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順番待ちのふたりに

作者: Soraきた

順番待ちをしていた

人気のある店で

いつからこんなに人が集まるようになったんだろう


キミに誘われた

話があるからと

話の内容はとくに気づくところもなく

また、あえて探す必要もなかった

好きになった人がいると

周りから聞いていたから


でも、あえてにぎやかな

となりの人に聞こえてしまうような

こんな店をキミが選んだことが

とても不思議だった


順番待ちのときは

ふたり

知らない人が聞いていたら恋人どうしの会話であって

僕はうれしくなった

友達どうしと分かるよりは

そのほうが全然良かったから


席につき

キミがさっきの会話の調子とまではいかない

そんな感じで話をする

好きな相手・・

僕は分かっている

僕にどうしてほしいのか・・

それもなんとなく分かっている

分からないこと

特にないんだ


「あいつには彼女はいないよ」

「好きな人もいないと聞いているよ」

「あいつの趣味は・・・」と僕は語る


会話のほとんどは

そんなことで終わった


『今日はわたしのおごりね』

キミはウインクをして

僕が財布を取りだしたところで

そう言った


『ありがとう』

『なんか、恋人同士みたいだったね』と

キミが自分の車に乗り込もうとしたとき

さらりと言った


僕は笑いことなく

立ち止まったまま

キミの車を見送ってた


「恋人どうしか・・・」

悪くないかな

一瞬、そんなことを思いながら

キミとは

これからはずっと

友達どうしの会話になるんだろうな・・と

少し、さみしく思った





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