人間大量破壊兵器の異名を取る男、ケモミミ嫁を拾ったので、生活環境を整え始めたら、いつの間にか癒やしの宿を作ってしまった件について

Mission 6.ケモミミ嫁との快適住まい空間をつくろう！～ケモミミ少女を嫁に貰ったジェルンの最初のミッション

Mission 6.ケモミミ嫁との快適住まい空間をつくろう！～ケモミミ少女を嫁に貰ったジェルンの最初のミッション その１

バトルエンジニアという、罠や飛び道具や爆弾などを作って戦う、戦う技術屋を生業にする男、ジェルンは、時として大量破壊を伴う仕事も多々こなすことから、冒険者や町の人から怖れられ、敬遠されているため、遠く離れた山の中に住んでいる。

そんな彼は、またひとつ大きな仕事をこなして戻ってきたとき、家の前の小屋に迷い込んで眠り込んでいたケモミミ少女・ソフィーを見つける……。

ソフィーを保護し、二人での生活が始まると、ソフィーはジェルンにどんどん懐いていって、彼女はジェルンへの恋慕を隠さなくなる。

可愛らしい少女の好意をむき出しにしたアタックに、徐々にジェルンもグラついていき……。

そして、ジェルンはついにソフィーを妻にすることにしたのだった。

主人公：ジェルン

バトルエンジニアという、その辺にあるもので何でも武器にして戦える戦闘のエキスパート

直接的に戦うと言うよりも罠や飛び道具や爆弾などを作って戦う

他、薬などを使った回復にも長けている、戦う技術屋さん

ダンジョン踏破には欠かせない職業

ただ、時には大量破壊を伴う仕事も多々こなすこともあり、町の人からは怖れられていて、あまり町での居心地はよくないらしい……

ソフィー

主人公の暮らす山の中に迷い込んでしまった獣人族の女の子

種族の中では発育が良くないらしく、きょうだいからもイジメに遭って、逃げ出したら気が付いたら知らない場所に出てしまっていたらしい

さまよった挙げ句、主人公の小さな家に迷い込んでいたところをジェルンに見つかり、拾われた。

以降、こちらの土地の言葉が分からないソフィーに言葉から山での生活に必要なことまで、優しく教え、保護してくれたジェルンに好意を抱くようになる。

町に出た時、変な噂の出ないようにと、ジェルンは建前上彼女を妻……ということにしていたのだが、その結果、逆にジェルンもソフィーを妙に意識し始めることに。

そして、二人は自然と一緒になることに……。

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　俺とソフィーが結ばれた甘くも熱い夜が明けて。

　朝の光がカーテンの間から差して、それが俺の顔に丁度当たったせいか、瞼越しに眩しさを感じて目を覚ます。

「もう……朝か……」

　昨夜は俺も理性が吹っ飛んでしまって、気が付けば夢中でソフィーの身体を貪ってしまっていて。

　そのせいで、ソフィーは俺との初めての行為が終わった頃にはすっかりヘトヘトになってしまっていたようで、そのまま眠り込んでしまっていた。

　今も、ソフィーは目を覚ます様子はなく、抱かれた後、服も下着も取り払われたままの状態で、静かに寝息を立てたままだ。

　さすがにちょっと、やり過ぎちまったな……。

　乱れてその辺に散乱する彼女の衣服と裸のまま泥のように眠り込んでしまっているソフィー自身の姿を見て、昨夜の行為を思い返す。

　あんな風に強引に襲われたら、抵抗の一つも普通はするだろうに、彼女は抵抗しようともせず、俺のなすがままを受け容れていたっけ。

　後で、ソフィーが起きてきたら、謝らないといけないな。

　そんなことを思いながら、俺はそっとベッドを抜け出して、静かに部屋から出る。

　とりあえず、水でも飲んで、朝ごはんでも用意するか。

　喉も渇いたし、おなかも空いてるからな。

　部屋から抜け出した俺は、手早く野菜をちぎってサラダを用意し、卵とベーコンを焼く。

　ソフィーとの生活が始まってから、キッチンに立つのは久しぶりだな。

　さすがに彼女が作るみたいに見た目にも綺麗で品数も多い朝食とは行かないが、俺としてはそれでも以前、一人だった時よりはだいぶマシな朝食を作ったつもりだ。

　ソフィーが来る前は、それこそパンかじるだけとか、ちょっとおなかが空いている時はハムを適当な大きさに切り取ってそのままかぶりつくみたいな感じだったからな。

　自分一人だとそれくらい適当になりがちなんだよな。

　ソフィーにしても、俺がいなくて自分一人だけだったらあそこまではさすがにやらないだろうが。

　……とは言っても、俺ほど適当にはならなさそうだけども。

　そんな感じで最後にとりあえず自分の分だけパンを焼いて、トレイにそれぞれのお皿を並べて完成だ。

　ソフィーの分は覆いをかけておいて、起きてきたら食べられるようにしておけばいい。

