導きの小さな虹23-3
広大な地下砂漠をひたすら進む道中、幾度とも砂蠕虫が現れては即座に迎撃するといった繰り返しが、不規則に続いた。そして倒された砂蠕虫の臭いを嗅ぎ付けた迅速な砂漠土竜が現れては、魔法や武技による攻撃で仕留める。
倒した魔物を収納している間には、死肉啄む禿鷲が何処からもなく現れ、倒した死骸を喰らいに飛来する。
死肉啄む禿鷲は手頃な死骸を探して喰らう習性を持ち、気性は余り荒く無いが、死骸が見付からず腹を空かせれば生き物に襲い掛かるそれなりに危険な鳥の魔獣種である。
追っ払っても機会を窺いしつこく狙い続ける事もある為、とっとと倒してしまった方が良い。無論、飛んで来た死肉啄む禿鷲はミリスティが即座に射ち落とす。
そんな繰り返しが少し続いた後、砂地蠕虫と呼ばれる砂蠕虫の上位種に遭遇した。
それは大型の魔物を簡単に丸呑める程の、通常種である砂蠕虫の数倍の大きさである。
自分よりも大きな魔物を目にしたガイアは、純粋な驚愕を抱いた。
そんな驚きの直後、更に別の魔物――――赤鉄蠍がいきなり現れ、砂地蠕虫に襲い掛かった。
赤鉄蠍は危険度Cの怪昆虫種に属する魔物であり、鉄成分を多く含んだ全身の赤い外骨格は鋼鉄よりも堅硬である。そして口部の近くに付いた鋏状の触肢は、捕らえた獲物を握り潰す様に挟み切り、腹部後ろの長い尻尾の先端に有る毒針は神経麻痺を有する。
危険度Cとは定められてはいるが、その強さは危険度Bに近い凶暴さを持っている危険な魔物である。
突如として現れた赤鉄蠍に鋏で掴まれた砂地蠕虫は、奇怪な鳴き声を発し、振り払おうと長く太い身体を無茶苦茶に撓らせ暴れる。
それに対し、振り回される赤鉄蠍は砂地蠕虫の分厚い皮肉を鋏脚で挟み、負けじと喰らい付くかの様に放さなかった。
眼前で繰り広げる魔物同士の捕食という名の激闘に、ガイアは思わず見入ってしまった。
其処には善も悪も無い。
生きるか死ぬか。喰らうか喰われるか。
在るのは己の生存を掛けた野生の闘い。
大自然に生きる生命同士による争い――――弱肉強食の光景である。
そんな砂地蠕虫と赤鉄蠍の闘いを一行は、離れた場所で成り行きを観察する。
魔物同士の喰らい合いに対しては、此方は極力関わらない様にするのが基本だ。
2匹の強力な魔物を同時に相手取るよりも、生き残った方を叩くのが安全かつ仕留め易い。それにあわよくば、同士討ちと成る可能性も在る。
何方の過程に転んだとしても、2匹分の素材が手に入る。
繰り広げる捕食し合う闘いの中、赤鉄蠍が砂地蠕虫の身体に毒針を深々と突き刺した。毒針から分泌される麻痺毒が砂地蠕虫の体内へと注入され、約20秒で毒の効果が顕れ砂地蠕虫の動きが鈍り出す。
そして更に30秒、40秒と時間が経過が増す毎に毒が全身を蝕み、遂には完全に麻痺状態と為り、ピクリとも身体を動かす事が叶わなく成ってしまった。
未だ生きてはいるが、麻痺して動けない状態の砂地蠕虫にとって、それは死とほぼ同義である。
赤鉄蠍は砂地蠕虫の頭を鋏で肉を潰す様に挟み切り、止めを刺した。
闘いの末、赤鉄蠍は喰らう権利を得、砂地蠕虫は喰らわれる糧と化すのだった。
赤鉄蠍は口を閉じる牙を開き、仕留めた獲物を喰らい出そうとした。
「〈砂塊の拘束〉」
