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作者: 音澤煙管

初夏の頃、飛び立つ時……



この場所も、今日でおさらばだ。

半年弱の数ヶ月、

もう見ることのない景色の中で。

ここは、あまり良い環境ではない。

強いて言えば、自然界と混じり合った場所、山や川が近くにあるからだろう。

冬から初夏へ、様々な色を見た。

その間、ぼくの心も色々だった。

泣いた事もある、怒った事も。

悔しい事、笑って居た時もあったな。

袖の長さもだいぶ短くなって、

燕たちが空高く舞って居る。

野良猫はしょっちゅう彷徨いていたし、農道のアスファルトには亀が歩いて居た。混じり合ったと言ったが、まんま自然界の中にいたのだろうな。

親しい人もできた、ココを離れてもまた連絡してどこかで宴をする予定だ。

さぁ、また新転地を探さなくてはならない。


そう思って帰路に就く前、真上から一つの羽が舞い降りる。

そうだ、燕たちも巣立ちの頃……


「君も頑張れよ!

ボクらも頑張って居るからなぁー」


と、そんな無言のお別れの挨拶に感銘して大人気なくも、その羽を持ち帰る事にした。


"よし、ぼくもこれから

羽ばたくぞぉー!!"


西陽が沈みかけた山間に、ぼくの心の叫びが静かにずっとこだました様だった……。




ツバメには、お互いに成長した一年後に再会出来るかな?

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