第1話 さあ、お前はどちらを選択する?
大爆発する事故現場で光の玉がタクマに話しかけ選択を迫る、「さあ、お前はどちらを選択する?」タクマの波乱な冒険劇!
うす暗くホコリや塵まみれの建築現場で俺は配管溶接の仕事をしていた。
橋梁の狭い空間に流された配管を丁寧に溶接で繋いていく、最近は火なしで
繋げる工法が主流何だが今回は予算が無い為、従来工法で仕上げるみたいだ。
後輩の佐藤一人を手元工にし黙々と作業を進めていると凄まじい閃光と共に
「ドォーン!」と物凄い爆音・爆風が俺の体を包み吹き飛ばされた…突然の
大爆発、体がコンクリートの壁面に叩きつけられ「グシャっ」と言う音と
感覚に意識が途切れ目の前が真っ白になった…
あれからどれだけ時間が経過したのか分からない…辺りがボヤケて見えるが
そういえば吹き飛ばされたんだよな?どこか怪我はしてないのか?
体の彼方此方を見ても手や足も体も無い、体を触る事も出来ない一体、
どうなってるんだ?さっきから気になってたんだが体が浮いているような
気がする…俺は死んだのか?
それすらも分からない、ただ漂っているだけなのか?
もう考えるのをよそうかとしていると目前がまた光く輝きだした。
眩しくて目が開けていられない。ようやく慣れてきて恐る恐る見上げみた…
光の玉が浮いていた。神々しくその光に当たっていると何故か居心地が良く
安らぎすら感じる…遂にお迎えが来たのかと思っていたら、
光から声が響きだした。澄んだ女性とも男性とも分からない綺麗な声だ。
「宅麻一哉、お前はどうしてココに来たのかわかるか?」
「俺…仕事で溶接してて目の前が光って…あとは分かりません…多分、火が着いて爆発して死んだと思います」
「それだけ理解しておれば良い」
「そうですか…現場の仲間に迷惑をかけたんですね、もう一人の相棒は無事だといいんだが」
「大勢の負傷者が出たが死んだのはお前だけだ」
「つっ…すみません俺の不注意で」
「お前の不注意もあるがガス漏れを犯したのは他の者だ」
「あの…俺はどうなるのでしょうか」「疑わんのだな」
「やらかした事は間違えないし、会社の社長や仲間に迷惑をかけて
申し訳ない…親は既に他界していますが、あの世で謝らなければ…」
「ふむ、通常なら罪に応じて冥界行きだがそれもまた不憫…お前の謙虚さと
生きていた時の善行を考慮して選択をやろう」
「えっ?生き返る事が?」
「それは無理だ、お前の体は爆風で粉々に千切れ業火に焼かれ殆ど灰になってしまった。今は魂だけの存在になっている、何なら最後の姿をお前に見せようか?」
「いやぁ、見たくありません」
そんなの見せられたら溜まったものでわない
「そうか、まず1つ…生まれ直す、2つ目、新たな世界に行きやり直すか」
「生まれ直すとは?」
「文字通り最初からやり直しだ、だが今までの記憶や経験も全て無しだ」
「新たな世界とは、違う世界での転移だな、だが記憶や経験はそのまま受け継がれる」
「さあ、お前はどちらを選択する?」
「急に言われましても…考える時間を」
「嫌なら冥界に行くか?死ぬ程の苦痛や後悔が待っているが何万年もな」
「いや滅相もないです、では転移でお願いします」
「うむ、どの世界に行くか分からんが、まぁ頑張れ」
「はい、1つお願いがあるのですが」
「無理だ、お前の場合、多少善行があった事での扱い。通常は冥界行きだ」
「ありがとうございます、欲をかくつもりはないのですがあちらの世界に行っても頑張れる様な多少丈夫な体があればと」
「ふむ、一利あるなその程度ならばワガママにも入りはせん。最近はスキルは何を貰えるのか、もっと待遇を良くしろとふざけた事を…即刻冥界送りにしている。まあよいお前にはおオマケで…前世少し武道を学んでいたな、なら武道全般の習得が早まる器用さも伸ばしてやろう。」
「よいのですか?」「不服か?」
「滅相も御座いません、ありがとうございます」
「では精進せよ、サラバだ」
そう言ったとたんまた光の束に包まれ意識が遠退いだ…やがて、
森の中で大の字に寝ていてビックリして飛び起きた。
「ここは何処なんだ」辺りを見回しても木ばかりで人の気配や動物もいない、
神も少しは教えてくれてもいいんじゃないかな?これじゃ全く何も分からないではないか。取り敢えず川か人家を探すかと彷徨い始めた時、ソレは飛び出して来た!
なんだ?イノシシ?3mはある巨大イノシシがこちらに向かって突進してきたのだ。蘇った途端また死ぬのか?そんなドリフのギャグみたいな死に方は絶対に嫌だ!
絶体絶命!タクマどうする?