　さ、ありつくとしようか。

　トレイを持ってキッチンから食卓のあるリビングルームに出てきたところで、ちょうど俺の部屋の扉がゆっくりと中から開いた。

「あ……」

　朝食のトレイを持った俺を見て、ソフィーが申し訳なさそうな顔になる。

「ご……ごめんなさい……。わたし、寝坊しちゃって……」

「いいんだ。昨夜は疲れただろう？　もうちょっと寝てても良かったんだぞ」

　俺はそう声をかけたが、ソフィーは。

「さっき、目が覚めたらジェルンがいなくて……そしたらキッチンの方から音と匂いがしたから……」

　俺がいなかったから起きてきたのか。

　まあ、起きてしまったものは仕方ない。

　疲れて眠くなったらまた寝かせればいいだろう。

「そうか。おなかは減ったか？　……いや、減ってるよな。ソフィーの分も向こうに用意してあって、あとはパンを焼くだけだから、とりあえず顔を洗っておいで。その間に用意しておこう」

「ふぁい……」

　眠そうにあくびをしながら、ソフィーは洗面所へゆっくりとした足取りでふらふらと向かっていった。

　大丈夫かな、あいつ……。

　ソフィーの背中を見送りながら、そんなことを思う。

　そう思いつつも、とにかくソフィーの分のパンを急いで焼かないと。

　俺はキッチンに戻って、彼女のためのパンを手早く焼いてバターを塗って、トレイに一通り揃えたら、食卓の彼女の席に置いて、俺は向かいの自分の席でソフィーが戻ってくるのを待つ。

　程なくして、ソフィーが少しスッキリした顔になって戻ってきた。

「ごめん。お待たせ……」

「少し目が覚めたみたいだな。さ、食べようか」

「うん。ごめんね……」

「いいって。それよりさっさと食おうぜ。たいしたもんは用意できなかったが」

「うん」

　ソフィーは俺に促されて。

「いただきます」

　両手を合わせて一礼して、朝食に手を付ける。

　それを合図に、俺も同じようにして食べ始める。

　……そう言えば、彼女が来るまではそんなことしてなかったんだよな。

　来てからしばらく経った辺りで、なんとなく自然にうつってしまってたんだよな。気が付いたら。

　決して行儀の悪いことではないし、むしろ良いことだと思うから、今更無理にやめることもないだろう。

　朝食が少し進むと、ソフィーも本格的に身体が起きてきたみたいで、少しずつ表情からぼんやりした感じがなくなってきた。

　だいぶ、寝ぼけた感じも取れて、生き返ってきたみたいだな。

「なあ、ソフィー」

「なぁに？　ジェルン」

　頃合いと思って俺はソフィーに声をかける。

「昨日は……すまなかった」

「なにが？　何か、わたし、ジェルンに悪いコトされたっけ？」

　昨日、ちょっと激しくやり過ぎてしまったことをソフィーに謝ろうと思ってそう言うと、ソフィーはキョトンとした顔になる。

「いや……かなり強引に襲ってしまったしな……。身体とか、痛いところないか？」

「うん……まあ、あるといえばあるよ。ところどころ」

　まあ、そりゃああるよな。

　強引に脚開かせたり、結構強めに胸揉んだりしちゃったし。

　俺もよく覚えてなかったりするところもあるんだが、所々かぶりついた気もする。

　あれだけやられて、怒っていないのだろうか？

「どの辺が傷む？」

　念のため、傷む箇所を聞いてみる。

「そうだね……手首のとことか押さえつけられたり、太股の裏は思いっきり脚長いこと開かされたりとかしたからかな、ちょっと筋肉痛になってる。それと、ジェルンがめちゃくちゃ吸ったから、乳首が結構まだヒリヒリしてる」

「……だろうな……」

　おぼろげなものを含めて、いちいち全部記憶にある。

　冷静になれる今考えてみれば、初めてのソフィーによくもまあそこまでがっついたもんだ。

「あと……やっぱりいちばん痛いのは、お股の奥……。まだ、ずきずきする……」

「いや、悪かった……」

　もちろん、初めてを奪ったのだから、痛くないわけがない。

　しかも、俺は我慢ができず、かなり強引に、一気に突破してしまっていた。

　もう少し優しくできなかったものか、今になって思うが後の祭りだ。

　ただ、それくらい、あの時の俺はヤバかった。

　もう、ただ「悪かった」という言葉しか見つからない。

　でも、ソフィーは。

「でもね、痛い思いしたけど、わたし、幸せだよ？」

　そんなことを言う。

「なんで？」

　聞き返す俺に、彼女は微笑みながら答える。

「だって、あんなにジェルンがわたしに夢中になってくれたんだよ？　それって、女の子として、奥さんとして、魅力的だったってコトでしょ？　だから、すごく嬉しかったし、安心したの。わたし、ジェルンから見たらまだ子供だし、カラダはこんなだし……あんまり自信なかったから」

