線文字Bでも、日本語の事例
クレタ島で発見された線文字Bでは、古体のギリシャ語を記している、と言うのが通説ですが、解読困難な原典には、線文字Aの延長で、日本語と推定されるものがあります。
1.細長い粘土板(包丁型)
これは細長く、左端が尖っており、右上部分が把手の様に大きく抉れ、包丁形。元々、A.エヴァンズの「Scripta Minoa Volume II」(1952年)の147頁の「52 Ud 05」。(Heidelberg University のサイト)
今や、クレタ島のヘラクリオン考古学博物館の所蔵品「Clay Linear B tablet Π-N887」であり、「Heraklion Archaeological Museum-Collective Access System」のサイトで「Clay tablets」を検索すると、写真と略図が登場する。
上下、2段にわたり記号が刻まれており、同博物館は、これを線文字Bと捉え、各記号に単音節の音価を付与し、アテネ、ポセイドン等、古代ギリシャの神々の羅列と解釈している。しかし実は、変則的な合成記号が多く、線文字Aの可能性もあるので、同博物館のサイトの略図を元に、各記号の音価を分析し直し、日本語として解読してみた。
なお、ここでは頻出する(I/YA/SI/NO)の省略形として、αを用いた。
(1)上段の文字列
(ア)音価
記号を7つと数え、左から右へ番号を付せば、次の通り。(右端には縦棒)
①(左端)A(*08)とNA(*06)の合成記号で、A-NA。
② TA(*59)とMA(*80)の合成記号。底部の横棒が2重なので、TAMA-NI/RA。
③ NA(*06)とZO(*20)の合成記号で、NA-ZO。
④ DA(*01)の右側下方に、逆さL型。DA-(NI/RA)-(I/YA/SI/NO) ⇒ DA-(NI/RA)-α。
⑤ TI(*37)。
⑥ NI(*30)とSA(*31)の合成記号で、NI-SA。
⑦(右端):JA(*57)。あるいは縦棒2本をHASIとして、HASI-4α。
上から降りる縦棒:α。
(イ)解読
(右から左へ)
(I) JA/ (HASI-4α) NISA TI DA-(NI/RA)-α NA-ZO TAMA-NI/RA A-NA
いやに幸だ/ 卑しいの氏は、兄さんち、睨んだや。なんぞ、たまに(股に)穴/たまらんなあ。
(左から右へ)
ANA TAMA-NI/RA NAZO DA-(NI/RA)-α TI NI-SA JA/ (HASI-4α) (I)
穴に玉。なんぞ、似たの? ちっ、兄さん、やい!
以上から「いやに幸だ」。卑しいの氏が、兄さんち、睨んだや。「なんぞ、たまに穴。たまらんなあ、穴に玉! なんぞ、似たの? ちっ、兄さん、やい!」。
(2)下段の文字列
(ア)音価
記号を12個と数え、左から右へ、番号を付す。⑤・⑥、また⑨・⑩の間に縦棒があり、行の上半分まで降りている。記号の音価は、次の通り。
①(左端)DE(*45)の左半分が消えた形なので、(KESI/KIE)-DE。
② NU(*55)。
③ WA(*54)、NA(*06)、ZO(*20)の合成記号で、WANAZO。
④ 左側は、縦に描かれた鳥(TORI)。右側の長い「杖」は巳(MI)。合わせて、TORI-TO-MI。
⑤ NA(*06)。あるいは、上部の横線+「巳」として、α-MI。
縦棒:α。
⑥ PA(*03)。
⑦ NU(*55)とJA(*57)の合成記号で、NU-JA。
[更に、⑥、⑦ を合成した場合:縦棒3本で、KAWA。横向きの螺旋(NI/RA)が3対、(2+4)本を加えれば、KAWA-(NI-SAN) /(NI/RA-YO)。]
⑧ 下方に小さく、穂先4本のSE(*09)で、YOSE。
⑨ AU(*85)とZO(*20)の合成記号。穴があり、AUZO-(KESI/NAKU)。
⑩ NA(*06)の上部、左右に短い釘型があるので、NA-(NI/RA)。
縦棒:α。
