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向井さんは暗殺者  作者: 丸まる
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第1話 暗殺者

 「ふぅ〜、今日バイト疲れたな」

 辺りは薄暗くなっている中をゆっくりと歩いているのは、見た目は陰キャ中身も陰キャの中澤なかざは たける年齢は16歳の高校1年生。

 そして少し歩いていると、近くから女性の悲鳴が聞こえて来た。

 何だ?!

 そして俺は走り出し、悲鳴の聞こえた方に走って向かった。

 そして俺は、その状況に驚愕し恐怖した。

 「三村カンパニーの社長令嬢、貴方に暗殺の依頼が届いています。ですので貴方には死んで頂きます」

 そう語っているのは、髪の毛は白髪のロングヘアーで肌は透き通るように白く、瞳は金と赤のオッドアイその彼女はロシアや北欧の美人のような感じだった。

 だがそれとは裏腹に、その白髪の彼女は、黒髪の、いかにもお金持ちという感じの20代後半の女性の額にピストルを突きつけていた。

 「嫌、いや…」

 ピストルを向けられた女性はガクガクと震えていた。

 「さようなら」

 白髪の彼女は引き金を引き、銃口から弾が放たれる。そして彼女は撃たれた女性の紅い返り血を浴びた。


 やばいやばいやばい、あれはほんとにやばい。まずはどうすれば、そうだ!警察だ!警察!

 そして俺がスマホに手を掛けたその時、 「で、そこの貴方は何をしているのですか?」 

 え、バレてる…まずい、殺される。

 俺は手で口を覆いブルブルと震えている。

 警察を呼ぼうとしたがスマホは地面に落ちている。

 「まさか、警察などに通報しようとしてますか?無駄ですよ、だって邪魔する人は全員殺しますから」

 そう彼女は少し苦笑いしながら、こちらへゆっくりと向かってくる。

 状況は絶望的だった、殺されるビジョンしか見えて来ない。

 そして白い髪の毛がふらっと見えて、その瞬間、美しい顔立ちの中にある黄金の右眼と紅い左眼が殺気に満ちて、俺の眼をガッと見つめて来た。

 「君、今何しようとした」

 彼女は声をワントーン下げ、こちらを睨み、聞いてきた。

 「……ッ、あ、ああ」

 俺はさっきよりも恐怖でガクガクと震え、腰を抜かしながら後退りをしていく。

 彼女俺でも分かるほどの殺気を出しながらは後退りしている俺に迫っくる。

 「もし、この事を誰かに話したりしたら、君殺すから。」

 「あ、あ、ご…ごめんなさい」

 俺は何も考えられなくなり出てきた言葉が『ごめんなさい』だった。


 そんな今にも恐怖で失神しそうな時、背中に何かが当たったような気がした。

 それから後退りが出来なくなり、とうとう彼女は俺の目の前のまで来てしまった。

 「私はこの事を誰にも言われたくないだけ、言わなかったら殺さないし、もし言ったら殺す。ただそれだけ」

 「い、言わない……だけ?」

 俺は震えた声で聞く。

 そして彼女少し眉間にシワを寄せそして直ぐに呆れ顔で持っていた武器を全て地面に置いた。

 ……え?どうして武器を地面に置いたんだ。

 「君、暗殺者分かってないでしょ」

 彼女は、顔を少し遠ざけた。

 「暗殺者は、依頼された人を殺す、だから依頼されてない人は殺さない。だけど暗殺の邪魔をする者今後邪魔になる者と判断したら躊躇なく殺す。」

 彼女は立ち上がり少し微笑んで言った。

 「だから、君は殺さない今言った事を守ってくれれば」

 俺はいつの間にか恐怖心が無くなり、立ち上がる。

 「もう帰りな、いつでも見ているから」

 彼女は、『いつでも見ているから』と言う意味深な事を言って、その場を去っていった。


  彼女に言われたことを考えながら俺は帰路に着いた。

 「ただいま〜」

 「あ!おにぃ、おかえり」

 そしてとても可愛らしい声と共に、赤色の瞳と赤髪のポニーテールが目立つ俺の妹中澤なかざわ 穂華ほのかがキッチンから出てきた。

 「いい匂いがするな、今日はカレーか?」

 「うん!今日は少し隠し味を加えてみました!」

 と笑顔でこちらを向いて言ってくる。

 そして俺はキッチンへと向かい、穂華の隣に並び、用意したあったカレーをテーブルへ運ぶ。

 「「いただきます!」」

 二人で手を合わせ、スプーンへ手を掛ける。

 ん、少し甘いな。

 「隠し味はチョコレートか?」

 「そう!口に合ったかな?」

 そんな話しをしながら、穂華の作ってくれたカレーを食べ終え、風呂に入り、就寝した。




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― 新着の感想 ―
[良い点] 隠し味がチョコレートとは驚きました。 [気になる点] 白髪の女性とは老婆ですか? [一言] 第2話に期待!
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