　そう言って、ソフィーは自分の胸の辺りをちら見して気にする仕草をしながら、少し顔を赤らめてそう言った。

「だからね、この痛みも、ちゃんとジェルンがわたしをお嫁さんにしてくれた証なんだよ。だから、いいの」

　ソフィーは嬉しそうに微笑みながら、俺にそう言う。

「でもなぁ……さすがにちょっとやり過ぎた……反省してる」

　そう言うと、ソフィーは。

「うん……そうね……。これからはもうちょっと優しくしてくれたら……。でないと、わたし、壊れちゃうよ」

　苦笑交じりに俺の言葉に頷いた。

「ああ、そうだな」

　俺が頷くと、ソフィーは席を立って、こちらにササッと寄ってきて。

　軽く俺の頬にキスをする。

「これから、わたしのこと、ず～っと、大切に可愛がってね。ダンナ様♪」

　そう言って、笑顔でウインクしたのだった。

　さて、朝食が済むと、早速今日の作業だ。

　家の改築作業も完成目前、仕上げの段階に入っている。

　外板の取り付けもほとんど終わっていて、今日は細かい部分を丁寧に埋める作業と、それが終わればいよいよ屋根と壁を塗料とニスで塗って、雨風の耐久性を高めて、改築自体は完了だ。

　朝食の片付けはソフィーが引き受けてくれたので、一足先に外に出て、残りの作業にかかる。

　１カ所、細かい部材を切り取って、昨日までに取り付けた外板と外板の間で隙間になっていた部分を埋め終わると、ソフィーが家の中から出てきてこちらにやってきた。

　少し前、初めてのキスをした頃から、ソフィーはいつも俺の作業しているそばにいたがるようになったので、少しだけ安全な距離を取った場所に彼女のための椅子と作業台を用意して、彼女はそこで自分の作業、内装や装飾用の布関係の加工などをするようになった。

　今日もいつものように、作業を始めるものと思っていたら、ソフィーがこんな事を言い出した。

「ねえ、ジェルン？」

「ん？」

「新しい部屋、わたしの寝室にする予定だったよね」

「そうだよ」

「でも、わたし……自分用の寝室、もう要らなくなっちゃったよ？」

　突然、妙なことを言い出した。

「ん？　なんで？」

　思わず聞き返すと。

「だって、これからは毎日一緒に寝ていいでしょう？　ダメ？」

「いや、ダメじゃないが……」

「そしたら、わたし、新しい部屋で寝ないもの。何か、別の用途にした方がいいんじゃない？」

「ふむ……」

　そうか。

　これからは、ソフィーの生活空間を別々に分ける必要はないんだっけ。

　そしたら、少し家全体の使い方を考え直した方がいいかもな。

「それなら、今の俺の部屋からベッドをこっちの部屋に移すか？」

　ソフィーにそう提案すると。

「そうね。この部屋は二人の寝室にするのもいいかもしれないわね。そうしたら、今までの部屋はジェルンの机仕事用にできるわよね」

「ああ、そうだな」

「そうしたら、ベッドを移して空いたスペースに、わたしの机も欲しいわ。そしたら、お仕事の時も一緒に居られるでしょう？」

　ソフィーは俺の提案に頷きながら、彼女からも俺の部屋について提案してきた。

　ソフィーはとにかく俺と一緒がいいらしい。

　何をするでも俺と一緒の場所にいたがるので、最近では作業場の一角に彼女の居場所を最初から用意している。

　工房部屋の中にも、一角を片付けてスペースを空けて、ソフィーのための椅子と作業台を置いたし、外の大工仕事の時は、安全な場所に椅子を置いて、そこで彼女は自分の作業をやるようになっていた。

　つまりは、それと同じ理屈で、俺の今の部屋にも彼女の机を用意するのは自然な流れなのかもしれない。

　もう、本当の夫婦になったわけだしな。

「それじゃ、俺の部屋に置く机は少し奮発して、いいヤツにしようか」

「いいヤツ？」

「そう。ちゃんと凝った素敵なヤツをラファエルにでも作ってもらおう。俺だと殺風景なのしかできないから」

「じゃあ、また町へ行くの？」

「ああ。ちょうど、頼まれてた製作品の納品にも行こうとは思っていたからな。そのついでにラファエルに頼みに行こう」

「やった！」

　ソフィーは嬉しそうに笑った。

「町に出るのは楽しみか？」

「うん！　ジェルンとお出かけするの好き！」

　そう言ってソフィーは頷く。

　まあ、普段、こんな山奥に半ば引きこもりな生活だから、退屈してるかもしれないな。

　それなら、これから少し頑張って、早めにそっちの仕事も終わらせて、なるべく早く町に行けるようにしてやった方がいいだろうな。

　その前に、早いとこここの外装だけはまず先にさっさと終わらせないと、他の作業ができないな。

　作業を急ごう。