

 とミアお姉さんが言う。


 明日ララお姉さんのところへ行って、いつ帰ったかを聞いて、その時間へ飛ぶ。

 そうすると僕たちが会ったララお姉さんと会えるはずだった。



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