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駆逐艦『雪風』 ~小さき不沈艦~  作者: 伊東椋
昭和十四年~十六年
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第一話 進水

駆逐艦『雪風』を題材とした艦魂小説になります。

彼女は『大和』に負けず有名な軍艦の一隻であると思います。

そんな彼女の生涯を書いていくつもりですので、未熟な自分ではありますが、頑張って参りたいと思います。

 昭和十四年三月二十四日―――


 この日、一隻の艦が初めて水に触れた。

 造船台で組み立てられた新造の船が、その身を初めて水に触れさせられる通例の儀式だ。これを進水と言うが、この儀式を終えてから艤装が行われ、それを終えれば竣工――船として完成する。

 だが、船にとっては初めて水に触れる機会となるので、この進水式が船自身の生の始まりと捉える者も多い。

 実際に、この瞬間、一つの魂が確かにこの船に誕生した。



 「………………」


 ゆっくりと目を開いた彼女は、自分の目の前に広がる光景を見渡した。

 水の中へ滑り込んでいく自分を、大勢の人々が見守り、祝福してくれている。

 彼女は自分の艦体からだに力が湧いてくるのを感じた。

 それは水に浸かる感覚と共に、自身の内で膨張し、指先まで染み渡るように広がっていく。

 自分という存在が、この世に確立されていくのを実感する。

 そして思考が芽生え、自我が成立すると、彼女はようやく自分自身を理解した。

 自分の誕生を祝ってくれる人々を見詰め、彼女は微笑んだ。



 「――私は……」


 彼女は垂れ幕に書かれた自分の名前を認める。


 ――『雪風』


 これは後に幸運の艦、奇跡の駆逐艦と呼ばれる事になる、駆逐艦『雪風』の激動の生涯を綴った物語である。



 

船には起工、進水、竣工という三つの段階がありますが、進水こそが謂わば船の誕生に当たるのではないかと思います。


艦魂ラジオのノリは今の自分には書けないな……。


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