獲物を喰らうという隙が生じたその瞬間、シャラナは辺り一面に在る多量の砂を操り、赤鉄蠍の脚全てと尻尾に砂を纏わせ動きを封じ込めた。
只の砂なら簡単に払い飛ばせるが、多量の砂鉄が磁石に引っ付くかの様に、その砂は魔法の力によってガッチリと固まっており、更には強い圧力が掛けられている為、簡単に抜け出す事は出来ない。
「良い感じじゃ。そのまま拘束を継続しながら仕留めるんじゃ」
「はい」
エルガルムの指示に、シャラナは赤鉄蠍へとゆっくり1人で近付いて行く。
全体を拘束しているので攻撃される事は無いが、万が一という不測の可能性は在る。シャラナは〈魔力感知〉で周囲を警戒し、視界に映る赤鉄蠍の抵抗し続ける身体の動きを観察しながら近付いて行く。
近くまで接近した後、魔法の長靴による恩恵で高所へ楽々と跳躍し、赤鉄蠍の背中に乗る。
硬質な外骨格の背中を歩き、シャラナは頭部辺りへと脚を止めた。
視線を外骨格の隙間に向け、其処に狙いを定める様に短杖を差し向ける。
「〈魔力の刀剣〉」
短杖を媒体とし魔力で構成した剣を作り出し、刀身が伸びた魔力の剣が外骨格の隙間へと差し込まれた。
「キシェアアアァァァァ!!」
外骨格の隙間から差し込まれた魔力の剣が内部の肉に突き刺され、赤鉄蠍は奇怪な鳴き声を上げる。
その奇怪な鳴き声は苦痛によるものなのか、それとも攻撃された事に対する怒りからなのかは判らない。そもそも、昆虫は痛みを感じる神経が有るのだろうか。
ガイアは少し離れた場所から赤鉄蠍の様子を観ながら、そんな疑問を浮かべるのだった。
暴れる赤鉄蠍の背中でシャラナは〈魔力の刀剣〉の刀身を更に伸ばし、短杖を両手で持ち右から左へと動かす。
外骨格内の頭部が切断され、全身に込めていた力が抜け落ち、そのまま砂の地表に伏すのだった。
「上出来じゃ、シャラナよ」
「はい。上手く出来ました」
シャラナは死した赤鉄蠍の背から飛び降り、皆の下へと戻る。
「此奴は良い状態だ。これなら一番良い値段で冒険者組合に買い取って貰える」
ダムクは赤鉄蠍の外骨格全体をざっと観て、素材としての状態が良いと判断する。
赤鉄蠍の外骨格は主に防具の素材として使われ、1匹だけで全身鎧を作る事が出来る。S等級冒険者のダムク達からすれば大した物ではないが、中堅等級辺りの冒険者にとっては需要が高い。
「じゃ、これは野営の時に解体教えるからね」
「はい、分かりました」
シャラナは返事をし、ベレトリクスからの解体作業の講義を了承する。
「此方は擬態宝箱の餌行きね」
「これ、口ん中入るんですかね……?」
ダムクは砂地蠕虫の死骸を指差し、ベレトリクスに疑問を問い掛ける。
「ん~。ま、試してみれば判るでしょ」
そんなベレトリクスの適当な答えに、ダムクは何とも言えない表情を薄っすら浮かべる。
(雑ぅ…)
ガイアも彼女の適当な答えに対し、何とも言えない表情を浮かべながらも、擬態宝箱を砂地蠕虫の前へと置いた。
(如何、ミッくん? かなり大きいけど食べれ―――――)
擬態宝箱は躊躇い無く、いきなり喰らい付く。
(ちょっ?!)
体格の圧倒的差など御構い無しに、擬態宝箱は砂地蠕虫の死骸に齧り付く。
擬態宝箱はモグモグと口を力一杯に動かし、砂地蠕虫の太い身体をぎゅうぎゅうに圧縮させながらどんどん呑み込んでいく。
(……口の中、何で破裂しないんだろう?)
