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-愛情-
二日ほど時を遡った美佳の自宅。
翌日のデートの準備をする為に、部屋の中いっぱいに服と小物が並べられていた。
(明日はどれを着て行こうかしらね……和輝はいつも褒めてくれるけど、明日は特に着飾らなきゃね……だって一年目の記念日なんだから)
「ねぇ、あなたはどう思う?」
一人っ子故の癖なのだろうか、小さい頃から美佳は鏡に映った自分に話し掛ける事が多かった。
「でも、もう一年も経ったのね……あなたは覚えてるわよね? 和輝と初めて会った日の事を」
辛い事も嬉しい事も本音を隠さずに話せる相手……。
それは仲の良い姉妹のような存在でもあった。
「最初はちょっと軽い人だなって思ったでしょ? 私もそうなのよ……でも、お付き合いすると違ったのよね……優しくて、暖かくて……本当にあなたは幸せ者よ」
自分で投げ掛けた言葉に自分で答える。
そんな事を繰り返しながら時間は過ぎていく。
「よし! これに決めた! じゃあ明日は楽しんでくるわね……帰ってきたらいっぱいお話を聞かせてあげるから、あなたはここで待ってるのよ」
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