【コント】オークション会場
場所…オークション会場
評論家=ボケ、オークション参加者=ツッコミ
参加者「今日は待ちに待ったオークションの日。わざわざ高い金を払ってここのクラブに入って正解だったな。オークション会場の特等席なんてなかなか座れないしな。今日はじゃんじゃんいい品を競り落とそう!」
評論家「今日の司会・進行・解説を務めさせていただきます。評論家のセリー・オットーと申します。どうぞよろしく」
参加者「なんか変な人出てきたぞ?大丈夫なのか?このオークション?」
評論家「早速一品目に参ります。一品目はこのコップです!」
ワゴンに乗せられてコップが出てくる。
参加者「えー何コレ?100均とかで売ってそうな普通のコップじゃん!絶対詐欺だよこのオークション。誰がそんな安っぽ〜いのを買うんだよ」
評論家「このコップは18世紀後半、産業革命真っ只中のイギリスで作られており、当時では最先端の技術を誇っていた工場で作られていたアンティークものです!ここまで新品に近い状態で保存されたものは大変に貴重で、現在確認済みのものでも現存しているのは世界でたった50個と大変価値あるものになっております!」
参加者「えーまじか!歴史好きにはたまらないじゃん!これは気合い入れないと手に入れられないな!」
評論家「そのため本日は5万円からオークションを開始したいと思っていたのですが、うちのスタッフの不手際で元の所有者の口紅がついたまま市場に出されてしまいました」
参加者「はー?こちとらまともに競り落とそうとしてるのに商品が傷物だと?ふざけんな、これは詐欺だぞ!そんなもん絶対買わないからな」
評論家「確認したところ、この元の所有者はマリリンモンローだそうで、この口紅は当時彼女が付けていたものだそうです!詐欺でないことを示すために今ならDNA鑑定の診断結果と証明書がついてきます!」
参加者「嘘だろ?産業革命の時に作られたマリリンモンローの口紅つきのコップだと?!買ったら、か、間接キッスも狙えるというのか?もうこれは買うしかないだろ?」
評論家「更に驚くなかれ、このコップの原料にはなんと清、当時の中国、の土が使用されています!」
参加者「えー?!メイドインチャイナ、じゃなくてメイドオブチャイナ、のコップって事?すご!」
評論家「しかもあの今では絶対に取れないライオンシティ産の土です!」
参加者「マジかよ?!中国のアトランティスって呼ばれてる千島湖に沈む水中遺跡産の土ってこと?やば、本当のお宝なんじゃないの?」
評論家「今ならもれなく専用の歯ブラシと歯磨き粉が付いてきます!」
参加者「いらな!何そのセット売り?普通証明書とか鑑定書じゃないの?てか歯磨き用のコップだったの?」
評論家「更にお皿が付いてきますよ!さら、だけに」
参加者「しょーもな!ドヤ顔も気持ち悪いし。それにやっぱり食事用のコップってこと?狙いが分からない」
評論家「さーてこのコップ、本日は一万円からスタートいたします!」
参加者「いや、安くなってる!絶対歯ブラシ付けたからだな」
評論家「一万五千、二万、二万五千、三万、二万五千、三万!」
参加者「いや一回額が下がってる!何さらりと流そうとしてんの?丸分かりだからな!オークションなめてんのか?」
評論家「三万一、三万ニ、三万三!」
参加者「いや、三の時だけ馬鹿にならないで!あれやっていいの世界のナベアツだけだから!」
評論家「三万四、三万五、三万六!」
参加者「さっきから一ずつあがるの何なの?オークションなんだから一気に一億ぐらい上がれよ!」
評論家「おっと今一億という声があがりました!」
参加者「あ、待って!今のは違うんです!」
評論家「さーて一億より高く値段をつける人はいますか?」
参加者「いてくれ!頼む!」
評論家「誰もいませんか?今ならポイントカードもおつけしますよ?」
参加者「うわーもう絶対無理だ!一億とか払えねーよ。借金するか?ローン組むか?」
評論家「今ならポイント2倍ですよ?」
参加者「ふざけんな!誰がそんなんに引っかかるんだよ?」
評論家「番号札306番の方が五億で落札です!」
評論家「いやいるのかよ!」