第4話 牙狼拳を学ぶ
ロンに連れられて牙狼拳の修行をする事になったタクマ、さてどうなる事やら。
「まあ、タクマなら大丈夫だろう」
「うん、ロン兄がいるしタクマならいいかもね」
「俺大丈夫かな?牙狼…?」「うん、牙狼拳だよ」「牙狼拳?」
「そっ、牙狼族に伝わる武道だよ牙狼族は牙狼拳で部族を守るの」
「じゃあ、牙狼族は皆、牙狼拳が使えるのか?」
「う〜ん、今は狩りや若い部族の一部しかいないの皆、
剣とか習いたがるし」
「ねぇ、タクマは何か武道とか剣とか習わなかったの?」
「うん、憶えてないよ。でも何かを習った感じはする」「そうなんだ」
「じゃあ、ひょっとして思い出すかもね」「そうだといいんだけど」
「絶対思い出すから頑張ろう」「あぁ、ありがとう」
軽い夕食をとり夜、集会所にロンと行ってみる事にした。
既に5人集まっていて、ロンが皆んなに俺を紹介してくれた。
「皆んなに紹介したい、今日から牙狼拳を習う事になったタクマだ」
「右からシン、カムリ、ダリル、ジェドた」
「タクマです、よろしくお願いします」
皆中学生か高校生くらいか、若いね付いていけるかな?
各自挨拶してくれる意外とフレンドリー対応に感謝だ。
「ふん、タクマだっけ足手まといになるなよ」「気を付けるよ」
「どうだかな」
「ジェドよ、初心者には優しくなお前だって初めて来た時は
ガチガチだったぜ」「分かったよ、だけどロン!タクマは余所者だろ?」
「牙狼拳は誰が習ってもいい事になってるぞ、それにお前がタクマの
立場ならどんな気持ちがする?」「うっ、悪かったよ」
「分かればいい、ここで牙狼拳を習った者は皆仲間だ!
頑張って修行しよう」「「はい!」」
「よーし、まず基本打ち込みからな初め!」「「はい!」」
「タクマは俺の真似をして基本の型を憶える事」「はい!」
こうして俺の牙狼拳修行がはじまった始まった。
牙狼拳の修行をして1週間ほど過ぎて少しづつ技や防御、
受け身と進んだ。牙狼拳は空手や拳法に少し似ていると思う。
「ほぅ…タクマお前もう受け身が出来てるな、前に何か習ってなかったか?」
げっ!合気道の受け身がこんなところで役に立つとは安心してたが
不味いな「いゃ…何かを習ったかも?分かればいいだけど」「うん…」
「じゃあ、少し組手をしてみるか、ジェドお前か相手をしてやれ」
「俺が新入りの組手の相手?」「嫌か?」
「素人だから手加減をしてやれよ」「おい、新入り俺様に一度でも
当てたら褒めてやるぜ!かかってこい」
明らかにチンピラの常套句だよな、遠慮なくいきますか先輩。
「はじめ!」「そいゃあ!」
「どうした、威勢のいいのはいいが来ないと当たらないぜ新入り、
来ないなら俺から行くぜ!おりゃ」
ジェドの左前足が大きく伸び震脚し、いきなりジェドの長い右手が
伸びてくる。ボクシングで言う右ストレートだ、まともに当たれば
ノックアウトだが左に少しずれジェドの拳をかわすとジェドの顔色が
一瞬で変わる。
「てめえよくも!」ジェドが猛烈にラッシュをかけて襲いかかって来た。
「いかん!ジェドやめるんだ!」
ジェドはロンの静止も聞かす更にタクマとの距離を縮めて拳を放つ。
「くそっ!逃げてばかりでどうした新入り、牙狼バレットだ!」
「駄目だ!避けろタクマ!」
左右に見切りし連打を捌き思うように有効打が打てないジェドは遂に
牙狼拳奥義の1つを放つ牙狼バレットを放った。
ジェドが放った牙狼バレットとは牙狼拳の奥義の1つ、狼の牙で
噛み切られるような衝撃を受け相手を倒し弱い魔物なら一発で
倒せる拳だ。
拳が青白く輝きながら勢い良くタクマを向かっていく、
タクマはまた半歩前に進み半身になり間一髪凌いで伸びたジェドの
二の腕をとり、腕を折り畳みすかさず後方に勢い良くジェドを投げ飛ばした。
全く予期しなかったジェドは受け身も取れず悶絶うって伸びてしまった。
「おいおい、こりゃあどうなってるんだ?」
「タクマ、お前がヤラれたとばかり思ったらジェドが伸びちまった」
「タクマ…お前何かやっていたな?」
ロンが俺の顔を真っ直ぐに見ているもう誤魔化しがきかないよな
「ロン、俺、少し思い出したよジェドが向かって来た時、
咄嗟に使った技は合気だ」「合気ってなんだ?」
「むかし習ってた武道だと思う…それ以上は思い出せない」
「いいって無理しなくても」「それよりジェドは大丈夫かな?
頭打ってないかな」
「こいつは意外と頑丈だからな、受け身しこねて背中を少し打った
だけだから心配するな、それにジェドが悪いんだからな」
「それはそうだけど」「タクマ凄い技を持ってるんだな、名前あるのか?」
「え〜と、咄嗟に出ただけで名前までは思い出したらまた言うよ」
「そうだな」ロンと色々話し込んでたらジェドが息を吹き返してきた。
「ぷっわぁ〜!あっ!お前、よくもこの俺を!」
「お〜復活したなジェド」「コノヤロ〜!」
「馬鹿!お前はタクマに負けたんだよ、投げ飛ばされて。
それにバレットまで放って負けたんだ、それを認めろ!」
「うっつ!だけどロン!俺はまだ…」「戦ならお前は既に死んでるぞ、
新入り相手に奥義まで放って負けたんだ、恥の上塗りをするのか?」
「ううっ…」「タクマは他の武道の達人で牙狼拳も学ぼうと俺に
教えを請うて来た、武道の基礎が出来ているから上達も早くお前の
技にも対応出来たんだよ」「そうだったのか…」
「そうだ、お前も今日の事を反省して相手を決して見くびらずに
冷静な対処するよう心掛けるんだ、わかったな」
「あぁ、悔しいけどロンの言う通りだ、済まなかったタクマ」
「いいんだジェド、俺も他の技を出したからお互い様だ、
また稽古相手をしてくれよ」「いいのか?あんな酷い事したのに」
「同じ牙狼拳を学ぶ仲間になったんじゃないか、お互いに頑張ろう」
「おお、なんかありがとな」
ジェドの放ったバレットと言う技は凄かったな、拳が青白く
光ってたもんな。あんなもんが当たったら絶対死んでるぜ、
交わしきれたから良かったけどジェドってヤバい奴だな気を付けよう。
後から聞いたけどジェドは仲間内の練習でバレットを使った罰で
謹慎1週間くらってた。
まあ、謹慎明けに握手して仲直りしてから対処が変わりよく
話すようになった。
取り敢えず、ジェド和解できて良かったね。




