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【連載版】しっぽのとなり  作者: しっぽと羽
キララとユキの二人だけの旅…再び
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キララ所有の水族館での銀河を背景に水の中に浮かぶ宇宙クラゲとヒトデの展示。それと惑星上でのキャンプ

ユキとキララは水族館の中に入った。


前に来た時とは配置がちょっと変わっている。


「ねえ。前とは配置が違っているように見えるんだけど…」

 ユキはキララに聞いた。


「うん。実はこれ。上の階にある新設した水槽を立体映像で映しているの。固定のものもあるんだけど…

ところどころ配置や形が違う仮想の水槽を置いておくことで配置が変更できるようにしたの。

水が入っている大きな水槽は一度設置すると動かせないからね」

 とキララが言う。


「へー」

 僕は手を伸ばすが、手は届かない。


「届かないようにしているよ」キララが言い。続けて言う「触れないからね。手で触れるとばれるから。立体映像は内緒」


「へー」

 でもよくできているなぁ。見分けがつかない。


 仮想の水槽だと思うものには、中にそれぞれの星系で有名なお魚が泳いでいる。

 地球の熱帯魚もいる。それとウニやカニもいる。


「ネコミミっ子は、ウニとか見ておいしいとか言いそう」

 キララはユキのほうを見てにっこりとする。


「たしかにね」底のほうを動いているウニ。

 ユキは生き物として見ている。


 お店で売っているときは食べ物として見ているけど…


「さて…こっち…ヒトデの水槽は最後のほう…」

キララが歩いて行く。


 宇宙クラゲの水槽のほうへ歩いて行く…


☆☆☆


「うわぁ。すごい」

 ユキは言う。

 大きな水槽の中にクラゲ。ふわふわと漂っている。背景の宇宙の銀河も良く見えるし、宇宙の中を泳いでいるクラゲ。

 で。その隣にはヒトデ。ヒトデが上から3つ数える間に1メートルぐらい落ちる感じで降ってくる。

 発光性のあるヒトデ。ほのかに光っている。


 照明を落とした通路。


 その中を光でほのかに照らされた大きなクラゲが泳ぎ、上からゆっくり落ちてくるヒトデ。

 ヒトデはまるで星みたいに見える。星がゆっくり水槽の中を落ちてくる…


「いいでしょ。実物を見たら結構いい感じなんだよね…それと照明の感じ。ロマンチックにしたの。どう?」

 キララがきつねしっぽをびたんびたんと僕の脚にぱしぱしと叩いて言う。

 僕はキララのしっぽを手でつかんで、なでてみる。

 なでると、キララのしっぽは大人しくなった。


「いいよこれ。うん。いい」ユキはキララと一緒にクラゲとヒトデを見る。


 ロマンチックだ。


「ねえ。このあたりにいい雰囲気の音楽というかBGMを小さい音量でかけようと思うんだけど。どう?」

 キララは聞いてくる。


「うん。小さい音量でね…」


 キララは…じっとこっちを見てから…

「君が好きだ」

 いきなり告白してきた。


「なにいきなり…」ユキはキララを見る。


「いやぁ。きっとここで告る人も出てくるよねって」

 キララはしっぽを再びいきよいよく動かす。


「うん。びっくりしたけど…そうだよね。雰囲気いいし…」


 キララがいきなりユキの肩に腕をまわしてきた。

 そして、ユキを抱き寄せるキララ。


「こら」ユキはキララに言う。


「ぜったいこうなるよ。雰囲気のいいカップルだと…ね」


「うん」

 ユキは歩くことにした。


 ちょっとキララと距離が離れる。


 通路を曲がる。


 ふっと。またかいだことがあるシャンプーのにおいが気になった。


 あたりを見る。


 でも…ここにはキララとユキの2人しかいない。


「待ってよ…」キララが追いかけてくる。


 ユキは水槽を見る。


 ここには小ぶりのクラゲが泳いでいる水槽がある。


 暖色系の明かりに照らされているクラゲ。


 その向かいの水槽にも暖色系のヒトデが上から降ってくる水槽がある。


 水槽の底には、モミジのような葉っぱが敷き詰められている。


「これ…秋っぽいね」


