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夏渡し

作者: 捺耶 祭
掲載日:2012/01/02

 この作品のバックグラウンドには物語があります。(あらすじにも書きましたが、もと作品は方向転換でガラッとプロローグも変わってしまったみたいです。(´;ω;`))


 ときは現代です。丘の上に住む少女は、体が弱くあまり外には出してもらえませんでした。その女の子が広いお屋敷の敷地でつまらなそうにひとり遊びしていると、ふいに男の子に話しかけられます。男の子は褐色の肌の健康な子でした。どうやら、夏休みでおばあちゃんのうちに帰省していたようです。

 その男の子に連れられて、女の子は屋敷を抜け出し、男の子とたくさん遊びます。 でも、そんな楽しい日々が続いたのは短い間でした。

 女の子は男の子と遊んでいるとき、誤って道路に飛び出し交通事故で命を落としてしまいます。

 男の子は自分をせめて、屋敷から連れ出した張本人として女の子の親からも責められてしまいます。

 ときはたって10年後、心に大きな傷をおいながらも男の子は高校生になっていました。そんなあるとき部屋の整理をしているとある一枚の日焼けした紙が見つかります。

「10年後の夏、約束の場所で 」

 そう書かれていました。少年は思い出したくもない記憶と立ち向かう決心をして、また女の子と遊んだ田舎へと足を運びます。

 初めて会ったおおきな木のアーチのした。

 そこにいたのは___大きくなったあの子の姿でした。

 果たしてこの女の子とは?


 こんな感じです。(だった気がします。)

 歌詞はこの女の子視点です。


夏渡し



 翠色に光る欅の葉

 頬をなでた暑い風の季節

 鮮やかに色づく新緑のトンネルをひとり

 わたしは地面にこぼれてゆれる木漏れ日を

 踏みつけて暇をつぶしてた


 「いっしょにあそぼう」


 吹き抜ける涼しい風とともに

 ふいに聞こえたその声は

 夏の暑さを忘れさせた不思議な言葉


 麦茶色の肌のキミはわたしの手を引いて

 お日様みたいに微笑む


 ふたりの小さな冒険が始まった


 背中がひりひりするまで泳いだこと

 ソーダバーをわけっこしたこと


 ちっぽけな出来事だってわたしのたからもの


 ひだまりみたいなキミとのおもいで

 ずっとずぅっと忘れない


 手をつないで歩いた帰り道

 「また、あした」そういってくれた


 そんな暖かくてありきたりなことばは

 あなたからわたしへの贈り物



 夕立がぬらしたアスファルトのにおい

 虹のかかる まだ青いそら

 小屋みたいなバス停でふたり

 雨がやんでしまってからもずっと

 たくさんお話をした


 「さむくない?」


 汗ばむシャツを心配そうに

 そういって私を見るまっすぐな目は

 わたしの頬を熱っぽくしたキミだけの魔法


 「さむくないよ。ありがとう」そういって

 わたしもキミにほほえみかける


 縁側で食べたスイカ

 やぶの中すりむいたひざ小僧


 あなたと過ごしたその一瞬がわたしのたからもの


 キミはおぼえていてくれるよね


 さよならのわかれみち

 にぎりあった手をほどくせつなさは

 わたしからキミへのおくりもの



 このまま無邪気なままでキミと夏をくりかえしたい

 喧嘩だってたくさんしたい

 このままずうっと手をつないでいよう


 「わたしはキミといっしょにいたい」


 気の遠くなるほど青いそらのした

 一緒にゆれるふたつのかげ

 

 この二度と来ない夏の日は

 きっとわたしたちへのおくりもの



 友人からはなしがあったとき、この話には幼い二人の子どもの小さなしあわせがあると思いました。

 話のシノプスを伝えられないままに、ただプロローグのみを参考にして書いた私の妄想ですが、「子供の時にしか感じられなかったおぼろげな記憶」に焦点を当てて書いてみました。


  歌詞の中には、自分が幼稚園とか小学生低学年とかの時に友達と遊んでいたときに感じた「たのしい。このままずっと遊んでいたい。でもお母さんがおこるら…」のような感じの焦燥感をいれたつもりです。(ちょっと違うかも知れませんが)


 どんなに楽しくても(もちろんくるしくても)時は移り変わっていく。夏の次は秋だね。でも、またひとめぐり。

 次の夏はどんなことがまってるのかな。

 いつかきっとまた___


 恋だって友情だって、そこにある幼心にも感じた切なさをいつのまにか乗り越えてすこしづつ成長します。

 会わなくなった友人。地元にいる初恋の人。ふと窓の外を見たときに「あいつ、なにやってんのかな?」そう思うとき。


 胸の中にたくさんのたからものがしまってあったことに気がつきたいです。


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