化物寿司、人外店主と客の物語
客と人外店主の話
「大将!やってるかい」
ガララと扉を開けて
彼は目の前の人間?に声をかける
「ヤッテルヨ」
化物寿司と書かれた暖簾をくぐると
人外の店主がこたえ、寿司を提供してくれるのだ。
ただし、対価として…
「ナイフをくれ」
「ハイヨ」
人外店主はまな板と包丁を渡す
「ありがとう」
男は指の先っちょを切った。
「ワッチガドバドバダァ」
人外店主は魔法を使い治癒を行った
「助かる」
「シッケツシサレタライカンカラナ」
そして、水を提供して男は差し出された飲み物を飲んで気を落ち着かせると…
「こいつを殺して欲しい…」
写真に写っているのは人外店主の奥さんだった。
「ナゼコロサナケレバイケナイノダ?」
人外店主は銃を男に向けた
男は観念したような口振りで
どこかこの世を諦めたかのような表情で
「優しさなんかで人は生きていけないのさ」
目の前の男を殺せば済む問題ではないのだということは人外店主にはわかっていた。
裏に済む組織、乃ち男の所属する組織が
命じたことなのだろう
「リユウハキカナイ、ソウカ…」
後日、人外店主は奥さんの墓参りへいくこととなった。
気まぐれに書いたものです。
最初はホラー的なものにしようかなと思ったのですが、だんだん、ハードボイルド的な展開にしてみようかなと思いこんな感じになりました。