「うん。ここは味付けを変化させて…紅葉をイメージしてみたの」

 とキララ。


 キララはユキの前に立ち、しっぽをわざと僕の体の前にくっつけてくる。


 この姿勢になると…


 ユキはキララを後ろから抱きしめてみた。


 ユキの体とキララの体の間にキララのきつねしっぽが入る。


 ふっかふかのしっぽ。


「どう?」ユキは聞く。


「ありがと…」

 それだけ言うキララ。そのまま僕にもたれかかってきた。


 しばらくキララとくっついて、水槽を漂うクラゲとヒトデを見ていた。


☆☆☆


 そして…順路の最後。


 上。下。左右。全部が水槽だった。

 そこをクラゲとヒトデが泳いでいる。


 ライトアップもあり、綺麗だった。


 ここを抜けると出口。


 途中にベンチもある。


 写真撮影もできる。


「うわぁ。いいな…そして綺麗で幻想的…」


 全面が水槽のところに入る前は外の宇宙が見えるところになっていたから、宇宙と水槽のクラゲとヒトデがマッチする感じに演出されていた。


「でしょう」とキララはユキがあたりをいろいろ見た後に言う。


「ほんといいね」

 ユキはキララにくっつきたくなった。


 さっきのシャンプーのにおいを思い出した。

 きっとララお姉さんだったら僕たち2人に抱きついているんだろうなと思った。


☆☆☆


 水族館から出た後、図書館に寄っていくことにした。


 料理の本を見て借りるためだ。

 電子書籍で借りることにして、返却は自動でデータが消えることになっている。


「さてと宇宙の旅に出かけようね」

 キララが言い、両腕を上にあげてのびをした。


「うん。最初はどこ?」ユキは聞く。


「えーとね。『星空が綺麗な海岸。キャンプに最適』というところにしよう。たき火もOKだし…いいよ…星の眺め…」


「うん。いいよ…」


 キララとユキは図書館を後にして、宇宙船に乗り込んだ。


☆☆☆


「あー。良かった」ユキはソファに座る。


 キララは下の階から飲み物と軽食を持ってくると言って歩いて行った。


「はい。どうぞ」

 キララは湯気がたっている温かい飲み物を出してきた。


 魚介のスープだった。それとサンドイッチ。これも魚介。


「ありがと」

 ユキはいただきますをしてサンドイッチを一口食べて、スープを飲んだ。


「おいしい?」キララはスープを飲み聞いてくる。


「うん」


「これ。水族館に併設しているお店で売っているの。スープもおいしいでしょ」


 たしかに…何かの貝のうまみがスープのだしとなっていい感じだ。


サンドイッチもいい感じ。


 ユキは外の景色を見る。


 宇宙。


 星々は普通。銀河も見える。


 いい眺めだ。


「ねえ。目的地の惑星までどのぐらい?」

 ユキは聞いた。


「そうだね。30分てところかな…ゆっくりしてていいよ」


 ユキは片手にスープが入っているマグカップを持ち、窓から外を見ながらスープを飲んだ。


 ゆっくりと景色が動いていくが、たまにTMRにより空間が飛ぶ。


 空間が飛ぶと星の配置が変化している。


 そしてまた、一定の距離を進むとTMRにより空間が飛ぶ。


 ゆっくりと目的地に向かっている宇宙船。


 キララは立ち上がって僕の隣に座り、頭を僕の膝の上に乗せてきた。

「ちょっと昼寝」キララのきつね耳がそばにある。


 ユキはやさしくきつね耳をなでる。

 キララは目を閉じた。


 ユキはキララの寝顔を見ながらスープを飲み。

 スープを飲んだ後は、キララのきつね耳をなでながら、外の星々を眺めていた。


 ゆっくりと景色が変化していく星々。


キララは規則正しい動き。つまり寝息をたてて寝ている。


 ユキはキララの頭に手をあてている。

 キララの頭。あったかい。


 外は宇宙。冷たいイメージ。

 そばにキララのぬくもりを感じるのが心地良い。


 宇宙の1人達だと寂しくなるんだろうなとユキは思った。


☆☆☆


 何回というか数えていないけど…TMRにより空間移動を繰り返すと、どこかの星系の中に入ったような感じになった。


 遠くに太陽の光が見える。


 それがどんどん強くなってくる。


