小悪魔の少女
コンコン
「すいません〜あの誰かいませんか?」
「ん?誰だろう?」
アリス?だけど声が違う、こんな場所に人なんて来るはずがないし。騎士団!?いや、バレてないはず、何にしても用心しないと
「は〜い、どちら様?」
そこに居たのは小さく弱々しい少女だった。
でも、角と尻尾と羽があるって事は。
「あ…あの、私はレイラって言います」
「それで私に何か用かな?」
「お願いしたい事があるんですが」
お願いしたい事?いったい何だろう、変な事じゃなければいいけど。
「それでお願いって何かな?」
「突然、こんな事を言われて困るのは分かってますが、ここで一緒に暮らさせてください!」
へ、今なんて?一緒に暮らしたい?何でまた。
「えっと、何でかな?理由を聞かせてくれないかな?」
少女が口を開こうとした時に森の方からアリスの声が聞こえてきた、すると、少女は私の後ろに隠れた。
「リリム〜おはよう〜」
「おはよう、アリス」
「ん?リリム、その後ろにいる子は誰?」
私の後ろに隠れて動こうとしない、やれやれ人見知りなのかな?しかし、魔族が人見知りなんてするのか?
「さぁ、今さっき知り合ったばっかりなんだ」
「そうなんだ、ねぇ、お名前は?」
「レ…レ…レイラです」
「そんなに怖がらないで」
「ほら、レイラ、この人は怖くないから」
「ほ…ほ…本当ですか?私をこ…こ…殺さないですか?」
「そんな事はしません、絶対に」
すると、レイラは私の後から出てきた。
「レイラちゃんは小悪魔だったんですね」
「はい」
「えっと、アリス、小悪魔って何?」
「えっと、ですね、小悪魔はサキュバスと人間の間に産まれた子なんです。でも、力はすごく弱くて私でも勝てちゃうぐらいなんです」
へぇ、そんなに弱い子なんだ。
だから、私の後ろに隠れていたのか!
「えっ!?魔族と人は仲が悪いじゃないの?」
「まれに魔族と人が恋に落ちる事があるみたい」
「そう…なんだ」
「それで、この子はリリムが面倒を見るの?」
「ん〜」
レイラを見るとしょんぼりした顔していた。
しかし、こんな小さな女の子を見捨てるなて目覚めがわるいよなぁ〜。
「すいません、迷惑ですよね、こんな弱い私なんていらないですよね」
それにしても何で子のは一人でこんな森にいるんだろうか?
「はぁ〜分かった、一緒に暮らそう」
レイラは凄く嬉しそうに笑って私の顔を見た。
「ありがとうございます、リリムお姉さん」
「良かったね、レイラちゃん」
しかし、何でこんな場所に私がいるのが分かったのかな?
変な事に巻き込まれないか心配だなぁ〜。