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第一話『堺出戒斗』

2025年、とあるヤクザの組事務所がカチコミに遭った。

その組の名は鷹賀美組で

現在そこの組員は次々と命を落としていく。

組長である鷹賀美雅臣と若頭の長谷垣史武矢も殺された。

その組事務所では現在生き残りは2人

舎弟頭の堺出戒斗と弟分の八城迅斗だけだった。

堺出戒斗「チッ!ここまで追い詰められるとはな。」

八城迅斗「兄貴!!俺はどうすれば…」

堺出戒斗「八城お前、もうすぐガキが生まれるんだろ?カタギになって逃げろ。」

八城迅斗「何言ってるんですか!?兄貴を置いて行けるわけないじゃないすか!!」

堺出戒斗「良いから!!お前は家族の幸せを考えろ!!さっさと逃げろ!!」

その時だった。

八城に銃口が向けられ

銃口は火を吹いた。

銃弾は堺出が食らった。

八城迅斗「兄貴!!!!!!」

堺出戒斗「グハァ…!!何度も言わせんな!!逃げろ!!」

八城迅斗「うわああああああああ」

八城は走って逃げる中

堺出は銃弾を全て引き受けた。

八城が逃げ切った。

堺出戒斗(ヘッ…幸せになれよ…八城、俺には友人も恋人も親すらいない…生まれ変わったら…俺も幸せを掴みたいぜ…)

そう思いながら意識を失った。


??「おーい。おーい。」

堺出戒斗「うぅ…」

誰かが堺出を呼ぶ。

堺出が目を開けると野原だった。

堺出戒斗「ん?ここは?」

??「気が付いた!」

堺出戒斗「確か、俺は銃弾をモロに食らって…傷がないって俺なんか毛深いな。」

??「銃弾?」

堺出戒斗「生きてるのか?やけにこの野原が広く見える。」

??「あの!無視しないで!!」

堺出戒斗「ん?なんだこいつ!?二本足で立っている小さい狼が喋っている!?」

??「小さい?君と同じ身長だと思うけど。」

堺出戒斗「何?おい、鏡持ってないか?」

??「鏡?これならあるけど。」

堺出戒斗「助かる!」

堺出戒斗は自分の姿を見た。

堺出戒斗「なんじゃこりゃああああ。この歯に毛並みジャッカルになっちまってる!?」

??「ジャッカルになってる?元からじゃないの?」

堺出戒斗「ちげえよ!どうなっちまってるだ?この世界って人間いるのか?」

??「人間?何それ。」

堺出戒斗「確信に…変わった…この世界に人間はいない。俺はこのどう○○の森のような世界に来ちまったっていうのか?」

??「なんか、よく分かんないけどウチ来る?」

堺出戒斗「え?」

??「行く宛なさそうだし。おじさん。」

堺出戒斗「おじさん!?確かに前は33歳だったけどなぁ。」

??「じゃあなんで呼べば良い?」

堺出戒斗「俺は堺出戒斗って名前だが前は兄貴と堺出しか呼ばれてないな。呼び方は任せる。」

??「うーん、あ!ジャッカル兄貴でどう?」

堺出戒斗「安直すぎるだろ。まあ良いけど。」

??「じゃあ!ジャッカル兄貴ね。僕はダイアよろしくね。」

堺出戒斗「とりあえず着いて行くか。この世界について教えてくれ。」

ダイア「ここはズズザイザっていう世界だよ。この世界のほとんどはアメジストを加工して作られているんだ。例えばあの柵やあのカカシとかもね。」

堺出戒斗「木材使わないのか?」

ダイア「木材は使うとこもあるけど耐久性が弱いんだよね。それにそこの石とかにアメジストがいっぱいあるから資源になるんだよね。」

堺出戒斗「食料は?」

ダイア「食料は基本、魚だよ。僕らはウバっていう家畜も食べるけど、肉食と草食は結構分けられてるね。」

堺出戒斗「そうか。」

ダイア「ところでジャッカル兄貴はここに来る前、その?人間?だったんだよね?どんな感じだった。」

堺出戒斗「聞かない方が良いと思うぞ。俺の生きた世界は黒なんだから。」

ダイア「黒?」

ダイアは意味が伝わらなかった。


ダイア「着いたよ。ここが僕の家。」

堺出戒斗「意外とちゃんとしてるな。」

ダイア「ちゃんとって家は家でしょ。」

堺出戒斗「とりあえず、世話になるぞダイア。」

ダイア「ジャッカル兄貴、ウバ食べる?」

堺出戒斗「肉なんだろ?食べてみる。」

ダイア「じゃあ、調理してくるからそこで座って待ってて。」

堺出戒斗「ふん、普通に一人暮らしって感じの家だな。本か。」

堺出は本を見た。

堺出戒斗「この字?何語だ?日本語でなければ英語でも韓国語でもない。独自の言語か?」

しかし言語が分からなかった為読めなかった。

堺出は本も元の場所に戻した。

ダイア「出来たよ。」

堺出戒斗「これがウバか。」

ダイア「さあ!食べてみて!」

堺出戒斗「いただきます。」

堺出はウバを食べた。

堺出戒斗(この食感は牛タンか?いや牛タンにしては結構味わいが深い。普通にビールと一緒に食べたい。それにこのソースだ。なんだろうな、今まで食ったことない刺激、うまい。)

堺出はそう思うと味わって食べた。

ダイア「で、ジャッカル兄貴。これからどうするの?」

堺出戒斗「そうだな。せっかくこういう世界でも来たんだ。どこか家でも確保してのんびりスローライフでもさせてもらおうかな。」

ダイア「じゃあ!家を手に入れるまで僕の家にいて良いよ!!僕1人だし!」

堺出戒斗「お前、狼なのに一匹狼じゃないんだな。面白えな。」

ダイア「僕結構賑やか好きなんだ。よろしくね。」

堺出戒斗「ああ。よろしく。」


第一話終わり

次回第二話『新居を手に入れろ。』

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