目一杯頬張る擬態宝箱の豪快な食事を傍観するガイアは、その謎めいた生体に疑問を抱く。
当然ガイアに限らず、他の者も擬態宝箱に対する謎に各々違った驚愕や疑問を抱くのだった。
暫くして、多少時間は掛かったが砂地蠕虫を丸々1匹跡形も無く擬態宝箱の腹の中へと納まる。そして擬態宝箱は「ケフゥー」と満足そうに息を吐く。
(はい、御粗末様ー)
ガイアは食事を終えた擬態宝箱を持ち上げ、再び鉤付き鎖に繋げて背に乗せた。
(さてさて、砂蠕虫からいったい何が出来るのやら……、ん?)
その時、ガイアの視界に謎の小さな光が映り込む。
(何だ…?)
虹色に輝く小さな光にガイアは視点を合わせ、凝視する。
(……天道虫?)
小さな光の正体は、前世の世界で知っている半球形の身体が特徴の甲虫である。しかし、ガイアが知る通常の天道虫とは違い、人の親指くらいの大きさだ。
小さな頭部、腹部、脚は煌めく黄金色。薄い翅は薄っすらとした虹の色彩。そして一番に目を惹くのは全身が金属光沢の様な美しい虹色の光沢に、7つの斑点は其々一色ずつ違った宝石の様な金剛光沢を宿していた。
それはまるで、自ら光り輝く生きた宝石である。
(うわぁ。こんな天道虫が居るんだ)
ガイアは見惚れ、空中を飛ぶ虹色の天道虫を目で追う。
しかし、天道虫が飛んで行った先である不可思議な光景にガイアは気付く。
「赤鉄蠍の素材納品依頼って在ったっけか?」
「うん、3日前に張り出されてた」
「ならばこの依頼を終えた後、未だ依頼書が残っていたなら倒した御令嬢殿の名義で素材納品してしまおうではないか」
「異議無し。シャラナちゃん1人で倒したんだもんねぇ」
「良いんですか? 依頼を受注していないのですが?」
「それは大丈夫じゃよ。素材は誰が何時使うか判らんから、特定の素材納品依頼を受注せんでも冒険者組合はちゃんと買い取ってくれる」
「そうそう、素材納品依頼って言い換えれば素材が欲しいっていう依頼者からの催促だから。冒険者組合が保管してる特定の素材を商人や鍛冶師、魔法薬師とかが買い取ってるって訳よ」
ダムク達やエルガルム達は―――全く気付いていなかった。
虹色の天道虫が皆の眼前をゆっくり飛んで過ぎ去っているのに、まるで視界に映っていないかの様に彼等は会話をしている。
(な…、何で皆気付かないんだ…?)
小さくはあるが、あれだけ美しく輝く虹色の光が目の前を通り過ぎれば、誰でも気付く筈だ。
(そういえば、僕の〈魔力感知〉に全く引っ掛かってない…?!)
ガイアは自身の感知特殊技能が虹色の天道虫を全く捉えていない事に気付いた。
そして他の全員の様子を観る。
自分を含み、全員の中で総合的感知力と感知範囲が最も優れているミリスティでさえ、虹色の天道虫を感知している様子は見られなかった。
(もしかして、全て感知系特殊技能に対する完全認識阻害特殊技能持ち!?)
ガイアは1つの疑問を浮かべる。
感知が出来ないのに、何故ガイアだけが視認出来ているのか。
感知に対する完全阻害に加え、不可視という完全な隠蔽の特殊技能が有るのならガイアも見えない筈だ。
虹色の天道虫を視認する為には、何か特殊な条件が在るのだろうか。
ガイアは浮かんだ予想を基に思考するが、全く答えは浮かんで来なかった。
そんな事を考え込んでいる中、虹色の天道虫は再びガイアの目の前へと飛んで来た。
そして一行が進む方向とは違う方角へと、ゆっくり飛んで行く。
ちょっとした興味で飛んで来て、興味が失せて何処かへ帰るのかとガイアは思い見送る。しかし、その天道虫は途中で滞空を維持した状態で止まり、ガイアの方へと振り向いた。
(何だ?)
