おっぱい談義
簡単キャラ紹介ですわよ!
瑠美-主人公っぽい。専業主婦に近いなにか。若干恥ずかしがりだったりもする。黒髪ストレート。
礼奈-活発人間。時々変態。ちゃんと働いてる。金髪ストレート。
二人はラブラブなので同棲してたり。
「瑠美〜、おはよーのキッスプリーズ……」
今日は礼奈の仕事が休みだ。いつものはきはきとした礼奈の姿は無く、ナマケモノのそれに近い。
こういうときの彼女は、だいたいの確率でキスで目覚めるお姫様。
スルーしてやってもいいのだけれど、今日は試したいことがあるのでキスしてやろう。手の甲に。
物語の中で、忠誠を誓う的な意味の手の甲へのキスを見たことがある。それをやってみると、どんな反応をするだろう。
そんなわけで、純白の手の甲にキスをくれてやった。
「……なにそれ」
「かっこいいでしょ?」
「そんなんじゃダメだーっ!」
豹変したように態度を変えて起き上がった礼奈。ついでに、その勢いで私を押し倒した。
「朝っぱらから、礼奈姫様は元気でございますね」
「元気にしたのは瑠美だってことを忘れちゃあいけないぜ?」
囁かれる甘い言葉が、思考の向きを切り替える。
もう、どうにでもなれーーと身を投げる気分で待つ私の肌に、冷たい礼奈の手が触れた。
お腹から、なぞるようにして手先が向かうは私の胸。
本当にどうにでもされてしまいそうになり、かすかな緊張が鼓動を高鳴らせる。
「こんな朝から、ダメ……」
言ってから気づく。逆に、この言葉は礼奈を昂らせてしまう。
しかし、礼奈の表情が真顔に変わっていた。こちらを向いた視線と私の視線が混ざり合い、自然と目を逸らしてしまった。
「……なあ、瑠美さんや」
「な、なに……?」
「ちゃんとブラを付けなさい」
飛んで来た言葉が予想を遥かにぶっ飛んでいたので、思わず「ほえ?」などという可愛らしい返事をしてしまった。
「は〜っ。ダメだよ、おっぱいは宝なんだから。あたしに無いものを持ってるのに、なんであたしより優しく扱おうとしないのかねぇ……」
「礼奈に無いもの……? それって」
「おっぱいに決まってるでしょ! 揉むぞこのヤロー!」
と言いつつ、もう揉み始めている礼奈。激しくも優しい手つきにやみつきになりそうだ。
「罰として、あたしの揉み機能付き手ブラを堪能してもらうぜ」
「あ、朝ごはん冷めちゃうよ……」
「瑠美をいただくから問題ない!」
このあと美味しくいただかれた。
◇
少しばかり冷めた朝ごはんを食べながら、礼奈は私の胸を指でつつき始めた。反射的に声が漏れてしまう。
「ほれほれ、感じやすい雌だぁ」
「それは礼奈が今まで、んっ……」
いいかげん食事に集中出来ないので、礼奈のおでこにチョップをくれてやった。
「いてえ……でもさ、着替えてんならブラは着けるべきよ? 寝るときにってんならわかるけどさ」
面倒くさいから着けてないのだけれど、そんなに問題なことなのだろうか。
「それにさ、服とこすれて感じちゃうでしょ? 外で恥辱の表情を見せるのは流石になぁ……」
「いや、私あんま外出ないし。それにーー」
「あたし以外に瑠美のえっちな顔、見せたくないんだけどぉ……」
最後まで言わせてもらえなかったのでもう一度チョップを入れて黙らせた。そんな表情を赤の他人に見せる気はさらさら無い。
「外行きではちゃんと着けてるから大丈夫。それに、私は礼奈みたいな変態じゃないからそんなことで感じないよ!」
「おんやぁ? それにしては先刻はよく求めてきた気がするけ……なんでもないです」
朝からお盛んになる気は一切無かった私としては、それ程いい気分では無いのだ。
「でもね、ブラは大切よ? 付けとくだけでおっぱいに関するお得なこと満載だし、エロい下着だとあたしが嬉しいし」
「……さっきから、胸の話ばっかり」
思わず本音が出てしまった。しかも、暗いトーンで。
雰囲気を壊してしまった気がしてなんだか罪悪感がーーと思ったけれど、礼奈はニヤニヤしながら私の方を見ている。
「瑠美……自分のおっぱいに嫉妬するのはいかんよ」
「なっ……し、してないよ!」
実を言うと、あながち間違いではないのかもしれない。しかし、自分の身体に嫉妬するなんて屈辱的にも程がある。
「だーいじょぶだって。おっぱいだって瑠美の一部。瑠美以上に美味しそうなものなんてないんだから」
その言い方では、私が食べ物みたいだ。
「うへへへ、かわいい瑠美たそー」
楽しそうに、礼奈は私の頭を撫で始めた。
こんなことで手なづけられーーという言い方はあまり好まない。
嬉しくなってご機嫌になってしまう自分には、もう少し成長してもらいたいものだ。
<続くかもしれないね>