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あなたのお側に

簡単キャラ紹介

瑠美-主人公っぽい。専業主婦に近いなにかというかニート。若干恥ずかしがりだったりもする。黒髪ストレート。

礼奈-活発人間。時々変態。ちゃんと働いてる。壁のごとき貧乳。金髪ストレート。

二人はラブラブなので同棲してます。

由香-サボり気味大学生。アニメゲーム大好きオタクっ娘。女子力高い。黒髪でぼさぼさだったりルーズサイドテールだったりする。

「うっ……ぐずっ……いい終わり方だねぇ」

「そうなんスよ! このアニメ何度見ても泣ける……」

 そんなわけで今日は由香ちゃんの家にアニメを見に来ていた。

 ざっくり言えばジャンルは恋愛モノ。これがまた良い話で、普通に感動して泣いてしまった。

 無論、レズではない。

「これは演出がズルいっスねぇ……見せ方が泣かせにきてますよ」

 紅茶を用意していた由香ちゃんが戻り、私の横に座った。

「ねえ由香ちゃん、近くない?」

「そうっスか? 私はそうは思わないっスよ」

 由香ちゃんがそう言うならと納得した私だったがーーやはり、近い。

 飲んでいる紅茶の香りや、なにか違う匂いまで漂ってくる。というか、今日の由香ちゃんは良い匂いがする。

「……私レモンティーにしたんスけど、瑠美さんもその方が?」

 二つ返事で断る。すると、変な沈黙が私たちを包んでしまった。

「ねえ由香ちゃん、この映画見てからなにかあった?」

「なにかって? あぁもしかして色恋の話……っみたいっスね」

 このアニメ、見ると恋愛したくなるなんてことでも少し有名なのだ。それを経て、由香ちゃんにも良い話があるかもしれないーーというのは建前。

 変に意識してしまう私を抑えるための適当な話題作りというのが本音だ。

「うーん……進展、したいっスねぇ」

 呟いて、由香ちゃんは私の肩に頭を乗せてきた。

「進展、させてくれますか?」

「私には礼奈が居るのをお忘れかしら」

「じゃあ礼奈さんには、私のことはお構いなく、と伝えてくださいっス」

 ぐいっと身を寄せ、由香ちゃんと私の距離が縮まる。

 交わる視線、触れ合う指先。絡み合う脚ーーときたところで、何故だか私の思考は落ち着きを取り戻し始めた。

「……いいのかな? 由香ちゃん好みのクールレディじゃないけど」

「あなたのお側に居られるなら、要素は関係ないのです」

 アニメのセリフ丸パクリである。

「……ダメ、私には礼奈が」

「少しくらい道を外れた方が、イイコトあるもんっスよ」

 微笑む由香には、密かな魔性が見て取れた。

 次第に、私と由香のーー唇と唇の距離が近づく。そして、

「ていっ!」

「いでっ!」

 とりあえず由香ちゃんには頭突きをお見舞いした。

「どしたのもう。熱でもある?」

「むー、からかおうとしただけっスよ」

 からかいにも限度というのがあるわけで。由香ちゃんの熱を帯びた吐息は、準備が出来ている人のそれに感じられたからこそ、私は頭突きを選んだ。

 沸点から一気に冷ましてやった方が効果がありそうと思ったからだ。

「もー、私なんかにこんなことしてるようじゃ、どうにもなんないよー」

「いいっスよー。そんなこと言われなくも間に合ってますから」

「ん? 間に合ってる?」

 まさか、という私の中に生まれた疑惑に答えるかのごとく、由香ちゃんはそっぽを向いた。


<おわりん>

新キャラの予感……

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