⑪ NA(*06)の上部、左側に縦棒が加えられており、NA-α。
⑫ SE(*09)の上部に穂先4本で、SEYO。
⑬(右端):DA(*01)。
(イ)解読
(右から左へ)
DA SEYO NA-α (YA) NA-(NI/RA) AUZO-(KESI/NAKU) YOSE [KAWA-NISAN] (SI)
NA/ (α-MI) TORI-TO-MI WANAZO NU (KESI/KIE)-DE
「出せよ!」/「よせ、ない!」。「嫌なら、おう!消すぞ」。「よせ」。兄さん、かわし、指南:富盗りは、縄の罠で、損だ。消えてくれ!」
(左から右へ)
(KESI/KIE)-DE NU WANAZO TORI-TO-MI NA/ (α-MI) (SI)
[PA NUJA]/ [KAWA-NI/RA-YO] YOSE AUZO-(KESI/NAKU) NA-(NI/RA) (SI) NA-α SEYO DA
「消え出ぬ!」。「縄の罠だ!。富盗りの身で心配なやつ、若いに、分からんよ。「よせ、泣くぞ、アウ!」。「泣くなら、指南: なしによう」。
(総合)
「出せよ!」/「よせ、ない!」。「嫌なら、おう! 消すぞ」。「よせ」。
兄さん、かわし、指南:「富盗りは、縄の罠で、損だ。消えてくれ!」。
「それなら消えて出よう」。
「縄の罠だ!。富盗りの身で心配な奴だ、若いので、分からんのよ!」。
「よせ、泣くぞ、アウ!」。
「泣くなら、指南: なしによう」。
(3)まとめ
上段では「兄さん」の金持ちが発覚し、下段で、その家に強盗に入る場面となる。強盗が、彼を脅すが「強盗は、お縄なので、消えてくれ」と説得され、何もせず逃げる事にした。更に泣いたら、何もなかった事にしてくれた、との筋書き。上から降りる、長い縦棒は「指南」を意味しよう。
粘土板が、包丁/ナイフの形で、符合するので、尖った先端や、大きく抉れた把手部分は計画的で、破損ではない。「股」の近くに穴があるが、上段(右から)末尾と符号する。更に上段の記号②と④が、裕福な家を象り、右奥に財宝が見える。以上から、線文字Aとも読める作品である。
2.線文字Bのオブジェ(KN Ra 1548)
Wikimedia Commons で「Linear B」を検索すると、一連の原典が登場する中で、これは横長で、細長い靴の様な形の写真が、記述のイラストと一緒に掲載されている。欧米では、記述を線文字Bと捉え、下部、中央寄りの3つの小文字クラスターを、左から右へ、PAKANAと読み「剣」と解釈するのが、主流と見られる。しかし、これは荒っぽい解釈であり、むしろ線文字Bでありながら、日本語を記述したものと解釈できるところ、次の通り。
(1)部分毎の解読
左端(大文字):TANO SI KA RO(楽しかろう)
上部(左寄り): DE SO SENI(線に沿って)
上部(右端): I YA SI(癒し)
下部(小文字の3つのクラスター。左から):
TINANYA RIYA JE TE (で、やりや、指南や)
NAI KA NAZO(覗かない)
TENMA IYASI (癒し、待てん)
下部(縦線の右側):
KOIYA TENMA MATIKAZO(来い/鯉や 。天馬/待てん、まじかぞ)
(2)まとめ
この石器の記述を、上部(右端)、下部(縦線の右側、上部(左寄り)、下部(小文字の3つのクラスター)、左端(大文字)の順に読めば:
「癒し、まじかぞ。天馬/待てん、来い/鯉や 。線に沿って。癒し、待てん」。
「覗かないで」。「やりや、指南や。楽しかろう」。
「線に沿って」からヒントを得て、右側の縦の切れ目に鉛筆を当てると、石器全体が、頭を右に向けた魚に見えるので、一見、捕った魚を締める器具とも思われる。しかし、魚にヒゲが生えており、鯉と見られるところ、これを恋と掛けてみると、むしろ健康器具であり、大人のオモチャと解釈できる。すると中央寄りの小文字クラスターをPAKANA(剣)と解釈するのは、BAKANA事かも知れない。




