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今回は4話連続投稿です。3話目(3/4)
美砂ちゃんの心地よいお説教が続いていた。俺としてはしばらくこのままでもよかった。なのに久梨亜のやつが割り込んできやがった。
「ふふーん、美砂よ。お前やきもち焼いてんだろ?」
久梨亜のその言葉に、美砂ちゃんのお説教がピタッと止まる。
「な、なにを言うんですか久梨亜」
「あんたあたいのおっぱいが羨ましいんだろ」
「ち、違います! 羨ましくなんかありません!」
「ほほう。それともあれかい? 最近早起きなんで英介にお尻触ってもらえないのが欲求不満だとか?」
途端に美砂ちゃんの顔が紅に染まる。えっ?
「そうなの? 美砂ちゃん」
「ち、違います! そんなんじゃありません! そんなわけないじゃないですか!」
美砂ちゃんの紅はますます深くなる。今やその範囲は顔をはみ出して上半身いっぱいにまで広がっている。頭からは湯気が出そうだ。
「だいたい女の子が男の人にお尻触られてうれしいわけないじゃないですか! あんなのは妄想です! 嘘っぱちです! AVの中だけです!」
なんで生まれて数週間の美砂ちゃんがAVにそんなシーンがあること知ってんだろ。えっ? まさかこっそり俺が見てるとこ覗かれてたんじゃ……。
「ま、まあ……、私だって……」
美砂ちゃんの声のトーンが一転、低く小さくなる。
「えっ?」
「私だって……、英介さんになら……、いいかな……、って」
声が小さすぎて途中からよく聞こえない。
「えっ? なんだって? よく聞こえなかったんだけど……」
「わわわ、忘れてください! もう1回なんてとても言えません!」
顔の前で両手をブンブン振って嫌がる。かわいい。
「ふーん。こりゃ驚いたねえ。まさか天の天使ともあろう存在が、選りに選って人間にとはねえ……」
久梨亜がいつも俺に対するようなからかい口調で言う。なんだって? 「天使が人間に」いったいどうしたって言うんだ?
「そ、それに私、本当に久梨亜のおっぱいなんか全然羨ましくないんですから!」
さっきまでの低く小さい口調から一転、美砂ちゃんが再び声を張り上げた。
「ほほう。違いすぎて比べるのも端から諦めた、って言うのかい?」
「違います。本当は私、凄いんですから!」
えっ? どういうこと? 確か昔のCMで「私脱いだら凄いんです」ってのがあったそうだよな。それに似てるけど。
「証拠をお見せします!」
美砂ちゃんが叫んだ。えっ? 「証拠を見せる」って、いったい何を始めるつもりなんだ?
まさか! 脱ぐのか! ここで? えっ?
あわあわしてる俺のことなんか一切無視して、美砂ちゃんはその場に片膝を立てて前屈みにしゃがみ込む。
途端に彼女の背中からあの真っ白い“翼”が姿を現した。
翼は大きく左右に広がると、一転して彼女の体を前方から包み込んだ。
そして彼女の体は一面の光に包まれた。




