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導かれし来訪者

セリュナはさらに続けた。

「ユリウス殿。あなたはやはり『導かれし来訪者』なのかもしれぬ。あなた様の力は我々の想像を遥かに超えておられる。そして、その力は決して独善のためではなく、こうして人々を守るために使われるべきものだと、私は確信しました」


ユリウスは静かに尋ねた。

「長老。我々に何かできることはありますか?この里の復興にはまだまだ時間がかかるでしょうし、サリオンのような存在が他にもいないとも限りません」


セリュナはしばし考え、そしてユリウスの目をまっすぐに見据えた。

「お願いがあります。ユリウス殿。我々はこの里の復興に全力を尽くしますが、外の世界にはサリオンのような暗い影がまだ潜んでいるかもしれません。あなた様のような強大な力を持つ者こそが、そういった脅威から世界を守ることができるのです。どうか、この里に立ち寄る際に、その時の状況を教えていただけませんか?そしてもし可能であれば、旅の中で何か危険な兆候を見つけた際には、私たちに情報を共有していただきたい」


ライエルも父王フェインローズも、その言葉に賛同した。

「ユリウス殿、どうかお願いいたします。この恩は決して忘れません。あなた様の旅路に幸多からんことを、我々は祈っております」


ユリウスは皆の真摯な願いを受け止め、ゆっくりと頷いた。

「わかりました。私も、世界に潜む危険を見過ごすわけにはいきません。この里の平和が続くよう、尽力することを約束します」


こうして、エルフの里は新たな夜明けを迎えた。ユリウスとヴォルカは、長老セリュナやライエルたちから改めて感謝の意を受け、再び旅立つ準備を整えた。

「さて、ヴォルカ。皆心配しているでしょうし帰りましょうか……学院にも授業が始まる前に戻らないと」

ユリウスがそう告げると、ヴォルカは少し考えて答えた。

「今回は面倒をかけちまったな……村を任されてる以上もっと強くなって、次はこんなザコ共に手こずらないようになってやる」

その言葉には、かつての傲慢さだけでなく、仲間を守りたいという新たな決意が滲んでいた。


ユリウスは微笑んだ。

「そうだね。一緒に強くなろう」


静寂を取り戻した森を背に、新たな仲間を得たユリウスたちは、再び歩み始めた。その先に何が待ち受けているのか、それはまだ誰にも分からない。だが、少なくとも彼らの心には、確かな希望と絆が宿っていた。

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