第5話 牙狼拳武道大会!
牙狼拳の武道大会に出場するタクマ!決勝まで進みピンチで過去に習った技が炸裂する!
「タクマが俺を倒した技あれ凄えな、なんて技なんだ?」
「よく思い出せないんだけど…そう四方投げ…?そんな名前だった」
「四方投げか、タクマ俺にも教えてくれよ」「ロンいいのか?教えても」
「いいぜ、投げ技程度で問題にならないよ、裁きがよくなれば
それでいいんだ、それに覚えたって言っても実戦でそれが使えるまで
にどれだけ修行を積まないといけないか分からないだろ?」
さすがロンだ、確信を付いてくる…咄嗟に技が出るか人によって違うし
何年もかかる、俺も子供の頃から合気10年やってたから自然に出た技だ。
「ジェドOKみたいだからいいよ」
「そうこなくっちゃあ!」ロンも一緒に四方投げを教える事なり
面白がられた、牙狼拳には基本投げ技が無く突きや蹴り技の武道だから
余計盛り上がった。
毎日を畑や狩りに牙狼拳の修練で送り充実した日々を送りまる1年が
過ぎようとしていた。ある日ロンが、春先に3年に一度の牙狼拳武道大会が
あるがタクマも出てみないかと誘われた。
「どうだ?タクマ大会にでてみないか」「俺が出ていいの?」
「いいに決まってるだろ、遠慮してるのか?」「だって牙狼族の大会だろ?」
「牙狼拳の大会だから問題ないぞ、そうだろ?じぃ様」
「あぁ、もちろんタクマが出ても構わん、優勝を狙え!どうじゃ、
優勝したらアンナをやろう」
「え〜!ちょっと勝手に決めないでよ!」
「なんじゃ?タクマの嫁は嫌か?」「そんなんじゃ…タクマが嫌じゃ…」
「んっ、うん、まっ、そういう事だ頑張れタクマ」
「…兎に角出られるのなら頑張ってみます」
「おう、でもって優勝してみろアンナが貰えるぞ!」「ロン兄!」
「ロン、アンナが嫌がるから」「べっ、別に…タクマも出るなら優勝…
ゴニョ…」「はっ、はっ!まっ頑張れ」
2年の鍛錬で俺はブルーファングの称号を授かった、ブルーファングと
言うのは空手や柔道で言う段位の事で白から始まり白黃緑青紫赤黒鋼銅
銀金白金の順に段位が上がる、ちなみに2年でブルーファングを授かったのは
俺とロンだけみたいでジェドは「俺なんか5年掛かった、タクマ凄いな!」
と言ってくれた。最高ランクはジィ様のゴールドファングでロンは
ブラックファングだ、ブラックから師範代みたいな指導者になれるらしい
。プラチナは現在いないらしく皆の憧れになっている。
さて、春先の大会は兎も角、最近はブルーファングから牙狼拳奥義技、
バレット等の身体から発するエナジーを使う修行に切り替わった。
身体エナジーを増減させたり自らが自由にコントロール出来るよう
集中し技を繰り出す。
最初はエナジー?何それ、どっから出すの?てな具合だったけどロンや
ジィ様の話を聞き、気の集中をする様になって何となくイメージ出来るようになってきにた。
まだ集中に多少時間がかかるが問題ない位だと言われ安心している、
気とか胆力とかの世界によく似ている気がするが、まあ問題無いだろう。
牙狼バレットはボクシングで言うジャブやストレートみたいだが高速で
伸びてエナジーを相手ぶち込む技だ、魔物の魔核に当たれば一発で
倒せるしギーも倒せる。
もちろん人間に当たれば…である。基本奥義のバレットが自由に
繰り出せる様になるとスマッシュに移行する、ボクシングで言うフックと
アッパーカットの中間のパンチで主にボディーや下から顔面を狙う。
接近して高速で繰り出されるスマッシュは被弾しやすく一発逆転技の
1つだ。多彩なコンビネーションを繰り出しラッシュをかける、
足技も回し蹴りから組み合わせ技を中心に春先の大会に向け修行に励んだ。
大会には黒帯以上は出場せず階級同士のトーナメント
らしい、俺の階級で優勝候補はジェドだ、この大会に向けて修行に
励んいて鼻息も荒い優勝してパープルファングに昇格を狙っている。
「おい、タクマ今度の大会は俺が優勝するからな!」「大きく出たなジェド、俺も全力を出す積りだよお互い頑張ろうな」「途中他の奴に負けるなよ?」
「ああ、頑張るよ」「約束だぞ!」
「まっ、二人共頑張れな」「ありがとう、ロン」「ロン見ててくれよ」
大会までそれぞれの思いを込めて練習に打ち込んでいった。
いよいよ待ちに待った武道大会の日が来た、会場は村の中央にある
広場に10m角のロープを地面に打込みその中で試合をする。