 そして…


 惑星が見えてきた。


 そのまま宇宙船は惑星には降下せず、惑星の衛星軌道上に停止した。


 僕はゆさゆさとキララの体をゆさぶった。

「ん? ついたの?」


 キララは体を起こした。


 んんん。とキララはのびをした。

「おはよ」


 キララを見つめるユキ。


「気持ちよく寝てた。くっついているとユキの体温あったかいし…心地よかったよ」キララが言う。


「良かった」ユキは惑星を見る。


 地球型の惑星。


 雲もある。

 大陸もあるようだ。


 でも大陸の形は見たことがないし…月は2個あった。


「太陽系じゃなくて他の星系なんだよね」

 キララは立ち上がり窓のそばに立つ。


 ユキはふと疑問をキララに聞いた。

「ねえ。惑星に降りても大丈夫なんだよね。地球型?」


 大気圧や重力。それに未知の病原菌など…それと気温。気候や風。危険はないかが気になった。


「うん。気候は温暖。ちょうどいいところにキャンプ用の場所があるからね。大丈夫だよ」

 とキララ。


「そっか。じゃあ移動はTMR?」ユキは聞く。


「そうだね。すぐ行く?」

 キララはこっちを見る。


「うん」ユキは言った。


☆☆☆


 キララのTMRにより惑星上へと降り立った二人。


 風が心地良い。


 海岸だ。


 時間帯は午後3時ぐらい。


気候は温暖。というか…夜はちょっと寒くなるかもしれないというぐらいのところ。


「潮のにおいがする…波の音。惑星上の海。いいよね」

 ユキはキララに言う。


「たしかにね…」キララは大きなきつね耳をたてて、波の音を聞いている。


「ねえ。キララ。そのお耳だと波の音。良く聞こえるのかな?」

 ユキはキララのきつね耳を見ながら聞く。


 キララは「うん。鳥のハーフのころより、音は良く聞こえるし…とっても綺麗に聞こえる気がするよ。後ろや横の音を聞くときは耳をそっちへ向ければいいし…」

 と言う。


 横の音を聞くためにキララは耳を動かす。


「ねえ。一緒に向こうまで歩かない? あっちのほう」

 キララは言う。


「うん」


 ユキとキララは誰もいない海岸を2人で歩く。


 砂の感触がいい。


 波の音もいい。


 天気もいい。雲一つない空ではなく、雲がまばらにある。

 雲が浮かんでいる位置は高い位置にある。


 風もたまに吹く。


 いいところだ。


 砂浜には貝殻はない。


 けれども何かの魚の骨が変形したようなものがところどころに落ちている。


 ユキは拾い上げてみた。

 色は少し茶色っぽい骨だ。


「ねえ。あのあたり… 小さい水たまりがあるところのそば。あそこにテントを張ろう」

 キララが言う。


「うん。いいよ。座れるところがほしいと思ってたところ」

 ユキはずっと砂浜を歩いていたので疲れてきたところだった。


 小さい水たまりがあるところ。


 砂浜に場所を決めて、旅行に来る前にホームセンターで買ったテントをTMRの宅配ボックスから出して設置する。


 設置はユキが説明書を見ながらやった。


 男の子だもん。


☆☆☆


 テントを設置した後、たき火用の木を拾ってくることにした。


 ユキは海岸にいくつか木が流れついていて、日に照らされて乾いていそうな木をいくつか拾うことにした。

 中には濡れているものもあり、ちょっと重かった。とっても乾いていて軽い木を拾い、キララの元に戻る。


「拾ってきた」ユキは砂の上にいくつかの木を置いた。


「疲れたでしょ。歩いてきたからね。クッションいる?」

 キララはTMRからふかふかのクッションを取り出した。


「ありがと」

 ユキはテントの中に入り、うつぶせに寝そべった。

 頭のところにクッションをひく。


 ふっかふかのクッション。

「ちょっと夕ご飯まで時間があるから、お昼寝してみたら? 風が気持ちいいと思うよ」

 とキララが言う。


 疲れたし…そうしようかな。

「じゃあ。お言葉にあまえて…」

 ユキは目を閉じた。


























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