こたつに入る僕と可愛い彼女〜ラブラブの味を添えて〜
あけましておめでとうございます。
僕は、至って平凡な人間だ。なんてライトノベルの主人公みたいなセリフを言う気もないし、言える立場じゃない。
だって、僕には……
「ねーえ、ちーくん。構ってーー」
可愛い彼女がいるんだから。
コタツに入っている僕は僕を覗き込むようにしている彼女を見る。
すると彼女はにっこり笑って、「やっと反応してくれた〜」なんて可愛いことを言ってくる。
ああ、そのサラサラな髪の毛に触れたい。でも、首までコタツに入ってしまった僕は、手を伸ばすことはできないんだよ。
わかってくれ。寒いんだ。
「ねーえ、ちーくんってば〜。せっかくのお正月なのにダラダラしてていいの?」
「休日とは、休む日と書く。つまり、ゴロゴロする方が正解なんだよ?」
「絶対嘘だ!いや、嘘じゃないかもだけど、その過ごし方は間違えてる!」
「なんで?」
「彼女兼幼馴染の可愛い女の子が目の前にいるから。」
「真理だね。でもさ、わかって欲しいんだ。外は寒い。そりゃあもうびっくりするぐらい寒い。」
「知ってるよ!さっき隣からこの家まで歩いてきたんだもん!」
「あれ?そういえば、どうやって中に入ったの?」
「ちーくんのお母さんとお父さん、いまわたしの家に来てて、わたしに鍵預けてくれたから。」
あー、なるほど。
じゃあ今頃は二人とも相当酔って、歩けなくなってる頃だな。
で、今日はあっちの家に泊まると。
それで、一人だけ酒を飲めない高校生がいるのはかわいそうだから、鍵を渡したということだろうな。
正月から迷惑かけて……なにやってんだあの人達。
「ていうかさ、ちーくんわたしに冷たくない?」
「僕がしぃに冷たくするなんてあり得ないよ。ただ、こたつに捕まってるだけで。」
「むぅ……じゃあ、いいもん。わたしも一緒にこたつに入るから。」
しぃはそう言うと、僕の隣に入ってくる。
うっ……ちょっと狭い……
そんなことを思っていると、急にしぃが僕に体を押し付けてくる。
うん。やっぱり女の子って全身が柔らかいよね。
「ねえ、ちーくん。腕枕して?」
「勿論!って言いたいところだけど、こたつから腕出すのすら寒い。」
「いくら寒がりだからって、そこまで……だったね。うん。よくよく考えてみれば、昔から寒いのは無理だったもんね。」
「うん。この部屋、寒いんだよね。」
そのまま、しばらくの間二人で見つめ合う。
いやー、やっぱり僕の彼女は可愛いなぁ……今が冬じゃなかったら髪の毛を撫でまくっていろんなところを触って唇を奪いたいんだけどなぁ……
寒すぎてやる気が……
「ちーくん。わたしがちーくんをあったかくしてあげようか?」
「? それはどういう……」
僕がそう言い終える前に、僕の唇を暖かくて柔らかいものが塞ぐ。
正真正銘のキス。しかも舌を入れてくる長くて甘いやつ。
やばい。可愛すぎる。
「ぷはっ。ねえ、ちーくん。これで暖かくなった?」
「うん。とっても。」
「じゃあ、腕枕を……」
「しょうがないなぁ……」
僕は彼女の頭の下に自分の片腕を入れると、もう片方の手で頭を撫でてあげる。
「んんっ……ふぅ……はぁ……」
なにやら甘い吐息を漏らすちーを、僕はさらに撫でる。
あーもうかわいいなぁ!!なにこの可愛すぎる生き物!!
いますぐ美味しく頂いてしまいたい!
「好きっ……」
そう言ってさらに体も顔も近づけてくるしぃは、やっぱり最高の彼女だった。
あー、こんなことならもっとはやくこたつから出てイチャイチャすればよかった……
いかがでしたか?
この二人は個人的に好きなキャラなので、またいつか出してみたいです。