虹色の天道虫はその場で滞空し続け、ガイアの方をジッと見ながら留まり続ける。
(………付いて来い……て事なのか?)
そう直感したガイアは歩み出し、虹色の天道虫へと近付いて行った。
一定の距離へと縮んだ時、虹色の天道虫は再び動き出した。
ゆっくり、ゆっくりと、ガイアを何処かへ導くかの様に飛行する。
「良し! この調子でどんどん進むぞ!」
赤鉄蠍を魔法の小袋に仕舞い込み、ダムク達とエルガルム達は行進を再開し出そうとする。
「ガイア? 何処に行っちゃったの?」
そんな時、ガイアが居なくなっているのをシャラナは気付き、特殊技能でガイアの現在地を感知する。
「あ、居た!」
シャラナは感知した方向へと視線を向け、遠くに居るガイアを見付ける。
「ガイア、何処行くの!?」
進む方向とは明らかに別方向へとのそのそ歩いて行く妙な様子に、シャラナは少々困惑する。
「何だ? 何か気になる物でも見付けたのか?」
ダムクはガイアが進む方向を見渡すが、特に変わった物は無く、その先には砂丘が在るだけだ。
「……ねぇ、リーダー。神獣様の目、何かを追っている様に見える」
ミュフィは遠くのガイアの様子を観察し、頭と目の僅かな動きから予想を口にする。
「何かを追ってる? ミリスティ、神獣様の前方に何かの気配は在るか?」
「ううん、何も居ないよぉ」
ミュフィの見解とミリスティの感知情報に、ダムクは理解出来ずという色を浮かべる。
「リーダーよ、取り敢えず追い掛けよう。神獣様の近くで見れば何か解るやもしれない」
「そうだな。取り敢えず神獣様のちょっとした寄り道に付き合うとするか」
ヴォルベスの意見にダムクは賛成し、ダムク達とエルガルム達は砂丘へと向かうガイアを追い掛け出した。
「済みません。余計な寄り道させてしまって」
軽い駆け足をする中、シャラナは勝手に1人行動をし出したガイアについて、ダムク達に非礼を詫びる。
「気にしなくて良いって。別に急かす程のダンジョン探索でもないからよ」
それに対し、ダムクは笑いながら口にする。
「そうとも御令嬢殿。それに神獣様が何を見付けたのか誰もが気になってしまうからな」
ヴォルベスも同様に笑いながら口にする。
「しかし、ガイアはいったい何を見ておるんじゃか?」
エルガルムはガイアの視線の先を目視するが何も見当たらず、特殊技能〈魔力感知〉でガイアの前方を探るも何も引っ掛からない。
「まさか不可知能力を持つ何かが居るのか…?」
「不可知って、この階層でそんな特殊技能持った奴は流石に居ないでしょう」
エルガルムの仮説に対し、ベレトリクスは否定する。
「確かにそうじゃが可能性は0ではない。兎に角、暴いて視るかの」
そう言ったエルガルムは自身に魔法を施す。
「〈不可知看破〉」
己の感覚に認識阻害や隠蔽を見破る力を一時的に宿し、ガイアの視線の先を視る。
「む? 何か居るな」
「何か居るんですか!?」
エルガルムの言葉に、ダムクは反射的に訊ねる。
「ああ、じゃが殆ど掠れて視れん」
「〈不可知看破〉を使っても殆ど視れない…!? どんだけ強い認識阻害能力なのよそれ!」
上位級の看破魔法を使用しても殆ど視れないという結果に対し、ベレトリクスは驚きを滲ませた。
「ならばこれで如何じゃ。〈超常看破〉」
エルガルムは更に上の看破魔法を自身に施し、認識阻害隠蔽に対する完全看破の力でもう一度殆ど視えない何かを凝視した。
「虹色の……光…?」