はみ出したり出ると有効打と認められない。ルールは1試合、5分で
何方かが先に2ポイント取った方が勝ちになる。時間中、勝敗が決まらない
場合は審判の判定で決まる。
決勝だけ10分3ポイント先取になり、決まらない場合3分延長ルールで
1ポイント取れば勝ち、再延長の場合判定は審判が決める。
因みにエナジー技は反則即失格である、危ないからね。試合場は隣同士の
2箇所で行われるが何方かで歓声が上がるたびに観客が移動して何だか
可笑しい。俺とジェドはお互い順調に勝越し遂に決勝で対戦になった。
「タクマ遂に決着の時が来たな、勝つのは俺だからな」
「ジェド俺も全力で行くよ」「望むところだ」「両者はじめ!」
ブルーファングのクラスが1番人数が多く決勝の応援も1番賑やかになった。
「タクマ〜頑張れ〜!」
応援の中アンナも黄色い声援を送っていた。審判はじぃ様で独特の貫禄が
ある、さて対戦するジェドは迂闊に手を出して来ず様子を見るような
ジャブを今の所だしている俺はそんなジェドとの間合いを取りながら
左に回り隙を伺う。
ジェドの高速ジャブはさながら牙狼バレットと代わりはなくエナジーが
込められてないだけで威力も凄い、左右スライドしながら接近し
コンビネーションスマッシュが俺を襲う、これもエナジー無し技だ。
これをパーリングやアームブロックで交わしつつ此方もバレットを連打する。ジェドが連続回し蹴りを繰り出し俺をコーナーに追い込み更にワンツー
バレット、スマッシュのコンビネーションでラッシュをかけて来た。
苦し紛れで側面蹴りとスライドで回りながら間合いを取り息を整えるが
じぃ様から指導が入った、「タクマ、減点1だ」防戦一方だと減点される
からマズイな。
執り成し両者中央で並び試合再開後、ジェドが勝機と思ったかラッシュを
かけて来た。鋭いバレットワンツー、左ミドルキックからのハイキック、
蹴り終わるやローリングソバット!凄い、息づく間もない!
パーリングやさばきを多用に此方はバレットで様子を伺うがこのまま分が
悪いのは明らかだ。これまで熟してきた技の中で得意としているのは
接近してからのバレットのコンビネーションになる。
たがジェドの懐に中々入れないのは俺の得意な接近戦を距離を取り足技を
有効に使うジェドの戦略で今回かなりクレバーな戦いをするな。
時間1分前、鐘の音がなり腹を決めた。コンビネーションブローを
打ち終えたジェドの足技を使う瞬間を見逃さなかった。
「そこだ!」一歩前に震脚し空中に跳び上がりバク転をしながら右脚を
蹴り上げた、大車輪蹴り(サマーソルトキック)だ!回転しながらジェドの
顎の先を僅かに蹴り上げジェドがグラ付きこちらに向かってラッシュを
掛けようとした所でじぃ様から「そこまでじゃ!」と声がかけられた。
判定の結果、俺の減点1と大車輪蹴りの+−ゼロで延長となった。
1分のインターバルを取り再び試合再開だ、ジェドは最初から物凄い
ラッシュをかけて来た。「これで決めてやるぞタクマ!」バレットを連打で
詰め寄られたと思ったら透かさずスマッシュを折り込み俺をグラつかせ、
ハイキックを入れてくる。
怒涛のラッシュを前になす術も無く押し切られそうになりコーナーに
詰め寄られた時、ジェドの右バレットが伸びて来たのを見逃さなかった。
間髪を入れずジェドの右手を取り入身投げを使った。
フラフラとジェドが起き上がった所を同じく小手返しを仕掛け再び
起き上がろうとしたジェドの腕を絞り上げバレットを顔面に当てる仕草を
した所でじぃ様から「止めえ!」と声が掛かり試合終了となった。
観客から割れんばかりの歓声が上がり俺を讃えたが、
「この勝負、ジェドの勝ちとする!」
と声をあげジェドの右腕を掲げ宣言した。「え〜?何でー!」
「タクマの勝ちじゃないの?」
アンナをはじめとする観覧者の声が聞こえる。
「タクマは牙狼拳以外の技を使いジェドを倒した、ジェドのラッシュを
タクマは捌ききれず他の武道技で対応したからな。今大会は牙狼拳の
大会じゃからの」ジィ様から説明を受け皆がそれぞれ納得していった。
「ジェドお前のラッシュには敵わなかったよ、咄嗟に合気の技が
出てしまったのは悪かった、優勝おめでとう!」
「タクマのあの技には敵わないや、でも今回は俺のラッシュで勝ちだな、
ありがとう!」お互いに握手をして労い大会が無事に終了したのであった。