完全に視認する事が出来た小さな存在を目にしたエルガルムは、目を丸くする。
「何が居たの!? エルガルム!」
「ちょっと待っとれ!〈望遠視〉!」
更に遠距離先を目視する魔法を自身に掛け、虹色に光る小さな存在を拡大し、特殊技能〈鑑定の魔眼〉を即座に活性化させる。
そしてエルガルムは――――驚きに満ち溢れた。
「あ……あれはまさか……!!!」
ガイアの視線の先を飛んでいる小さな存在を鑑定したエルガルムは、驚愕と興奮に満ちた声を漏らす。
それには他の者達は何事かと困惑するのだった。
「え、ちょ、何々!? いきなり如何し――――」
「ぬぉおおおおおおおおおお!!! 待っちょくれー!!!」
「ちょっ!? 速っ!」
ベレトリクスは問い掛けようとしたが、その直前にエルガルムは急激に速度を上げ、老人とは思えない陸上選手走りでガイアを追い掛けて行った。
「ちょっとぉ! 何を視たのか教えなさいよーっ!」
ベレトリクスも魔導師とは思えない速さで駆け出し、エルガルムを追い掛け出す。
「先生!? ベレトリクスさん!? 待って下さい!」
偉人2人の走る速度にシャラナは驚きつつ、慌てて追い掛け出し、ライファも彼女に付き添い駆け出す。
「何だ何だ!? いったい何を視たんだ賢者様は!?」
ダムク達も一斉に駆け出し、エルガルムを追いながらガイアの下へと向かって行った。
(天道虫さん、何処まで行くのー?)
一方のガイアは虹色の天道虫の後を追い、大きな砂丘へと知らず知らずに向かって歩んで行く。
(怪昆虫種……なのか? いや、魔物の様な感じはしないな。もしかして妖精の類とか?)
少し先をゆっくり飛ぶ天道虫がどんな種に属しているのかを考察するが、予想は定まらずである。
(それに何で他の皆は見えてないのに、僕は見えるんだろう?)
エルガルムとベレトリクスなら不可知を看破出来る筈だ。それなのに視認も感知も出来ていなかった。ガイアも自身の〈魔力感知〉で謎の虹色天道虫を感知する事は出来ていなかった。
しかし、何故かガイアだけは視認出来る。
仮に完全な認識の阻害隠蔽特殊技能を持っているなら、不可知に対する看破の魔法も特殊技能も有していないガイアには見えない筈。
理屈が全く不明の不可知に、ガイアは胸中で首を傾げる。
そうしてる途中で視界に映る虹色の天道虫がゆっくり下降し、砂の地表へと降り立った。
砂丘の目の前へと着いたガイアは視線を左右に動かし、何が在るのかを確認する。
(……特に何も無いけど…)
見渡した後、視線を虹色の天道虫へと戻す。
「ンンンンンン?」(其処に何か在るの?)
一応声を掛けてみたが、虹色の天道虫はジッとした儘である。
(何か埋まってるとかか?)
そんな予想を浮かべたガイアは、虹色の天道虫が降り立った場所へと近付いた。
ガイアは虹色天道虫が居る砂の地表へと手を伸ばし、掘ってみようと試みた。
だがその時、突如と足元の砂の地表がゆっくりと凹み出す。
(え? あれ?)
凹みの深さは徐々に増し、ガイアの身体も徐々に下へ沈み、徐々に前へと滑り出していた。
(あれ? あれれ? あれあれあれあれれぇえ~!?)
そして前方斜め下へ続く深く大きな穴が急に開き、体勢を崩し尻餅を付いたガイアは、そのまま下り穴へと滑り落ちてしまった。
其処へ導いた虹色の天道虫は再び飛び、滑り落ちたガイアの後を透かさず追い掛け、穴の中へと入り込んだ。




